2020年ベイスターズのラストイベント「ファンフェスティバル2020」が、晴天の横浜スタジアムで行われた。
例年ならば、ファンと選手の触れ合いがメインとなるイベントだが、今年はコロナの影響もあり、メインステージでチームを3つに分けて、対抗戦「バトル☆ベイスターズ」などのコーナーを中心として行われた。歌ありモノマネあり、画力を競う企画で横浜スタジアムに集まったファンを喜ばせた。
最後の挨拶時には、来季から指揮を執ることが決定している三浦大輔新監督がサプライズ登場。昨シーズンまでレギュラーでも無かったのに、今シーズン筒香嘉智から4番とキャプテンの座の両方を引き継ぐという異例の重責を背負いながらも、期待以上の活躍を見せた佐野恵太に対し、「先程、佐野と話をして来シーズンもキャプテンを引き続き、やってもらうことになりました。佐野を筆頭に、チームをまとめて、結束をして、今年果たせなかった目標を全員でつかみにいきます」と堂々宣言した。
イベントの初めには.328で初の首位打者獲得の表彰式も行われ、ファンの喝采を浴びていたが締めも任され、ヒーローインタビューの際のお約束「あすもホームラン期待してもいいですか?」の問いに「期待しないでくださーい」のフレーズを繰り出し、「優勝、日本一を期待してもいいですか?」から「期待して下さいっ!」とキッパリ言い切った。
就任の際も三浦新監督は「今シーズン結果を出した。確率は高い」と佐野キャプテン継続をほのめかしていたが、この日正式に決定。イベント後の取材では「引き続き佐野が引っ張っていくのがベストかなと思う。特に何かを変える必要もなく、苦しくなった時でも、ベンチでも1年間明るく引っ張って、雰囲気を作っていって欲しい」と期待を込めた。
来シーズンからは背番号44から7へと変更されることも決定済み。首位打者を獲得した先輩、長崎啓二(現・慶一)、鈴木尚典とホエールズから受け継がれ、DeNAの初代キャプテンとしてチームを引っ張った石川雄洋も背負った番号を引き継ぐ。安打製造機とキャプテンシーを兼ね備えた佐野は、番長新監督と悲願達成へ邁進する。
取材・文 ・ 写真/萩原孝弘