報道によると、阪神はチェンがロッテを自由契約となった2日から獲得交渉に動き、この日までに大筋合意に達したとのこと。年俸額は明らかとなっていないが、慰留に努めていたロッテと同様に複数年契約を提示したとみられている。
今季、途中加入したチェンは「4登板・0勝3敗・防御率2.42」と白星こそゼロだったものの、4試合全てでクオリティ・スタート(QS/6回以上を投げ自責点3以下)をクリアする安定した投球を披露。このまま阪神入団となれば、今季限りで退団したガルシアと入れ替わる形で先発ローテに入ることが予想される。
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チェンの獲得報道を受け、ネット上には「ガルシア(今季退団)の代役としては十分な戦力、左腕も不足してるし大歓迎」、「中日時代は巨人キラー(通算36勝中9勝が巨人戦)だったからその辺りにも期待できる」、「チェンが投げてるうちに高橋(遥人)が一本立ちするのが理想だな」といった反応が多数寄せられている。
一方、「守備難の阪神が獲るべき選手じゃない、絶対痛い目みる」、「ゴロピッチャーのチェンが阪神で数字残せるとは思えない」、「いくらで獲るか知らないけど、無駄金に終わる可能性が高そう」と懸念、反発するコメントも複数見受けられた。
「今回チェンの加入が決定的となっている阪神はガルシアの退団により、ローテ級の左腕が岩貞祐太、高橋の2名のみに。また、岩貞はリリーフ起用が濃厚で、高橋も今季上半身のコンディションに悩まされるなど不安を露呈。このあたりの事情を加味して、日米で実績を積み重ねているチェンに白羽の矢を立てたのだと思います。ただ、チェンは今季の奪三振率が『4.85(26回14奪三振)』と打たせて取る投球が主体の投手のため、今季を含め3年連続両リーグ最多失策を記録している守備難の阪神との相性は最悪。そのため、ゴロピッチャーのチェンではなく狙って三振を奪えるようなパワーピッチャーを獲得した方が計算できたのではと考えているファンも少なくないようです」(野球ライター)
今季終了時点で日米通算95勝をマークするなど実績は十分のチェン。そのチェンが入団後に活躍できるよう、阪神は来季開幕までに野手陣の守備力向上にも力を入れる必要がありそうだ。
文 / 柴田雅人