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抗議文まで送られた中日首脳の暴言、まだマシだった? 選手を“クズ”呼ばわり、ファンを激怒させた球団フロントの問題発言

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渡邉恒雄氏

 FA動向、助っ人補強、戦力外など、今年も様々な話題でファンをにぎわせているプロ野球オフシーズン。そのオフの中心人物となりつつあるのが、中日・加藤宏幸球団代表だ。

 中日は26日から契約更改をスタートさせたが、同日に木下拓哉、翌27日には福谷浩司、福敬登がサインを保留するなどいきなり荒れ模様に。これを受け加藤代表は26、27日にかけ、「査定を基に出した金額をこれっぽっちも譲るつもりはない」、「他球団は他球団。ドラゴンズはドラゴンズ。変更するとドラゴンズの査定が間違っていたことになる」と断固たる姿勢で契約更改を進めているとコメントした。

 すると、プロ野球選手会が“選手が年俸の金額でもめているという印象を与える発言をしている”として28日、加藤代表に抗議文を送る事態に発展。これを受けて加藤代表は「説明が不十分ということであれば、納得できるまで説明を行っていきたい」と今後は丁寧な説明に努めると表明。同日以降は新たな保留選手が出ていないが、その一方で保留3選手との交渉に進展はない状況だ。

 >>中日、契約更改で保留が続出している事情球団代表も苦悩を吐露?ファンから「楽天みたいに資料出せ」の声も<<

 一連の発言により、ネット上で「8年ぶりのAクラス入りに尽くしてくれた選手へのリスペクトがなさすぎる」、「ガタガタ言わずに正直に『今年はすまない』と頭を下げればいいだけだろ」といった批判が多数寄せられた加藤代表。ただ、過去の球史では同代表の発言がかわいく思えるような球団フロントの衝撃の暴言がある。

 1991年オフに「冗談じゃない。そんなヤツは巨人を出ていけ」と自軍選手に激怒したのが、巨人のオーナー企業・読売新聞の渡邉恒雄社長。同年の巨人は契約更改で8名も保留する事態に。これを受け渡邉社長は、“球団に逆らうとは何様だ”と言わんばかりに保留選手たちを糾弾した。

 ところが、その後保留選手の中に斎藤雅樹や槙原寛己といった主力先発も含まれていることを知った渡邉社長は「二軍にいるクズみたいなヤツが言ってると思ったんだよ」と、発言は結果を出していない選手に向けたものだとコメント。本人は釈明のつもりで口にしたと思われるが、ファンからは選手を“クズ”呼ばわりしたことへの批判が殺到した。なお、その後の交渉の結果、保留8選手への減俸提示はほとんど変わらず、斎藤は800万円ダウン(7600万円/推定)、槙原も490万円ダウン(7140万円/同)という結果になっている。

 現在はソフトバンク監督の工藤公康に、1999年オフの契約更改で「君が登板する火曜日は観客の入りが悪い」と言い放ったのがダイエー(現ソフトバンク)・高塚猛球団社長。同年の工藤は「11勝7敗・防御率2.38」といった数字を残しチームの日本一に貢献したが、球団側はこの働きを評価せずオフの契約更改で「年俸1000万円アップ+FA権を放棄した上での2年契約」という工藤側にとって圧倒的に不利な条件を提示。高塚社長の発言はこの交渉の際に出たものだが、この不誠実な姿勢を受けて工藤はFA宣言を決断した。

 当時のファンは高塚社長や球団の姿勢を批判すると同時に、工藤の残留を願う署名活動を展開。署名は17万人以上にも上ったが、それもむなしく工藤は巨人へ移籍してしまった。ただ、自身の残留を願う署名がこれほど集まったことに感激した工藤は、移籍後の2000年から7年をかけ署名に参加したファン全員に感謝の手紙を送っている。

 2006年オフの横浜(現DeNA)では、球団フロントが自軍のFA選手に対し物議を醸すコメントを発している。当時の横浜は同年にチーム最多勝(10勝)投手となった門倉健がオフにFA宣言したが、条件面で折り合いがつかなかったため球団は12月上旬に残留交渉を断念した。

 この門倉と球団の交渉決裂を伝える報道の中で、ある球団フロントが「10勝しても10敗するピッチャーはいらない」と発言していたことが判明。当時のファンから「門倉以外に2ケタ投手いないのにその言い草はないだろ」、「最下位なのに勝ち頭を大事にしないなんて信じられない」と反発が挙がる中、門倉は巨人へ流出してしまった。

 今季はコロナ禍の影響でどの球団も収益が悪化しているため、加藤代表も年俸をなるべく低く抑えたいという気持ちが強いのかもしれない。ただ、苦悩やいら立ちのあまり誠意を欠いた発言をしてしまっては、選手のみならずファンからも怒りを買ってしまうことは過去の球団フロントの暴言を見ても明らかだ。不用意な発言でこれ以上選手、ファンのひんしゅくを買わないためにも、今後は誠心誠意を持って交渉に当たることが求められそうだ。

文 / 柴田雅人

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