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2019年12月に単年契約・年俸約5700万円(推定)で広島に入団した28歳のスコットは、加入当初守護神としての役割が期待されていたリリーフ右腕。しかし、今季は「7登板・0勝3敗・防御率15.75」とほとんど結果を残せずに終わったため、ファンの間では今オフのクビを予想する声が多数を占めていた。
だが。球団はこの日、スコットと新たに1年契約を結んだことを公式サイト上で発表。同時に、今季新加入で「99試合・.266・11本・34打点・84安打」をマークした31歳のピレラ、「10登板・0勝7敗・防御率6.10」と今季未勝利だった2016年沢村賞左腕・36歳のジョンソンの両名をクビにしたことも発表している。
大不振に終わったスコットの残留を受け、ネット上には「全くいいところがなかったのになぜクビを切らないのか」、「成績的にはピレラ、ジョンソンに比べて大分劣ってるのに」、「防御率15点台のスコットを残すより新助っ人を獲る方が希望はあると思うが…」といった反応が多数寄せられている。
一方、「助っ人も育成してるソフトバンクの影響では、今や主力のモイネロもそうだし」、「スコットは本腰入れて育成する方針なのかも、まあソフトバンクもやってることだからいいことなのでは」とのコメントも複数見受けられた。
「今季パ・リーグ優勝、日本一を達成したソフトバンクは救援防御率が12球団唯一の2点台(2.60)と強固なブルペン陣を擁する球団ですが、その中心であるモイネロは2017年に育成選手として獲得し自前で育て上げた助っ人です。また、現在も2019年5月に獲得した元MLBドラフト1位のスチュワートを主に先発として二、三軍で育成中と、将来の主力となり得る助っ人の育成に余念がありません。広島もこのソフトバンクのやり方にならい、時間をかけてスコットを育成する方針なのではないかと考えているファンは少なくないようですね」(野球ライター)
一昔前までは全盛期を過ぎたメジャーリーガーやマイナーでくすぶっている中堅を大金で獲得し、結果が出なければ1年でクビにするパターンが多数だった球界の助っ人運用。広島もドミニカに設けているカープアカデミー出身の助っ人を除いては、単年でリリースするケースは少なくなかった。ただ、今後は20歳代の若手助っ人を低年俸で獲得し、数年かけて育成していくスタイルが主流となるのかもしれない。
文 / 柴田雅人