オースティンは開幕から右肘痛でスタメンを外れ、2カード目のドラゴンズ戦から復帰。当初の予定通り3番に座り、鮮烈な4安打デビューを果たし、3戦目には早くも初ホームランもマーク。その後も打率は3割を越え、打点も13と打線の中核を担っていたが、7月10日のタイガース戦でスイングの際に右手人差し指を痛め13日に登録抹消。23日に再登録され期待通りの活躍を見せるも、31日の甲子園でフェンスに激突し首を痛めてしまい、その後の打席でタイムリーヒットを放つなどガッツを見せたことも影響したのか、状態は改善されず、8月5日に再び登録抹消された。
バッティングだけではなく走塁でも全力疾走を怠らず、守備もダイビングキャッチを試みるなどハッスルプレーも魅力の助っ人だが、そのプレースタイルが諸刃の剣となり、結果的には度重なる戦線離脱となってしまっている。
ホセ・ロペスは不調でファームで調整中、ネフタリ・ソトも打球が上がらない状態で、過去二年間打線を引っ張ってきた強力助っ人達も本調子とは程遠い。3人の外国人が並び、超重量打線と恐れられていた開幕直後からのスケールダウン感は否めない状況で、昨日はわずか2安打と元気はない。一昨日にはキープし続けていた2位の座もタイガースに受け渡した。
現在13連戦の真っただ中で、今後も連戦の続く厳しいシーズン。実戦復帰を果たしたばかりでまだ結果も出てはいないが、破壊力抜群の元メジャーリーガーが一日でも早く万全の状態で復帰してくれれば、苦しむ打線の起爆剤としてベイスターズを救ってくれるとファンは信じている。
取材・文・写真 / 萩原孝弘