欧米では、新学期は9月スタートが通常である。日本からの留学、さらに海外からの留学生受け入れにあたり、秋入学は利便性が高い。そのため、2011年に東京大学が15年までの導入を表明し、議論が巻き起こったが、いまだ実現していない。
元文部科学省事務次官の前川喜平氏は29日のツイッターで、秋入学は「文部科学省で過去に何度も検討したことがある」ものの、導入は困難と判断しており、今進めるべき議論ではないと慎重な姿勢を示した。
これに噛み付いたのが橋下氏だった。橋下氏は同日自身のツイッターで、前川氏を「できない理由だけを列挙するダメな官僚の典型」と舌鋒鋭く批判し、「これくらいのことは政治が決断すればできる」と続けた。守旧的な日本の官僚精度そのものを橋下氏が猛烈に批判したのだ。
いつもは発言に非難が殺到する橋下氏だが、今回の提案に関しては「確かに、これまで変えられなかったからは言い訳だよな」「一気に変える流れにしてもいいと思う」といった称賛の声が聞かれた。
秋入学の導入に関しては、社会学者の古市憲寿氏も29日放送の『とくダネ!』(フジテレビ系)で、「世界標準に合わせるという意味でもチャンスでは」と前向きな姿勢を示している。
大胆な提言で知られる古市氏と、橋下氏がそろって興味を示した秋入学導入の議論が、これから本格化することになるのかどうか要注目であろう。
記事内の引用について
橋下徹氏のツイッターより https://twitter.com/hashimoto_lo
前川喜平氏のツイッターより https://twitter.com/brahmslover