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わずか500メートルの間で姿を消した女児、情報提供者をみすみす取り逃がした最悪の不手際とは【未解決事件ファイル】

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 1991年10月1日、神奈川県横浜市で当時8歳の女子小学生Aさんが書道教室に通う途中で行方不明になる事件が発生した。自宅から書道教室まではわずか540メートル。Aさんの身に一体何が起きたのか。
 Aさんが最後に目撃されたのは午後3時30分頃。Aさんの姉がエレクトーン教室に出かける際、居間で宿題をしているAさんを確認していたという。Aさんの両親は仕事で不在だったため、自宅にはAさんが一人残された状況となった。

 午後5時過ぎにはAさんの母親が帰宅したものの、この時には既にAさんは家にはいなかったそうだ。Aさんは毎週火曜日に午後4時から午後5時まで書道教室に通っており、事件当日も書道教室の日だったため母親はさほど心配していなかったという。実際にAさんの自宅からは書道用具、傘、Aさんの長靴が消えていた。
 
 その後、母親はスーパーに買い物に出かけたという。母親が買い物を終えて帰宅したのは午後6時30分頃。普通ならAさんが帰宅している時間帯だが、Aさんの姿は見当たらなかった。心配した母親が書道教室に電話を掛けると、先生からは「もう生徒は全員帰宅しました」と返答。さらに、Aさんの同級生の家に電話をかけて尋ねたところ「Aさんは書道教室に来なかった」と言われたという。

 母親は交通事故の可能性を考えて、書道教室の道を徹底的に探し回ったが、Aさんの姿は見つからなかった。午後8時30分頃にはAさんの家族が地元警察に捜索願を提出し、警察による捜索が開始された。

 警察は所在不明事件として特別捜査本部を設置し、大量の捜査員を動員。また、家出の可能性も考えて、警察は家族や学校関係者に話を聞いたというが、皆口を揃えて私生活にトラブルは無かったと答えたそうだ。2011年までに延べ9万人以上の捜査員が動員され、捜査は県内だけでなく県外まで広げられた。

 Aさんの両親は事件後、1か月間仕事を休み、家でAさんの帰りを待ったという。Aさんの両親は事件関係者が客を装って家まで様子を見に来るかもしれないと考え、玄関にボイスレコーダーとノートを用意して自宅を訪れた人とのやり取りを記録し続けた。しかし、Aさんの行方に繋がる手がかりは得られないまま、2020年現在も未解決となっている。

 事件後、有効な目撃証言はほとんど得られなかったが、1993年に放送されたテレビ番組にAさんの情報を知っているという男性が突如現れた。番組は行方不明者に関する情報を視聴者から集めるといった内容で、男性は匿名を条件に情報提供の電話を掛けてきたという。しかし、司会を務めた女子アナウンサーが誤って男性の本名を漏らしてしまい、怒った男性が電話を切ってしまう。結局、男性が何を伝えたかったのかは分からないまま、番組は終了した。

 事件当日、Aさんの姉が歩く姿は目撃されたが、Aさんの目撃証言は全く無かったという。警察は2020年現在も10名体制で特別捜査本部を設置し、捜査活動を継続していると言うが、手がかりは見つかっていない。それだけに、テレビ番組に電話した男性から情報を得られなかったことが悔やまれる。一体、何を伝えようとしていたのだろうか。

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