スポーツ
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スポーツ 2012年06月25日 15時30分
ペナントレース再開 連勝スタートでも晴れない星野監督の悩み…
近く、東北楽天ゴールデンイーグルスは新体制に入る−−。そう伝えられていたが、景気の良い話は聞こえてこない。三木谷浩史・球団会長がオーナー職に復帰する旨が報じられたのは6月上旬だった。星野仙一監督も「いいことだと思う。直接意見交換できる。オレらは一生懸命やるだけだよ」と歓迎していたが、本心は違うようだ。 「三木谷氏と星野監督が巧くやっていけるかどうか…」 そう懸念する声は各方面で聞かれた。 開幕直前、両者が衝突したのは有名な話。本社所用による海外出張で、三木谷氏、島田亨オーナーの2人が激励会を揃って欠席し、それに星野監督が噛み付いたのである。本社・代表取締役会長兼社長として代役をたてることの出来なかった多忙さも分かる。関係者によれば、三木谷氏は星野監督の苦言に何の反論もせず、頭を下げたという。 「三木谷氏が球団オーナーに復帰すれば、球団経営や戦力面に関与するのは当然の流れ。三木谷氏も『プロ野球のことに無関心』と思われるのは心外でしょうし、星野監督が各メディアにコメントした通り、直接意見交換する機会はかなり多くなると思われます」(球界関係者) 三木谷氏も今まで以上にグラウンドに顔を出すようだが、『協力』という点において、その解釈がかなり異なるようだ。 楽天は2011〜2012年オフ、戦力面での目立った補強はしていない。それは三木谷氏と球団上層部の方針によるものだった。星野監督は親しい球界要人に「補強? カネがあるのに出さんのや…」とボヤいたこともあるそうだが、戦力補強に関する両者の考え方は大きく異なる。星野監督は中日指揮官時代からそうだったが、大金を出さなければ良い選手は集められないと思ってきた。楽天指揮官に着任してまもなく、松井稼頭央、岩村明憲の元日本人メジャーリーガーを獲得したのもその一環だった。このときは三木谷氏側が折れ、新監督就任のご祝儀的な意味合いで獲得資金を出したが、松井は打率2割6分、岩村は1割8分3厘…。「このまま終わる選手ではない」というのが周囲の一致した意見だが、球団側は財布の紐をかたくしてしまった。 「三木谷氏は結果を残した選手には昇給を惜しみません。しかし、『名前』にはお金を出すつもりはない、と…」(前出・関係者) 星野監督は何度も補強の必要性を訴えたが、三木谷氏と球団側の考え方は変わらなかった。 今回のオーナー職復帰によって、さらなる“健全経営”が徹底されるともいう。優勝という目指す方向は合致しているが、両者が辿ろうとする道程はかなり異なる。その影響だろう。ホワイトソックスの福留孝介が事実上の戦力外通告を受けたとの一報が届いた23日(日本時間)、星野監督は「獲得? オレはそういうのには参加しないの!」と報道陣に言い放ったが、元教え子の去就が気にならないはずがない。 「福留はキャンプイン直前にホ軍入りが決まりました。中日時代に逆上る師弟関係もそうですが、星野監督が本気で獲得しようと思えば、獲れない選手ではなかった」(プロ野球解説者の1人) 星野監督の開き直りとも取れる福留争奪戦への不参加表明は、三木谷氏への当てつけかもしれない。
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スポーツ 2012年06月23日 17時59分
ホワイトソックス福留に戦力外通告! 日本復帰の可能性も…
米メジャーリーグのホワイトソックスが6月22日(日本時間23日)、福留孝介外野手(35)に突然の戦力外通告を行った。 福留は昨オフ、インディアンスからFAとなっていたが、なかなか所属先が見つからなかった。今年2月14日(同15日)に、ようやくホワイトソックスと合意。1年100万ドル(当時のレートで約7800万円)という格安の条件で契約した。 今季、メジャー5年目となった福留だが、控えに甘んじることが多く。これまで、24試合に出場、41打数7安打4打点0本塁打、打率.171と結果が残せずにいた。 3日(同4日)の試合中に右脇腹を痛めて故障者リスト(DL)入り。18日(同19日)からは調整のため、マイナー3Aの試合に出場。22日の実戦を最後にメジャーに復帰する予定だっただけに、まさに寝耳に水の戦力外通告となった。 福留は「すでに(戦力外に)なってしまったことを、今さらとやかく言っても仕方がない。今後についてはこれから考える。その時間は与えられているわけだし、家族や代理人と相談して決めたい」とコメントした。 ロビン・ベンチュラ監督は「彼はいろんなことができるし、他のチームでプレーする機会があると思う」とコメント。メジャーに復帰しても、満足な出場機会を与えられないための措置であることをほのめかした。 福留も「今(マイナーで)これだけ毎日出ていても、上(大リーグ)に戻ったらまた、ほとんど出なくなるんだろうな」と厳しい現実を覚悟していた。 中日時代には2度の首位打者にも輝いた福留。日本では通算打率も3割を超える(.305)好打者だったが、メジャーでの4年間(昨季まで)では、572試合に出場、打率.260、42本塁打、191打点と苦しんでいる。今後は米他球団への移籍のみならず、日本球界復帰も視野に入れて、再就職先を模索することになりそうで、その去就に注目が集まる。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月23日 11時00分
ホームばかりでも弱すぎる日本バレー
「日本は経済力が落ちたとはいえ、まだまだスポンサーとしてお金を出す企業はあるということですよ」(スポーツジャーナリスト・戸部良成氏) 4月末から日本で始まったロンドン五輪バレーボールの最終予選。女子は辛うじて五輪キップを手にした。それにしても、世界最終予選や世界選手権、ワールドカップと、目立った世界大会で日本開催が多いのはなぜなのか。 「世界的に見てバレーボールが不人気なことに加え、海外にはスポンサーになる企業がいないからですよ」 と戸部氏は指摘する。 アウェーよりホームで戦う方が断然有利なのは周知のこと。これではアンフェアに思えるが…。 「バレーボール協会は、国際大会の誘致を自助努力の賜物と自賛していますが、ミュンヘン五輪の金メダリスト、故・松平康隆元監督が国際バレーボール連盟に隠然たる力を持っていましてね。ラリー制などのルールの変更に力を発揮するとともに、国際大会の誘致にも力を尽くした。それも、すべて日本が勝てるようにとの配慮だったのです。それだけに、今の日本の弱さは救いようがありません」(スポーツ記者) 近年の女子バレーは、五輪では出場した6大会でメダル無し。男子に至っては'92年以来、予選敗退が続いている。 「バレーボールの勝利を左右するのは、高さ以外の何ものでもありません。日本はこれまで高さを補うさまざまな技を編み出してきましたが、それも海外に盗まれマスターされて万事休す。女子はともかく、男子が世界に勝てる要素なんて何もありませんよ」(バレーボール協会関係者) 騒いでいるのはテレビ中継だけだ。
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スポーツ 2012年06月22日 15時30分
巨人の首位奪回に水差した原監督のプライベートな醜聞
6月21日、巨人・原辰徳監督(53)が遠征先の長野市内の宿舎で、選手、スタッフを集めて、プライベートでの騒動を謝罪した。 原監督は「今回、どうしてもみんなに説明しておきたいことがあります。野球以外のことでメディアを騒がせてしまい申し訳ない。迷惑を掛けたので、ここで謝罪します」と頭を下げたという。その場で、原監督は2月1日のキャンプインの日に話した「日本一」に向けて、「一致結束」して頑張っていこうと、選手たちを鼓舞した。 これは、同日発売の「週刊文春」が原監督のプライベートでの醜聞を報じたことを受けてのもの。同誌によると、原監督は88年頃(当時選手)、常宿としていた兵庫県芦屋市内のホテル従業員の女性と交際。当時、原監督は既婚者で不倫関係であった。その後、原監督は06年8月に元暴力団員2人から、交際女性の日記のコピーを見せられ恐喝を受け、要求された1億円を支払った。09年4月に別の暴力団関係者が球団を脅迫し、原監督に事情聴取。球団は警視庁に相談し、その男は同年12月に威力業務妨害で逮捕されたという。 同誌発売前日の20日には球団が会見を開き、06年に恐喝してきたのはプロ野球関係者を名乗る人物で、反社会勢力にカネを支払った事実はないなどと、報道の一部を否定。球団は名誉毀損(きそん)であり、損害賠償請求訴訟を起こす意向であることを明らかにした。また、原監督は声明を出し、女性と不倫関係を持った点、1億円を支払った点を認めた。文春側は「記事には十分自信を持っている」として、巨人側と全面対決する姿勢だ。 今後、争点になるのは原監督を恐喝した人物が暴力団関係者かどうかであるが、不倫をしたこと、そのもみ消しのために1億円もの大金を支払ったことは事実として残った。いくら、24年も前の話とはいえ、さわやかなイメージをもつ原監督にとっては大きな痛手である。 序盤戦、下位に低迷した巨人だが、交流戦に入って急上昇。セ・リーグのチームとしては史上初の交流戦Vを達成した。現在リーグ2位の巨人は、首位中日にわずかゲーム差1と迫っている。リーグ公式戦は22日に再開するが、巨人は今の勢いをもって首位奪回に挑みたいところだった。そんな矢先に出た原監督のスキャンダルは、チームの士気に水を差した。 「チームのトップである監督が、プライベートなスキャンダルで、選手やスタッフに謝罪するなんて、あまり聞いたことがないですね。こんな時に、原監督が『一致団結』を叫んだところで、ナインはドッチラケですよ。これで、『監督のために…』という気持ちをなくした選手も少なくはないでしょう。チームの統制が取れなくなってしまう恐れもあります」(某スポーツ紙記者)と危惧する向きもある。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月22日 15時30分
ベテラン小笠原の復調に隠された原巨人のアキレス腱
ペナントレース中盤戦以降のキーマンは、小笠原道大内野手(38)である。 左太股裏の肉離れで戦線を離脱していた小笠原がスタメン起用されたのは、17日の楽天戦。原辰徳監督(53)は小笠原が一軍練習に合流した15日時点では「即スタメン? 今、チームバランスがいい。それを崩すのは危険」と特別扱いしない旨を明かしていたが、小笠原をテストせざるを得ない事情も抱えていた。 「小笠原が復活するかどうかは、夏場以降の先発ローテーションにも大きな影響がありますので…」 巨人の内情に詳しい関係者の1人がそう言う。『内野手・小笠原』の復調が、どうして投手陣に影響するのか−−。その理由は外国人選手の一軍登録枠にある。「一軍登録4人まで」のルールに対し、ここまで巨人は主に「ホールトン、マシソンの2投手と、ボウカー、エドガーの2野手」体制で戦ってきた(支配下登録数には制限ナシ)。 「故障で出遅れていたゴンザレスが二軍で実戦登板を開始しています。100点満点ではないが、今の調子なら一軍でヤレると思います」(同関係者) ゴンザレス復活の報告は当然、原監督にも届いている。長丁場のペナントレースを戦い抜くためには、先発投手陣がバテる『夏場』をどう凌ぐかが大きなポイントとなる。実績十分のゴンザレスの復調は大きなプラス材料だが、そうなると、巧く機能している前述の4人の外国人選手の誰か1人を二軍に降格させなければならない。 この状況をライバル球団のスコアラーに分析してもらった。 「先発のホールトンか、リリーバーのマシソンのいずれかを外せば簡単なんですが…。まず、マシソンは外せないでしょう。彼は当初、先発枠を争っていましたが、リリーバーに転向してからは好投しています。川口(和久)投手総合コーチの指導にも素直に耳を傾け、周囲の評判もいい。今季は久保(裕也)、越智(大祐)がいないので、『貴重な中継ぎ投手』です。ホールトンも去年ほどではないが、大崩れしないので、難しい選択になるでしょうね」 ルール上、4人の外国人選手枠を「投手4人」、「野手4人」という偏った登録は出来ないことになっている。 ここでクローズアップされたのが、小笠原の存在だ。小笠原がバットでも復調すれば、現一塁手のエドガーをいったん外し、ゴンザレスを昇格させられる。連戦、遠征が続く夏場の先発ローテーションにゴンザレスを加えて戦い、適当な時期を見計らって再びエドガーを呼び戻せばいい。つまり、小笠原が復活するかどうかで、ローテーションのやり繰りが変わってくるのである。 「原監督は5月3日のプロ初先発で好投した笠原将生を再登録させる意向です(19日時点)。笠原を初先発以降使わなかったのは、交流戦による変則日程で先発投手枠が減ったためですが、ソフトバンクから久米勇紀をトレード補強したのは、リリーフ陣の頭数にも不安があるからでしょう。ゴンザレスを昇格させられなかったのは外国人選手枠の問題が解消されなかったからですよ」(前出・同) 久米、立岡宗一郎内野手(22)を獲得したトレードの交換要員に、巨人はロメロを加えている。ロメロを出したということは、外国人選手の一軍登録枠に困っているからだろう。いかに、巨人の補強がチグハグだったかがここで露呈したわけだ。 「ソフトバンクが立岡を出したのは驚きです。去年まで背番号『7』を託されていた将来の大砲候補なのに。伸び悩んでいたとはいえ、巨人はいい買い物をしました」(在阪球団関係者) 立岡は“即戦力”ではないが、大田泰示とタイプが重なってくる。アンバランスな戦力状況を懸念する声を払拭するためにも、小笠原の復活は欠かせないようだ。
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スポーツ 2012年06月21日 15時30分
日本初のボクシング統一王者となった井岡 好視聴率もゲット!
日本初のWBC、WBA両団体王者による統一戦が、6月20日、大阪・ボディメーカーコロシアム(大阪府立体育会館)で行われ、WBC世界ミニマム級王者・井岡一翔(23=井岡)が3-0(115-114、115-113、115-113)の判定で、WBA同級王者・八重樫東(29=大橋)を破り、3度目の防衛に成功するとともに王座を統一した。 まさしく、統一戦にふさわしい壮絶な死闘を制した井岡は「八重樫さんは本当に強かった。皆さんの応援なしでは勝てませんでした。大きな壁を乗り越えられました」と歓喜。 ただ、事前の取り決めにより、王座を統一したが、10日以内にどちらかの王座を返上しなければならず、実質的に統一王者として活動することはできない。井岡は減量苦が限界に達しており、両王座を返上し、1階級上のライトフライ級で2階級制覇を狙う意向。敗れた八重樫は現役続行を宣言し、こちらも階級を上げる見込みで、将来的な井岡との再戦を希望した。 この試合のテレビ中継はTBS系列で第1部(午後7時〜8時12分)、第2部(8時12分〜9時14分)に分けて放送され、試合をオンエアした第2部の視聴率(以下、ビデオリサーチ調べ、関東地区)は18.2%の好視聴率をゲットした。 同時間帯に他局で放送された裏番組の視聴率は、テレビ朝日系列「ナニコレ珍百景必見投稿35万通から厳選!! 人気芸能人軍団が珍な大会で超真剣勝負SP」=13.4%、日本テレビ系列「1億人の大質問!? 笑ってコラえて!」(午後7時56分〜8時54分)=11.4%、フジテレビ系列「はねるのトびら」(午後7時57分〜8時54分)=8.1%だった。NHK「ためしてガッテン」(午後8時〜8時43分)、テレビ東京系列「いい旅・夢気分」(午後8時〜8時54分)は非公表だが、通常週の視聴率を考慮すると、ボクシングの数字を超えているとは思えず、視聴率的にも同時間帯では井岡の圧勝だった。 TBSは「20%超え」を目標に設定していたが、わずかに及ばなかった。しかし、対戦相手の八重樫の知名度が高くないことを思えば、18.2%は上々の数字といえる。同局は昨年2月に世界王座に挑戦した試合以降、井岡の世界戦を放送しているが、これまでの最高は昨年8月の初防衛戦での16.6%。同じく同局が放送しているWBA世界バンタム級王者・亀田興毅の前回の防衛戦(4月4日)の視聴率は14.6%。今回の視聴率は、そのいずれも上回っており、同局側が今後さらに井岡の試合中継に力を入れていくのは必至の情勢となった。王座統一を果たし、2階級制覇へ挑む井岡にとっては、まさに追い風といえる。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月21日 11時45分
チーム改革 阪神がアマチュア有力捕手に熱視線
阪神スカウトの動きが例年以上に活発だ。『2つの情報』から察するに、2年連続の“野手1位指名”もあり得るかもしれない…。 まずは、12球団を震撼させた『1位指名候補投手』の気になる発言から−−。 「もし社会人に行く場合は東芝にお世話になります」(6月8日) 今秋のドラフト会議で1位指名が確実な東浜巨投手(4年=亜細亜大)の口から、衝撃的な発言が出た。この日、亜大は社会人・東芝との練習試合を行った。その試合後、東浜投手は「基本的にプロ志望だが」と前置きしつつも、社会人野球を経由してからプロ入りを目指す選択肢も考えている旨も明らかにした。 同投手は沖縄尚学時代から注目されてきた逸材だ。社会人野球への進路を考え始めた理由は、昨秋に痛めた右肘にあると言う。 「大卒投手は即戦力と目される。その期待に応えられなかった場合…」 そう説明していたが、社会人野球に進めば、『指名対象選手』になるまで2年を要する。“遠回り”は良策とは言い難い…。 在京球団スカウトが今年のドラフト情勢をこう説明する。 「今年は即戦力投手が少ない…。巨人しか見えていない菅野(智之)クンを他球団が強行指名するという噂が流れているのは、そのせいですよ。ただ、高校生の方は『磨けば光るダイヤモンドの原石』が例年以上にたくさんいます。どの球団もそうだと思いますが、現場首脳陣は即戦力投手を欲しがります。ですから、今年は地方の大学、社会人の投手の調査に時間を掛けています」 東浜投手にも意中の球団があるらしい。その意中球団の都合でプロ入りを遅らせたのではないか、との憶測も飛び交っている。 各球団スカウトが大学、社会人投手の見極めに奔走しているなかで、阪神は意味シンな動きも見せている。 東京六大学・春季リーグ戦最終週1日目(6月2日)だった。早慶戦の行われていた神宮球場スタンドで阪神スカウトが目撃されている。一部報道では慶応大の福谷浩司投手(4年)に関するコメントも出していた。 しかし、熱視線を送っていたのは彼だけではなかったようだ。ライバル球団のスカウトは「阪神のスカウティング」をこう予想する。 「捕手の阿加多(直樹=慶大)クンも見ていたのではないか? 社会人・西濃運輸の小豆畑真也捕手(24)、東海大・伏見寅威捕手をリストアップしているとも聞いています。今年の阪神は捕手のチェックに余念がない」(ライバル球団関係者) 阿加多直樹捕手は同リーグ戦で4割4分7厘の高打率で『首位打者』を獲得している。この日は4打数4安打と爆発し、チームの勝利にも大きく貢献した。また、小豆畑捕手は『二塁送球』のスピードが群を抜いており、伏見捕手は2年生時に全日本入りするなど、両捕手の実力は12球団のスカウトが認めている。 阪神が捕手のスカウティングに熱心な理由は説明するまでもないだろう。城島健司(36)の長期欠場に加え、開幕マスクを任された藤井彰人(35)も『右太股裏の筋挫傷』で今季2度目の“長期離脱”に追い込まれている。藤井は実戦調整に入りつつあるとはいえ、これだけ捕手の人材難に悩まされるシーズンも珍しい。まして、ペナントレースは半分も消化していない時点で、だ…。しかし、日本ハムから緊急獲得した今成亮太捕手(24)を外野にコンバートしてしまった。 この今成の外野コンバートを受けて、ライバル球団はピンと来た。「阪神は捕手を上位指名する」と−−。 「即戦力の捕手を獲るとなれば、大学卒か社会人です。現有戦力の22〜24歳の捕手と年齢的にダブってしまう。高卒プロ2年目の中谷将大を外野にコンバートしたのは彼の打撃センスを生かすためでしょうが、今成までコンバートするとなれば、今シーズン、藤井にまたアクシデントがあった場合、実戦経験の少ない26歳の小宮山と29歳の岡崎太一をアテにしなければならない。そういうリスクを冒してでも『捕手登録選手』を整理したということは、ドラフト上位で即戦力捕手を指名したいからにほかなりません」(前出・ライバル球団関係者) 捕手の強化に反対するファンはいないだろうが、阪神が負うリスクはこれだけではない。日本ハム・大野奨太(08年ドラフト)、巨人・阿部慎之助(00年同)がそうだったように、『即戦力・大型捕手』を指名する場合、「1位指名=即戦力投手」を捨てなければならない。他ドラフト候補との兼ね合いもあり、一概には言いきれないが、即戦力と評価された野手も1位で消えるケースも少なくないからだ。今後、方針を代える可能性もあるが、 「阪神は速くからマークしていた九州共立大・川満寛弥投手をどうするのか? 地元・大阪桐蔭の藤浪晋太郎投手は…」 と、他球団はその動向を探っている。 昨年の伊藤隼太に続いて「2年連続での野手1位指名(=捕手)」があるのか。阪神はチーム改革を急いでいるようだ。
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スポーツ 2012年06月19日 11時45分
仮病説も… 猫ひろしがライバル選手との直接対決を欠場
お笑い芸人でマラソン選手の猫ひろし(34=本名・滝崎邦明)が、ライバル選手との直接対決を回避したことで物議をかもしている。 6月17日、カンボジア・プノンペンで「プノンペン国際ハーフマラソン」が開催され、男子ハーフマラソンでは、猫のライバルで同国の北京五輪代表、ヘム・ブンティン選手が1時間9分36秒で2年連続優勝を飾った。 猫は体調不良を理由に欠場。3キロの部のスターターを務めた後、同部に加わって走るにとどまった。猫は「私事ですが、39度の熱が出てしまいまして、ハーフマラソンを走ることができませんでした。本当に残念でした」とのコメントを出した。これが、「仮病ではないのか?」との憶測も飛んでいるのだ。 猫とブンティン選手との“遺恨”は深刻だ。昨年6月の同マラソンで対戦した両者。当時はまだ、猫が発展途上でもあったが、その際はブンティン選手が1位、猫が2位に終わっている。 その後、猫は昨秋カンボジア国籍を取得。2月5日の別府大分毎日マラソンで、2時間30分26秒の自己最高タイムを記録し、ブンティン選手の昨季最高タイムである2時間31分58秒を上回った。これにより、同国陸連は3月25日、猫を代表に選出した。この決定にブンティン選手は日本のマスコミに、「猫はカネで国籍を買い、五輪出場権も買った」などと、怒りをぶちまけた。 猫の代表選出に賛否両論が渦巻くなか、4月12日、国際陸連が猫の出場資格を疑問視し、同国陸連に説明を求めていることが明らかになった。直後のパリ・マラソンで、ブンティン選手は猫の自己最高タイムを7分近く上回る2時間23分29秒の自己ベストタイムを出して、「ロンドンに行きたい。猫は私より遅い。フェアじゃない」と主張した。 5月8日、国際陸連は「過去に国際競技会での代表経験がない」「国籍取得から1年未満かつ連続1年以上の居住実績がない」ことから参加資格を満たしていないと正式に判断、特例も認めないことを通達。同国陸連はこの決定を受け入れ、猫の五輪出場は消滅した。 ただ、パリ・マラソン自体は五輪代表の選考を終えた後のレースで、同国陸連の決定を覆すものではなかった。もともと、ブンティン選手は同国陸連、五輪委員会と確執があり、代表に選ばれることはなく、猫の代役には800メートルの選手が選出された。 そんな背景のなかで迎えた1年ぶりの直接対決。両者とも五輪出場はならなかったが、雌雄を決する絶好の場。猫にとっては実力でブンティン選手を破って、自身の存在をアピールするいい機会であったが、まさかの“病欠”。これには、「39度も熱があれば、3キロどころか、歩くことすら辛いのでは? 直接負けて、『やはり、猫は五輪代表にふさわしくなかった』と言われるのを避けたかったのでは…」(某スポーツライター)との陰口を叩かれる始末だ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月18日 15時30分
西武・涌井の謹慎をようやく解除! 根深い球団との確執
5月18日発売の写真週刊誌「FRIDAY」で、福岡・中洲のクラブホステスとの女性問題が報じられた西武のエース、涌井秀章投手(25)。球団方針で同月22日、1軍の出場選手登録を抹消され、事実上の謹慎処分となっていたが、ここにきて、ようやく事態が動いた。 6月15日、飯田則昭専務が涌井に厳重注意を与え、反省の色が強いことから謹慎を解除。涌井は翌16日に、「プライベートでも西武のエースとして自覚を持って行動したい」とコメントを残した。これを受けて、渡辺久信監督は2軍戦で2試合ほど調整登板させ、交流戦明けとなる22日に1軍復帰させる意向を示した。涌井の2軍降格後、西武では抑えのポジションが不在で、先発ではなく再び抑え役を担うことになりそうだ。 ところで、今回の涌井の件は1カ月も干されるほどの問題だったのだろうか。スポーツジャーナリストのA氏は「涌井は法に触れたわけではないし、独身ですから女性との交際も自由。ただ、遊び方がヘタだったというだけのこと。この程度のことなら、最短10日で復帰させても良かったのでないかと思います。1カ月は重すぎでは? 球団側に別の意図を感じてしまいます」と語る。 涌井と球団の間に亀裂が入ったのは10年オフのこと。同年、涌井は前年(09年)の16勝6敗から14勝8敗と、成績がやや落ちた。しかし、5年連続2ケタ勝利を挙げており、チームには大きく貢献していた。 ところが、球団から提示された年俸は現状維持の2億2000万円。契約更改交渉は不調に終わり、涌井は希望額2億7000万円で年俸調停を申請。NPB(日本野球機構)は球団の主張を「現状維持に合理性がない」と却下。希望額には届かなかったものの、涌井は15%アップの2億5300万円を勝ち取った。結果的に調停では球団が負ける形になり、赤っ恥をかかされた格好となった。 球団としては、調停に持ち込まれるだけでも不本意であるうえ、球団の主張が通らなかったとあって、涌井との間に溝ができたというのだ。前出のA氏は「昨季は右ヒジの故障もあり、9勝止まり。今季は5年連続開幕投手を務めながら3連敗で2軍降格。そして、今回の女性問題で、球団も堪忍袋の緒が切れたようです。2軍で干しておけば、FA権の資格取得も遅くなります。謹慎期間が長かったのも、それをあえて狙ったのではといわれても仕方ありません。涌井が今後、文句の付けようのない成績でも残さない限りは、信頼回復は難しいのではないでしょうか」と語る。 もはや、修復できないところまできているという涌井と球団の関係。ヘタをすれば、オフにはエースがトレード要員になっているかもしれない。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月17日 11時00分
ファン離れ加速させる大関弱体化
この夏場所、旭天鵬の37歳8カ月という史上最年長優勝フィーバーに隠れてしまったが、大関陣の不甲斐なさはひどかった。 大関の勝ち越しは2ケタ、といわれるが、合格ラインの10勝に到達したのは稀勢の里と琴奨菊の2人だけで、6大関の半数の3人が8勝7敗。日馬富士に至っては千秋楽に逆転優勝の目が消え、気落ちした白鵬に勝ってようやく勝ち越しを決める体たらくだった。 稀勢の里の情けなさは改めて言うまでもない。11日目を終えた時点で後続に2差をつけ、さあ、優勝してください、と言わんばかりの状況だったのに、勝負どころの最後の4日間で1勝3敗。プレッシャーに対する弱さ、先天的な脇の甘さなど、精神面、技術面の弱点も多い。 「こんなビッグチャンスをものにできないんだから、もう優勝はできない」 と話す親方もおり、これからも稀勢の里が“日本人力士期待の星”であり続けるにはたいへんな努力を要しそうだ。 この稀勢の里以上にファンの失望を買ったのは琴欧洲。前日、勝ち越しを決めたばかりの14日目、格下の旭天鵬に上手投げで叩きつけられて右足を負傷し、千秋楽の朝になって突如、休場。3敗の栃煌山が不戦勝になったため、逆転に虎視眈々の白鵬ら4敗組の優勝の目が消えるなど、優勝争いに大きな影響を与えてしまった。 土俵上のケガが原因とはいえ、もっと早く休場を申し出るなど、やりようはあったはず。あまりにも無責任な戦列離脱に超満員の館内はブーイングの嵐。八角広報部長(元横綱北勝海)も、 「這ってでも出てきて欲しかった。朝早くから入場券を求めて並んでくれたファンはどうなる」 と怒りを隠さなかった。 千秋楽翌日の横審で「10勝以上できない大関は降格さすべき」という厳しい意見が飛び出したのは当然。これで毎月の給料が宿あり、食事つきで234万7000円。 せめて、7月場所には期待したいものだ。