スポーツ
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スポーツ 2012年06月08日 11時00分
ザックJAPANに火種 オレ様本田トップ下に香川派「監督変えろ」猛反発(1)
6月3日からブラジルW杯アジア最終予選がスタートしたが、開幕をまたず「監督交代論」が急浮上。本田のトップ下起用に固執するザッケローニ監督に香川シンパの欧州組がこぞって反発、協会も有事に備え「救援監督」を緊急配備していた! 1年かけての最終予選が火ぶたを切る。堂々「1位突破」を宣言するザッケローニ監督だが、最終予選での監督解任、途中交代は枚挙にいとまがない。 先の国際親善試合アゼルバイジャン戦では、香川真司(23、ドルトムント)が先制ゴールを決めれば、岡崎慎司(26、シュツットガルト)のゴールを本田圭佑(25、CSKAモスクワ)がアシストといった具合に順風満帆に映るザックジャパンではあるが、日本サッカー協会はすでにバックアップ体制を整えている。 「いまのザックジャパンでは世界ランク109位のアゼルバイジャンには勝てても、最終予選を戦う相手に楽に勝てる力はない。選手の能力を十分に引き出せていないからです。昨年9月から今年2月の3次予選で格下の北朝鮮、ウズベキスタンで2連敗したことが何よりの証明。協会首脳はザックジャパンに自信をつけさせるため、あえて弱いチームで強化試合をマッチングしたのでしょうが、『1位で突破する』と豪語するザッケローニ監督の言葉は額面通りに受け取れません。選手間でも『ザック采配には戦術が見えない』『監督を代えるべきだ』という声が強まっており、協会としても有事の備えを進めています」(日本代表関係者) 4月、Jリーグで気になる監督交代があった。昨年限りでG大阪監督を退任し、J1通算239勝(69分け129敗)の最多勝利記録を持つ西野朗氏のヴィッセル神戸監督就任である。 「この発表を聞いて正直驚いた。というのも、西野氏がG大阪を辞めたのは、昨秋に北朝鮮に敗れザックジャパンの雲行きが怪しくなり、有事に備えさせるためだったからです。彼は早大サッカー部で岡田武史元日本代表監督の2年先輩。大学時代を含め人気、実績とも岡ちゃんを上回ってきた。協会も実力を高く評価しており、ザッケローニ監督の後任に温存していたのです。最終予選でチーム状況が好転しなければ、いつでもスイッチOKと。それが一番大事な時期にヴィッセル神戸監督。時期が時期だけに得心がいきません」(テレビ局プロデューサー) 西野氏がサムライジャパンをにわかに離れたのは、日本サッカー協会が西野氏に代わる「救援監督」の人選を終え、その手配が完了したからである。
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スポーツ 2012年06月08日 11時00分
ザックJAPANに火種 オレ様本田トップ下に香川派「監督変えろ」猛反発(2)
レヴィ・クルピ氏。ブラジル人のクルピ氏は名門サンパウロFCなどの監督を経験し、日本でも1997年からC大阪監督を務めた。2001年には日韓W杯の南米予選で苦戦していたルシェンブルゴ・ブラジル代表監督の後任候補として内定したが、就任にあたり、当時のエースストライカーだった「ロマーリオは招集しない」と明言したことでブラジルサッカー界が大混乱に陥り、ロマーリオとの関係も壊れたことから最終的には実現しなかった逸話を持つ知将。 その後、クルゼイロ監督を経て'07年に10年ぶりにC大阪監督に復帰。同チームをJ1に引き上げるとともに、香川、清武弘嗣(ニュルンベルク)、乾貴士(ボーフム)を育て上げ、ドイツ・ブンデスリーガへ羽ばたかせた。 「実は、南アフリカW杯後の日本代表監督の人選でもクルピ氏は有力候補の一人でした。しかし、サムライジャパンが組織で戦う欧州スタイルのサッカーを志向していたのに加え、本田が欧州で実力をつけたことから、イタリア人監督のザッケローニ氏の監督起用が決まったのです。しかし、今ではチームの柱が本田から香川に移り、次のW杯がブラジルで開催されることもあり、クルピ氏の存在が急浮上してきているのです」(スポーツ紙デスク) ここにザックジャパンが抱える最大の問題が秘められているのである。 「エースで4番」とばかりにオレ様気取りでチームを仕切る本田と、その本田を司令塔としてトップ下に布陣させるザッケローニ監督。 しかし、ドイツ(長谷部、細貝、岡崎、内田、清武)、イングランド(宮市)、イタリア(長友)、ベルギー(川島)、オランダ(ハーフナー、吉田)の各国でプレーする欧州組はそれを認めない。本田以上に実力があるプレーヤーが香川と知っているからである。 ドルトムントをブンデスリーガ連覇に導き、マンチェスター・ユナイテッド入りが決定的な香川と、モスクワでくすぶっている本田。両者には雲泥の差があるにもかかわらず、本田をトップ下に据えるザック采配には批判の声が渦巻いているのだ。 「問題は『オレが、オレが』という本田のプレースタイルにある。先のアゼルバイジャン戦にしても日本のシュート数は18本あったが、肝心のFWのシュートはゼロ。トップ下の本田が自分で決めようとしたからです。ケガを乗り越え、10カ月ぶりに代表に復帰した舞台で自身を売り込み、ビッグチームに移りたい。その気持ちはわかるが、その思いは他の欧州組も同じ。だから不信感が募る。その点、香川は周りの選手にパスを出し、得点を演出できる。このまま本田のトップ下が続くようなら、香川シンパの選手から『ザック辞めろ』の声は決定的になるでしょう」(スポーツ紙記者) クルピ氏の足音が日増しに大きくなっている。
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スポーツ 2012年06月07日 15時30分
松井秀喜に早くもスタメン落ちの危機! 打率は.125と不振極める
5月29日(日本時間30日)にメジャーに昇格し、レイズに合流した松井秀喜外野手(37)が、1週間で早くもスタメン落ちの危機に直面した。 メジャー復帰戦となった29日のレッドソックス戦で、松井はマイナーの3Aでも打てていなかった本塁打を、いきなり2打席目でかっ飛ばしてアピール。復帰3戦目の6月1日(同2日)のオリオールズ戦では好調の左腕投手、前中日のチェン・ウェインから2号本塁打を放ち、3試合で2本塁打の量産ぶりで、「さすが松井」と思わせた。しかし、5戦目の3日(同4日)のオリオールズ戦で、3安打目の単打を打ったのを最後に、パッタリと止まってしまった。 5日(同6日)、ニューヨーク・ヤンキースタジアムでの古巣ヤンキース戦では、今季初めて4番に座ったが、4打数無安打。6日(同7日)のヤンキース戦でも、4打数無安打と音なし。これで、メジャー昇格後、7試合で24打数3安打4打点2本塁打。打率は.125と低迷。24打席で1個の四球も選んでいないのも気になるところ。このまま、調子が上がらないようなら、スタメン落ちは時間の問題。 さらに、松井には別のマイナス要因が加わった。左ヒザのケガで故障者リスト入りしていた左翼手のデズモンド・ジェニングズが5日の試合で復帰。同日の試合で松井は慣れない右翼を守ったが、これで左翼でのスタメン出場は厳しくなった。今後、松井の出場機会は指名打者か代打になりそうで、不振から脱することができなければ、スタメンから外されて、代打要員に成り下がることになる。 「松井はマイナーでも打率.170しか打っておらず、実績を残してメジャーに昇格したわけではありません。キャンプを行っていない松井が、本調子に戻すには、かなりの時間が必要ではないでしょうか。このまま不振が続くようなら、代打要員どころか、最悪マイナー降格の可能性だってあります」(某スポーツ紙記者)との厳しい声もある。 松井が本来の輝きを取り戻すまでには時間がかかりそう。結果が出なくても、ジョー・マドン監督が我慢して使ってくれるかどうかが、今季の松井を左右しそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月06日 15時30分
早くも自力でのロンドン五輪出場消滅! 他力本願の男子バレー
女子は3大会連続の五輪出場を決めたバレーボールだが、男子は厳しい状況が続いている。 「2012ロンドン五輪バレーボール世界最終予選兼アジア予選」男子大会は6月1日に開幕。2大会連続の五輪出場を目指す日本は、初戦(1日)でセルビアに3-0で完敗。第2戦(2日)はベネズエラに3-0で快勝。第3戦(5日)はライバル・韓国に3-2で辛勝し、2勝1敗で勝ち点を5に伸ばした。 ところが、5日、勝ったにもかかわらず、早くも自力での五輪出場が消滅してしまったのだ。五輪への出場権を得るには、同予選で1位になるか、2位以下でのアジア最上位になるしかない。5日現在の順位は1位=セルビア(勝ち点9)、2位=豪州(勝ち点9)、3位=イラン(勝ち点5)、4位=日本(勝ち点5)。予選にはアジアからは日本、韓国、中国、イラン、豪州の5カ国がエントリー。他の地域からはセルビア、ベネズエラ、プエルトリコの3カ国が出場し、全8カ国で五輪枠を争っている。 順位付けは勝ち点制で、3-0、3-1の勝利で勝ち点3、3-2の勝利で勝ち点2、負けても2-3なら勝ち点1が与えられる。勝ち点が並んだ場合は、(1)勝利数、(2)セット率(総得セット÷総失セット)、(3)得点率(総得点÷総失点)の優先順で、優劣がつけられる。 イランよりセット率に劣る日本は、残り4戦をすべて3-0で勝っても、勝ち点は17止まり。一方、現在2位の豪州は日本に0-3で完敗しても、残り3戦で勝てば現在1位のセルビアとともに勝ち点を最大18に伸ばせる。セルビアが1位、豪州が2位でアジア最上位となれば、日本の五輪行きは消滅する。今後の他国の試合結果次第で、自力での出場が復活する可能性はあり、他力本願だ。 ぜひとも、女子とのダブル出場を果たしてほしいところだが、残り4戦。他国の結果を見据えながら、厳しい闘いが続くことになる。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月06日 11時00分
エジプト出身力士の前途多難
外国人力士に席巻されている大相撲に、ついに現れた初のアフリカ大陸出身力士、大砂嵐(20・大嶽部屋)が夏場所で序の口デビューを果たし、見事優勝した。 「大砂嵐はエジプト出身の期待の星。16歳の頃、世界ジュニア相撲選手権で個人無差別級3位に輝いた。相撲を始めて1年足らずでの快挙でした。189センチ143キロという均整の取れた体格。今の相撲は技より体格ですし、外国人力士は皆プロレスのつもりでやっている。把瑠都のようにはいかないかもしれませんが、関取にはなれるんじゃないですか」(スポーツ紙記者) しかし問題は、自身がイスラム教徒であることだ。戒律で豚肉を食べることは許されないうえ、月に1度のラマダン(断食)もある。 「チャンコも豚肉を使ったものは食べられない。昔は手をつくことを連想させるため、豚肉はチャンコで使われなかったくらいだからいい。でも、ラマダンはそうはいかない。水も飲めないだけに、激しい朝稽古はとても耐えきれない。大量の汗をかいても水分補給をまったくできないのでは、虚血性の心筋梗塞を引き起こすことも考えられます」(相撲記者) かといって、ラマダンの日は稽古を休むというわけにはいかない。実際、過去には稽古中の心筋梗塞で命を落とした力士もいるため、部屋は相当の配慮が必要とされる。 「弟子入りを希望する若者を見境なく入門させる今の相撲部屋を象徴しています。相撲に向き不向きに関係なく、力士一人あたり年間約180万円の補助が出る。しかし、断食の日は水分補給と食事もできないのでは力士は務まらない。イスラム教を改宗させるくらいの厳しい態度で接しなければなりません」(相撲ジャーナリスト・中澤潔氏) どこまで続けられるか。
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スポーツ 2012年06月05日 15時30分
ボクシング元世界王者が妻へのDVで逮捕される!
宮城県警大河原署は6月3日、タイ国籍でボクシング元WBA世界ジュニアバンタム級王者のヨックタイ・クリンミー容疑者(リングネーム:ヨックタイ・シスオー=37=同県大河原町大谷)を傷害容疑で現行犯逮捕した。 逮捕容疑は同日午後10時半頃、自宅で日本人の妻(37)の顔を数回殴り、軽傷を負わせたとしている。妻の通報で駆け付けた署員が取り押さえた。 同署によると、逮捕時にヨックタイ容疑者は酒に酔っていたといい、「生活費の絡みで口論になり、殴ってしまった」と供述しているという。 2人は09年2月に結婚。同年9月に大河原町に移住し、ムエタイジムを開設した。しかし、東日本大震災の影響でジム生が減って、収入が減少。ヨックタイ容疑者はアルバイトをしていたが、酒を飲んで金銭面で妻と口論になることが多かったという。 ヨックタイ容疑者は96年8月に母国タイで同王座を奪取。97年4月には日本で飯田覚士と引き分けて、3度目の王座防衛に成功するなど、同王座を計4度防衛。同年12月に飯田との再戦で敗れ王座陥落。00年4月、WBA世界スーパーフライ級王者・戸高秀樹に挑戦するも敗北を喫し、これが最後の世界戦となった。元日本スーパーフライ級王者・名護明彦とも闘った経験があり、日本ではファンになじみの深いボクサーだった。 ボクシングをやめた後は、キックボクシング、総合格闘技にも挑戦。10年10月にはDEEPの大会で、DREAMライト級王者・青木真也とも対戦した。 日本人の妻は格闘家として活躍したが、現在はリングから遠ざかっている。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月04日 15時30分
やはりクリーンアップは無理だった! イチロー3番“クビ”で指定席に出戻り
今季、3番打者に起用されたマリナーズ、イチロー外野手(38)にクリーンアップは“クビ”の烙印が押された。 長年、1番打者に座ってきたイチロー。今季はチームの得点力不足を解消するため、エリック・ウェッジ監督が押し出したのが、3番イチローだった。というのも、イチローは昨季までの得点圏打率が.335と高く、チャンスに強かったからだ。1番より打席数が減る3番に座れば、200本安打到達に支障も出るが、昨季で連続200本安打はストップし、それも3番起用を後押ししたようだ。 しかし、出塁してチャンスをつくる立場から、走者を帰す立場に変わって、プレッシャーがかかったのか、イチローの調子はいまひとつ。3番での52試合で、打率は.271ながら、本塁打は1本、クリーンアップとして求められる打点はわずか17と期待に応えられなかった。3番を打っている間の得点圏打率は.157と惨たんたるもの。走者を帰せなければ、3番失格だ。 ウェッジ監督は配置転換を決断。イチローはチーム53試合目、今季初の休養日となったが、54試合目の6月1日(日本時間2日)から指定席の1番打者に出戻りとなった。 復帰1試合目のホワイトソックス戦(USセルラーフィールド)では5打数1安打だったが、盗塁1を決めた。そして、2試合目の2日(同3日)のホワイトソックス戦(同)では、第1、2打席で2打席連続本塁打を放った。1試合2本塁打は通算6度目。ヒットはこの2本だけだったが、チームの勝利に大きく貢献した。 指定席に戻ったイチローは、「ずっとやってましたから。ボクの場所だと思いました。(今後も)そうでありたいと思いますが、未来のことは分からない」と肩の荷が下りた様子。ウェッジ監督は「最も経験があり、最も快適な場所が1番であり、チームにとってもそれがいいと判断した」とコメントした。 1番に戻って、余計なプレッシャーから解放されたイチロー。現在の2割7分台の低い打率には、本人も満足していないだろう。これを契機に、本来の調子を取り戻してほしいものだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月03日 11時00分
横綱・大関陣総崩れで奮闘 史上最年長優勝した旭天鵬と日本人力士の“差”
5月20日、大相撲夏場所は横綱、大関陣が総崩れし、モンゴル出身のベテラン・旭天鵬が栃煌山との史上初の平幕決定戦を制して、37歳8カ月という史上最年長で初優勝した。 14日目を終えて、優勝争いのトップは稀勢の里、栃煌山、旭天鵬の3人が3敗で走り、これを白鵬、隠岐の海、碧山の3人が1差で追いかけていた。 まず、この盛り上がりに水を差したのが琴欧洲。千秋楽の朝、右足の根骨じん帯損傷で3週間の安静が必要という診断書を提出し、突如休場。対戦相手の栃煌山は不戦勝となり、逆転優勝に意欲を燃やしていた白鵬ら4敗組の優勝の目は消滅した。 「この琴欧洲休場の報を部屋で聞いた白鵬は、『力が抜けた。オレも人間だなと思った』と話していました」(大相撲担当記者) さらに、追い打ちをかけたのが稀勢の里の不甲斐なさ。本割に勝って優勝決定戦に進めば、相手は格下の平幕ばかり。初優勝は向こうから転がりこんでくるような状況だったが、本割で、しかも土俵際まで押し込みながら、把瑠都に逆転の上手投げを食った。 「もし稀勢の里が優勝すれば、来場所は綱取りになる。たとえ12勝の優勝でも、優勝は優勝。横審の内規にも、(横綱に推挙する力士は)2場所連続優勝か、それに準ずる成績の者、と書いてある。次の名古屋場所の話題にもなったのに」(相撲協会幹部) こんな周囲の計算違い、思惑外れを、すべて自分のエネルギーやパワーに変えたのが、初土俵から21年目の旭天鵬だった。 本割で若い豪栄道を翻弄して優勝決定戦に勝ち上がると、今度は不戦勝ではやる気持ちを抑えかねている栃煌山が気負い込んで飛び込んできたところをはたき込み、優勝決定戦を制した。 ピークはとっくに過ぎているロートルの旭天鵬が、なぜヒーローになったのか。両者の明暗を分けたのは、一言でいえば強かさの違い。 「旭天鵬は17歳でモンゴルから来日し、8年前に日本国籍を取ってモンゴルで排斥運動が起こったときも『何をされるか、わからないけど、自分の口で説明してくる』と言ってモンゴルに戻るなど根性も据わっています。それに比べて、日本人力士はチャンスになればなるほど委縮し、あまりにもひ弱。これでは何度、競り合っても勝ち目はありません」(大相撲関係者) 大相撲界に日本人力士の喜びの声が響き渡るのはいつのことか。
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スポーツ 2012年06月02日 17時59分
いつまでやるの? 和田監督の頭悩ます阪神・金本の存在
6月1日現在(以下、記録はすべて同日現在)、49試合を消化して、21勝21敗7分けで勝率は5割ジャスト。順位はセ・リーグ3位の阪神。今季から同球団を率いている和田豊監督にとって、悩みの種は大ベテラン、金本知憲外野手(44)の存在だろう。 5月27日のソフトバンク戦(ヤフードーム)で、立浪和義(中日)の2480本を抜いて、通算安打数(現在2483本)が歴代7位となった金本。これで、同5位タイで並ぶ衣笠祥雄(広島)、福本豊(阪急)の2543本も射程圏に入った。通算出場試合数は2499となり、早ければ今日にも節目の2500試合出場を達成する。 記録更新は安打数だけではない。通算本塁打は471本で現在、歴代11位だが、同10位の田淵幸一(西武)の474本まで、あと3本でベスト10入りは目の前。通算打点は1498で歴代9位だが、同8位の大杉勝男(ヤクルト)=1507、同7位の長嶋茂雄(巨人)=1522を超えるべく、虎視たんたんと狙っているところ。 右肩の故障と年齢的な衰えから、昨季は連続試合出場記録も途絶え、122試合、打率.218、12本塁打、31打点と、広島時代の95年にレギュラーとなって以降、最低のシーズンに終わった。年俸も2億2000万円プラス出来高(推定)となり、全盛期の09年に5億5000万円だった年俸は半分以下に下がった。それでも、現役を続行する金本。 右肩の状態も良くなり、本人もヤル気満々だった今季であるが、ここまで47試合に出場し、打率.257、1本塁打、7打点と寂しい限り。得点圏打率は.241と通算打率以下で、チャンスでの弱さも露呈。打点7はセ・リーグの規定打席到達者29人の中で、ワースト3位タイで、主軸を打っていながら、いかにチームに貢献していないかの証明だ。5月30、31日のロッテ戦(甲子園球場)では不振の新井貴浩内野手の穴を埋めるべく、4番に入ったが、2試合で7打数1安打0打点の成績で、重責を果たせなかった。 和田監督は金本のコンディションを考慮し、スタメンからはずことも少なくなく、スタメン出場させても、早々に代走、守備固めを送ることも多くなった。 並みの選手なら、ベンチに置いておきたい成績だが、これまでの実績や年俸を考えると、安易にベンチウォーマーにもできないのが、和田監督の悩みの種。年俸2億円超の大選手を代打要員に、というわけにもいかない。スタメンに出しても、「どこで交代させるか」と気を遣わなければならず、その“取扱い”には気苦労も多い。 いっそ、引退してもらった方が、若手外野手を育てることもでき、金本への気配りもしなくてすむ。しかし、本人にはそんな気配などみじんもない。今後も和田監督は、金本の起用法で頭を悩ませることになりそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年06月02日 11時00分
ザックJAPAN激震 マンチェスターU移籍・香川真司にロンドン五輪出場密約(2)
5月18日の日本サッカー協会の記者会見では、関塚隆五輪代表監督が「ベストのチームをつくるために(香川を)呼びたい」と明言したのに対し、日本代表編成責任者の原博実強化担当技術委員長は「今は何も決まっていない。W杯最終予選の3試合を戦って、その上でオーバーエージも含めて誰が必要かを決める」と言葉を濁し、6月中旬に35人の五輪代表候補を決め、同月中に18人の正式五輪代表を選出する方針を明らかにした。 「しかし、協会首脳は五輪本番で香川投入を期待している。当初は(香川が所属する)ドルトムントが8月に新シーズンが開幕することを理由に、香川のロンドン五輪派遣を拒否したことであきらめていたが、マンU移籍で状況が急転したのです。ロンドン五輪はイングランドの大会であり、ホスト国のマンUにとっては香川を世界に売り出す絶好の好機。しかも、昨季のプレミアリーグでタイトルを逃しているだけに、スポンサー群を繋ぎとめ、チームをこれだけ変えたとファンに訴えるためにも、香川のロンドン五輪デビューはベストと捉えているようです」(大手広告代理店) 当然、ザッケローニ監督は香川の五輪掛け持ちには難色を示していた。五輪に出場となれば、連携プレーに支障をきたすうえ、ケガや疲労も懸念されるからだ。 しかし、日本のサッカー界は今なおメキシコ五輪での銅メダル獲得が語り草。協会でも五輪メダルはW杯出場切符以上に価値があるものとして捉えている。 しかも、ザッケローニ監督の評価はここにきて下降している。 直近のW杯予選で格下の北朝鮮、ウズベキスタンに2連敗。ザックジャパンの骨格だった本田圭佑(CSKAモスクワ)、長谷部誠(ヴォルフスブルク)、遠藤保仁(G大阪)は賞味期限切れの印象が強く、主役の座は明らかに香川世代にスイッチしている。 「香川が五輪チームを兼務することで、19歳の宮市亮(アーセナル)や今季から独ニュルンベルクに移籍する清武弘嗣、香川に代わってドルトムント入りが囁かれている酒井宏樹らの欧州組が、2年後のブラジルW杯で日本代表の主力世代になるのは自然の流れです」(担当記者) 香川と親しいJリーグ選手が最後に話す。 「真司君は常々、『バルセロナでプレーすることが一番だが、まだ足りない』と話しています。今回のマンU入りはそのためのステップなのです。五輪予選の初戦であたるスペイン戦は憧れのバルサにアピールする絶好のチャンス。是が非でも出たいと望んでいるはずです」 マンU入りの正式発表が、香川のロンドン五輪出場決定でもある。