まさしく、統一戦にふさわしい壮絶な死闘を制した井岡は「八重樫さんは本当に強かった。皆さんの応援なしでは勝てませんでした。大きな壁を乗り越えられました」と歓喜。
ただ、事前の取り決めにより、王座を統一したが、10日以内にどちらかの王座を返上しなければならず、実質的に統一王者として活動することはできない。井岡は減量苦が限界に達しており、両王座を返上し、1階級上のライトフライ級で2階級制覇を狙う意向。敗れた八重樫は現役続行を宣言し、こちらも階級を上げる見込みで、将来的な井岡との再戦を希望した。
この試合のテレビ中継はTBS系列で第1部(午後7時〜8時12分)、第2部(8時12分〜9時14分)に分けて放送され、試合をオンエアした第2部の視聴率(以下、ビデオリサーチ調べ、関東地区)は18.2%の好視聴率をゲットした。
同時間帯に他局で放送された裏番組の視聴率は、テレビ朝日系列「ナニコレ珍百景必見投稿35万通から厳選!! 人気芸能人軍団が珍な大会で超真剣勝負SP」=13.4%、日本テレビ系列「1億人の大質問!? 笑ってコラえて!」(午後7時56分〜8時54分)=11.4%、フジテレビ系列「はねるのトびら」(午後7時57分〜8時54分)=8.1%だった。NHK「ためしてガッテン」(午後8時〜8時43分)、テレビ東京系列「いい旅・夢気分」(午後8時〜8時54分)は非公表だが、通常週の視聴率を考慮すると、ボクシングの数字を超えているとは思えず、視聴率的にも同時間帯では井岡の圧勝だった。
TBSは「20%超え」を目標に設定していたが、わずかに及ばなかった。しかし、対戦相手の八重樫の知名度が高くないことを思えば、18.2%は上々の数字といえる。同局は昨年2月に世界王座に挑戦した試合以降、井岡の世界戦を放送しているが、これまでの最高は昨年8月の初防衛戦での16.6%。同じく同局が放送しているWBA世界バンタム級王者・亀田興毅の前回の防衛戦(4月4日)の視聴率は14.6%。今回の視聴率は、そのいずれも上回っており、同局側が今後さらに井岡の試合中継に力を入れていくのは必至の情勢となった。王座統一を果たし、2階級制覇へ挑む井岡にとっては、まさに追い風といえる。
(落合一郎)