スポーツ
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スポーツ 2012年12月04日 15時30分
今年は大丈夫? ボクシング井岡一翔が2年連続でTBSの紅白の裏の顔に!
プロボクシング前WBA&WBC世界ミニマム級統一王者で、WBA世界ライトフライ級2位・井岡一翔(23=井岡)が、12月31日に大阪・ボディメーカーコロシアム(旧大阪府立体育会館)で同級王座決定戦に臨むことが決まった。対戦相手は、前同級暫定王者で同級5位のホセ・ロドリゲス(23=メキシコ)。 また、同日、井岡が返上したWBA世界ミニマム級王座の決定戦に、高校時代の同級生でジムの同僚である同級2位・宮崎亮(24=井岡)が出場。元同級王者のポンサワン・ポープラムック(34=タイ)と同王座をめぐって激突する。 さらに、元K-1ヘビー級王者で東洋太平洋ヘビー級2位の藤本京太郎(26=角海老宝石)は、同級1位のソロモン・ハウモノ(37=豪州)と王座決定戦で対戦する。京太郎が王座を奪取すれば、東洋太平洋のヘビー級ではアジア人初の快挙となる。 TBSは大みそかに、NHK「紅白歌合戦」の裏で、「大晦日スポーツ祭り」(仮題)を放送するが、その番組枠内で井岡、宮崎のダブル世界戦を中継することを決めた。 昨年の大みそか、TBSはスポーツバラエティー「ビートたけしの勝手にスポーツ国民栄誉SHOW2011豪華アスリート総登場5時間半生放送SP」(午後6時〜11時39分)を、「紅白」の裏で放送。午後7時30分から、WBC世界ミニマム級王者・井岡対挑戦者・同級9位=ヨードグン・トーチャルンチャイ(タイ)の一戦を組み込んだ。 ところが、井岡の試合と「紅白」のAKB48、芦田愛菜&鈴木福の出演時間が同時刻にガチンコでぶつかってしまい、さらには試合自体がわずか1分38秒で終わったため、過去の名場面集をVTRで流すなどしてしのがざるを得なかった。 結果的には同番組の視聴率(以下すべて、ビデオリサーチ調べ、関東地区)は第1部(午後6時〜7時40分)が6.7%、第2部(午後7時40分〜9時30分)が6.4%、第3部(午後9時30分〜11時)が4.2%と惨たんたるものだった。 井岡のボクシング中継は、6月20日の八重樫東との世界統一戦で18.2%を記録するなど、常に高視聴率をマークしているが、単独の「ボクシング中継」ではなく、今年もスポーツバラエティー番組の枠内で放送するとあって、不安ものぞく。 かたや、テレビ東京でも2年連続で「紅白」の裏で、ボクシング中継を放送することが決まっている。昨年は内山高志と細野悟のダブル世界戦(午後9時30分〜11時30分)で、4.2%を記録した。 今年はさらにトリプル世界戦にスケールアップして、WBA世界スーパーフェザー級王座統一戦 〜正規王者・内山高志対暫定王者=ブライアン・バスケス、WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ〜王者=佐藤洋太対同級5位=赤穂亮、WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ〜王者=テーパリット・ゴーキャットジム対同級10位=河野公平の3試合がオンエアされる。 両局とも、放送時間は未定ながら同じボクシング中継で、しのぎを削ることになる。TBSの北村公一郎プロデューサーは「テレ東さんの倍(の数字)を」と意気込んでいる。(落合一郎)
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スポーツ 2012年12月01日 17時59分
金メダリストから被告人に転落した内柴正人被告は4日間連続公判でどんな表情をみせたのか?
指導していた大学の女子柔道部員に合宿先で乱暴したとして、準強姦(ごうかん)罪に問われたアテネ、北京両五輪の柔道金メダリスト内柴正人被告の公判が11月26日から29日までの4日間連続で東京地裁で行われた。 公判中の時間帯と重なった各局のワイドショーは速報で内柴被告の判決をめぐって淫語が飛び交う法廷内の様子を報じ、各スポーツ紙なども大々的に報じたが、その4日間、内柴被告は法廷でどんな表情をみせていたのだろうか? 第3回公判の26日は内柴被告とともに大学でコーチをつとめていた男性が検察側の証人として出廷。元コーチは国士舘大時代は内柴被告の付き人をつとめていたというだけに、証言を躊躇するかと思いきや、同席していた、内柴被告がホテルの帰る前のカラオケ店で被害者から「フェ●チオ」されたとする主張を「見ていない」と否定した。 「被告は被告人質問に備えてか、下を向いて元コーチの証言をずっとメモしていた。時折、後ろに座る弁護人のほうを振り返ってなにやら話をしていた。ふてくされた表情で元コーチに目をやるひと幕もあった」(傍聴した裁判ライター) 第4回公判の27日はカラオケ店で同席していた内柴被告の大学の後輩にあたる警察官が検察側の証人として出廷。元コーチ同様、カラオケ店での性行為を否定。続いて、同じく検察側の証人として、事件があった夜とその前日、内柴被告が被害者に乱暴したとするホテルの部屋と同じフロアに宿泊していた女性が出廷。どちらの日か分からないとしつつ、「緊迫した大人の女性の『キャー』という悲鳴が聞こえた」と、その声が被害者のものである可能性を伺わせた。 「被告は前日同様、下を向いてメモっていた。ひと通りメモると、冷たい目で警察官をじっと見つめていた。事件後、もみ消しを依頼するほど頼っていたのに、自分に不利な証言をしていることが納得いかない様子のようだった。悲鳴を聞いた女性の証言の時は、下を向いて腕組みして証言に聞き入っていた」(同) そして第5回公判の28日は内柴被告に対する弁護側からの質問が行われた。内柴被告はハキハキと事件があった夜のことを語り、カラオケ店やホテルでの性行為様子も赤裸々な描写で語り、無罪を主張。後半には事件後、自殺を考えたことを告白し涙をみせた。 「質問開始前にはマイクに向かって大きな声で『お願いします』。少しでも裁判官の心証を良くしようとしているのが透けて見えた。そして、事件後のことになると、言葉に詰まる場面が出てきて、自殺を考えたことを告白すると目頭に手を当てた。その後は、涙声だったが、具体的にどうやって自殺しようとしたかなどについては触れられなかった」(同) 第6回公判の29日は内柴被告に対する検察側からの質問が行われた。前日とうって変わって、都合の悪い質問には「記憶にない」、「覚えてない」を連発。検察側から厳しく突っ込まれる場面もあった。 「前日に続き『お願いします』と元気にあいさつしたものの、検察の質問について考え込んだり、意味が分からずに聞き返したりとまったくかみ合わず。『勃起したのか』と聞かれ『フル勃起じゃないですけど』、『ペニスは半ズボンから勝手に出たのか、出したのか』と聞かれ『出しました。そんなに“暴れん坊(棒?)”じゃないんで』と下ネタを交えてどや顔を浮かべるなど、答えなくてもいい余計なことを答えていた。被害者の弁護士は特に厳しい口調で質問したため、『何いってるんですか!』とキレたりしただけに、裁判官の心証はかなり悪そう」(同) 次回、今月26日の公判では検察側の論告求刑が行われ、判決は年明けの見込み。 昨年12月に逮捕された内柴容疑者は2年続けて拘置所での年明けとなるが、五輪2連覇を達成した08年から一転、最悪の五輪イヤーの年明けとなってしまった。
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スポーツ 2012年12月01日 17時59分
花巻東・大谷 メジャー挑戦から日本ハム入団に傾いた!?
メジャー挑戦を表明していた花巻東・大谷翔平投手(18)が、心変わり? 日本ハム入団に傾いていることが分かった。 日本ハムは10月25日のドラフト会議で、メジャー志向の大谷を強行指名。球団は11月2日、岩手県奥州市の自宅を訪問し、指名のあいさつ。その後、同10日、同17日と交渉を重ね、同26日には栗山英樹監督が同席して入団交渉にあたった。 大谷は栗山監督との対面に、グラリ。「わざわざ来ていただいた。ありがたいです。すばらしい話が聞けました。キャスターの経歴がある方で(メジャーに)詳しい方。そういう話を聞けて良かったと思う。交渉というなかで、いい話が聞けました。考えて決めたい」と悩める胸中を吐露していた。 日本ハムはこれをもって、交渉は終わり、あとは大谷側の回答待ちとした。ところが、大谷側からの要望で、12月3日に追加交渉することが決まった。これには、栗山監督も同席する。 完全な「ノー」であれば、大谷側から再交渉の要望が出るはずもなく、かなり日本ハム入団に心が傾いていることがみてとれる。3日の話次第では、入団に向け一気に加速する可能性も十分。 日本ハムは投手と打者との二刀流、早期のメジャー挑戦容認を提案している。打者としても非凡な才能をもつ大谷だけに、両分野での適性を見るプランであり、早期のメジャー挑戦は大谷の心を揺さぶったようだ。 国内では巨人、中日、阪神などのように、海外FA権を取得するまで、メジャー行きを認めない球団も多いが、日本ハムは容認派。今季からMLBに新天地を求めたダルビッシュ有投手がいい例で、ポスティングシステムを使って、7年で日本球界に別れを告げた。 もちろん、ポスティングで落札されるためには、一流選手になることが必須条件。大谷がダルビッシュのように、短期間でうまく育てばという話になる。高卒でいきなりのメジャー挑戦となると、言葉や環境の問題もあり、リスクも高い。それであれば、日本の球団をいったん経由して、早期のメジャー挑戦という方法もあることを、日本ハムは提示しているのだ。 日本ハム入りに大きく傾いたと思われる大谷の決断が待たれるところだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年12月01日 10時00分
方針変更? 星野楽天がオフの大型補強に参入
星野仙一監督(65)が今オフのFA市場に参戦する。阪神が優位に進めていた福留孝介外野手(35)との交渉に横やりを入れてきたのは既報通りだが、「横浜DeNA入りが濃厚とされていたトニ・ブランコ(32=前中日)」との関係にも割って入ってきた。 楽天イーグルスは『マネーゲーム』のような補強はやらない経営方針だったはずだが…。 「いや、楽天は『大型補強はやらないチーム』とは言い切れませんよ。星野監督が就任した最初のオフは松井稼、岩村を獲得し、前年オフ、井川(オリックス)にもオファーを出し、実際に交渉を重ねてきました」(プロ野球解説者の1人) 阪神は福留に対し、『3年総額年俸6億円』を提示したとも言われている。横浜DeNAも福留にはラブコールを送り続けており、原田真オーナーなど球団首脳陣も「補強はやる!」とペナントレース終了直後から、その意気込みを語っていた。おそらく、阪神と同額か、それ以上のオプション契約も福留側に提示したはずだ。 「福留はギリギリまでメジャー契約を目指し、『限界』と判断した時点で日本球界との本格的な交渉に臨むつもりです。ちょっと言い方は悪いが、現時点で、阪神、横浜DeNAは“浪人”しないための保険でしょうね」(米特派員) こうした情報を聞くと、星野楽天が福留争奪戦を巻き返すには『それ以上の軍資金』が必要となる。楽天はマネーゲームも辞さない戦力補強策に変更したのだろうか−−。 こうも考えられる。楽天はフェルナンデス、ガルシアなど4人の外国人選手の退団を発表している。彼らの推定年俸を合わせると、約1億8000万円。ここに、解雇となった岩村明憲内野手(33)の推定年俸1億5000万円を足せば、3億3000万円。単年契約なら、数字的には阪神を上回る年俸を提示できる。 星野監督は“中日時代の恩師”にも当たる−−。「かつての教え子作戦」は井川には通用しなかったが、星野監督と福留の不和を伝える話は1つもない。『金銭面』以外でも勝負できると見るべきではないだろうか。 「三木谷浩史氏がオーナーに復職したので、それに関連しているのかもしれません。そろそろ、優勝の2文字が真剣に欲しくなった時期です。満足な補強もしないで臨んだ今季の成績を考えれば、補強費を多少増やしたとしてもおかしくはありません」(前出・プロ野球解説者) 楽天には『大砲』と呼べるスラッガーを欲している。いずれにせよ、星野楽天の参入によって、福留、ブランコはニンマリといったところだろう。
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スポーツ 2012年11月30日 15時30分
DeNA・中村ノリ “格安年俸”でしぶしぶ契約の裏事情
DeNAの中村ノリこと中村紀洋内野手(39)が、11月30日、契約交渉に臨み、3000万円(推定)プラス出来高の“格安年俸”でサインした。 今季のノリはシーズンを通してクリーンアップを務め、126試合に出場、442打数121安打、打率.274(リーグ10位)、11本塁打、61打点で文句ない成績を残した。特筆すべきは勝負強さで、得点圏打率は一気に跳ね上がり、.306(リーグ5位)で、4番のアレックス・ラミレス外野手(38)の.281を上回り、チームトップだった。 今季年俸は1500万円で、3000万円は倍増となる。下交渉でノリは3倍増の4500万円を希望し、態度を硬化させたともいわれる。確かに今年のノリの成績なら、4500万円は妥当な額で、むしろ球団提示額が低すぎることはいうまでもない。ただ、元の年俸が1500万円と安いことで、球団は主張を曲げず、出来高をつけることで決着をみたようだ。 契約を更改したノリは「今年は自分なりにいい成績は残せたと思う。ただチームが最下位の悔しさがある。来年はCS(クライマックスシリーズ)を目指せるように頑張っていきたい」と話したが、内心ではじくじたる思いがあることをいうまでもない。 希望額に及ばないながら、しぶしぶ契約したからには事情がある。それは、2000本安打達成という大目標だ。現在、ノリの通算安打は1968本で、大記録まであと32本。年齢的にも後がないノリは、なんとしても来季中に、この数字をクリアしたいのがホンネ。そのためには、ユニフォームを着ている必要がある。 スポーツジャーナリストのA氏は「一時は球団とモメて、交渉がまとまらず、自由契約になるのではないかとの憶測も出ました。ただ、ノリはこれまでオリックス時代、楽天時代に自由契約になり、その“わがまま病”の風評が災いして、なかなかオファーがかからなかった過去があります。DeNAから出ても、プレーする球団がなければ、2000本安打達成は露と消えます。ノリも今回はグッとこらえて、不満ながらも残留の道を選んだのでしょう」と語る。 契約はまとまったものの、2000本安打への道は容易ではなさそうだ。ノリは今季、一塁と三塁を守ったが、三塁には筒香嘉智内野手(21)が固定されることが確定。さらに、中日から4番、トニ・ブランコ内野手(32)を強奪することが有力となっている。ブランコがDeNA入りしたら一塁にどっかり座ることになり、ノリは弾き出されて代打要員となってしまう。 レギュラーなら簡単に達成できる32安打も、代打専門となると、たやすい数字ではなくなる。来季のノリには、いばらの道が待ち受けているようだ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年11月30日 11時45分
2012年『12球団合同トライアウト』 戦力外通告で見せた男の生きざま(佐伯貴弘選手編)
トライアウト史上、『初めての光景』ではないだろうか。 横浜、中日で活躍した佐伯貴弘選手(42)が第2回トライアウトを受験した。ご周知の通り、佐伯選手は2011年に中日から戦力外を通告され、現在は“野球浪人”である。今年11月も千葉ロッテの入団テストを受けたが、『不合格』。その情報はトライアウト会場に駆け付けたファンも分かっていたのだろう。佐伯選手にはひと際高い拍手と声援が送られていた。 結果は、2打数1安打2四球。佐伯選手は『囲み取材』で、こう答えている。 「今年1年間やってきたことに基づいて、しっかりとそれができたと思う。遠回りではなかった。納得? 納得というか、ここまで自分がやってきたことには納得しています」 −−千葉ロッテの入団テストでは、『合格』とはならなかったが? 「いや、本当に感謝しています。入団テストを受けさせていただき、紅白戦にも出させてもらい、実戦感覚がやらせてもらったというか、素晴らしい環境を与えていただき、本当に感謝しています」 −−トライアウトの合否が出た後は…。 「オファーが何処からもなければ…。えっ、海外? 何も考えていないけど、今後、どうするかは決めていません。これから考えます。これから考える…。だから、今言ったら、後で決めたことと違ったらウソを付いたことになるでしょ? 今の時点で今後のことは言えません」 囲み取材の前方に陣取っていた記者の1人が、千葉ロッテ・伊東勤監督からのメッセージを伝えた。「佐伯は絶対に将来ユニフォームを着て、指導者になる男だから、悔いの残らないよう頑張ってほしい」−−。この第2回トライアウトを取材して、伊東監督が彼の去就を気に掛けた理由も分かった。佐伯選手は守備に着いた際は投手に檄を飛ばし、また、打席の順番待ちをしているときも、投手、打者の両方に声を掛けていた。「今日は実戦感覚で久しぶりに野球ができて、本当に楽しかった」とも話していたが、これまで、檄を飛ばす受験選手は見たことがない。 「お互いに立場は同じ。そのなかで違うのは、僕の方が年齢が上だということ。できることは声を掛けてやること。敵、味方とか関係なく、1人の野球人として…」 −−伊東監督も心配していたが、今日のトライアウトに『後悔』はないか? 「だいたい、辞める選手って『もうちょっとあのとき』とか『あれができていたら…』って言うんですよ。オレ、そういうの、大っ嫌いなんですよ。自分はいつ棺桶に入ってもいい、これ以上できませんっていうくらいやって来たつもりだし、成績の善し悪しはともかく、そこに臨むまでの準備はいつも万全を期してきたつもりだし、そういう意味では『後悔』はないです」 このときの強い口調もそうだったが、ここまで自分のことを「僕が」と話していた佐伯選手が「オレ」と言った。野球人としての熱い思いを隠しきれなかったのだろう。 ヒットの数ではなく、ここに臨むまでの準備で万全を期してきた−−。佐伯選手は最後にこう語ってくれた。 「今日に至るまで自分は1人でやってきたつもりはありません。手伝ってくれる人、キャッチボールをしてくれた人、マッサージをしてくれた人、ティーを挙げてくれた人、色々な人がいて、自分のワガママに付き合ってくれたんですね。感謝しています」 球場を出ると、まだファンが残っていた。サインをねだられた。 「今、自分は選手ではないからサインはできません。…握手しよう!」 佐伯選手は時間も惜しまず、球場外に待っていたファント握手を交わした。「佐伯コール」が沸き上がった。トライアウト史上、初めてではないだろうか。 「今日が最後? まだ分からない。今は何も考えられない。何年か経って、『あのときが最後だったんだな』って思い出せばそれでいいじゃないですか」 充実した日々を送るにはどうすればいいのか。佐伯選手の言葉には、我々ビジネスマンにも通じるものがある。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2012年11月29日 15時30分
西岡より条件が下はイヤ!? 福留争奪戦はDeNA有利変わらず
複数球団が獲得に名乗りを挙げていた前ヤンキース・福留孝介外野手(35)の争奪戦が本格化した。 11月28日には阪神が非公開で福留と極秘交渉。29日にはDeNAが交渉する。すでに、マネーゲームには応じない意向の古巣・中日は白旗を掲げたが、楽天が争奪戦に参戦する可能性も出てきた。 これまでの水面下での接触では、DeNA有利と伝えられてきた。阪神はその動向を踏まえ、条件を上方修正。2年4億円程度の条件を提示したとみられている。 一方、最下位脱出、CS(クライマックスシリーズ)進出に向け、カネに糸目はつけないDeNAは、阪神を下回らない条件で応戦する構えだ。 福留は夫人が強い在京志向をもっているとされる。阪神はそれを見越したうえで、単身赴任となった場合の住環境の整備などの付帯条件も提示したもよう。ただ、条件面、在京球団という面で、DeNA有利に変わりはないようだ。 そして、福留が気にしているのは、先に阪神入団を決めた西岡剛内野手(28)との“格差”ともいわれている。 スポーツジャーナリストのA氏は「ともに、メジャーから日本球界への復帰という同じ立場で、同一球団に入るとなると、どうしても気になるのは双方の懐具合です。西岡は契約金、出来高を含めて2年総額6億円(推定)で合意しています。メジャーでさっぱりダメだった西岡より遥かに下の条件では、どうしても福留のプライドが許さない面もあるようです。それが一因で、阪神に行く気にはなれないともいわれています」と語る。 とはいえ、福留は依然メジャーに未練があり、オファーを待っている状況。米球界のウインターミーティングは12月3日から始まるが、福留が日本球界に復帰するのは、あくまでもメジャーから良いオファーがなかった場合ということになり、長期戦となるのは必至の情勢だ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年11月28日 15時30分
ソフトバンク斉藤 妻・スザンヌとの“格差”解消に必死
現役復帰を目指すソフトバンク・斉藤和巳3軍リハビリコーチ(34)が、11月27日、コーチとしての契約を更新した。 斉藤は03年に20勝(3敗)を挙げ、最多勝、最優秀防御率、最高勝率、沢村賞などのタイトルを総なめにした。その後も4年連続で2ケタ勝利をマーク。06年には18勝(5敗)で、最多勝、最優秀防御率、最高勝率、奪三振、沢村賞などのタイトルを獲得した。 ところが、07年に右肩を痛め、08年1月に手術。しかし、回復具合は思わしくなく、10年2月に再手術した。11年からは支配下選手枠から外され、リハビリ担当コーチとして、復帰を目指している。 08年から5年間も1軍登板のない斉藤。普通ならクビになってもおかしくないのに、年俸を払ってチャンスを与えているのは、功労者に対する球団の温情以外のなにものでもない。とはいえ、リハビリ担当コーチの立場も3年目とあって、いよいよ尻に火がついた格好。 契約を更改した斉藤は「無理したくないけど、無理しなければいけない部分もある。こんな状態が続いているので」と、来季がラストチャンスとの自覚もチラリ。 復活の兆しはなくはない。今季はフリー打撃に登板したり、打撃投手を務めるなど、「少しは良くなっている」と話している。来年2月の宮崎キャンプでは、2軍組で参加することが有力となった。今年のキャンプはリハビリ組だっただけに、大きな前進となる。 昨年12月1日には、おバカタレント・スザンヌ(26)と結婚したが、斉藤が低収入であるため、スザンヌは仕事を続け、東京と福岡を往復するハードな日々を送っている。現在はスザンヌの収入が多く、“格差婚”であることは明らか。格差を解消するには、1軍で復活登板を果たす以外にない。 来季ダメなら、さすがに球団も引退勧告を行うことが濃厚。クビになれば格差解消どころか、結婚生活の継続にも赤ランプがともる。もう後がない斉藤は、復活に向け必死だ。(落合一郎)
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スポーツ 2012年11月28日 11時45分
2012年『12球団合同トライアウト』 戦力外通告で見せた男の生きざま(門倉健投手編)
『2012年 第2回12球団合同トライアウト』が行われたのは、11月21日だった(鎌ヶ谷スタジアム)。今さらではあるが、トライアウトは毎年、2回行われている。その両方を受ける選手もいるが、大半は『1回目』の受験後に“お声”が掛からなければ、諦めてしまう…。だが、今年は『1回目』をパスして2回目に勝負を賭けたベテランもいた。 NPB4球団、韓国2球団を渡り歩き、今年は社会人チーム・伊達聖ヶ丘病院(北海道)で活躍した門倉健投手(39)である。 門倉は打者5人と対戦し、被安打ゼロ。奪三振「3」、与四球「1」、内野ゴロ「1」と“結果”を残している。39歳という年齢からも分かる通り、ストレートには往年のスピードはなかった。しかし、ピッチングは巧い。さらに巧くなったと言っていいだろう。『フォークボール』の落差は20代と変わらず、対戦打者が手を出したくなるような“絶妙な高さ”に集めていた。 その門倉投手が登板後、囲み取材に応じてくれた。 −−何故、2回目のトライアウトだけを受験したのか? 「しっかりと調整するためです。その準備を…。今日は準備してきたことができました。『まだ(現役で)できる』という気持ちがあるし、社会人(野球)で1年を通してやってきたことも。(合否の)結果はどっちに転ぶか分からないですが、常に心の何処かにまだやれるという気持ちがずっとあって、そういう気持ちでピッチングができたので、今後に進めると思う」 2011年は韓国・三星ライオンズに所属していた。しかし、7月に不振で二軍降格。ウェバーにもかけられたが、獲得に名乗りを上げる球団は現れず、『退団』を選択した。楽天、日本ハムの入団テストを受けたが、日本球界復活は果たせず、今年4月からは北海道伊達市のクラブチーム『伊達聖ヶ丘病院 硬式野球部』に入団。「昼間は病院の事務職、夕方から練習」という、今までとは違う厳しい環境で野球を続けてきた。 「アマチュアは一発勝負の世界ですからね(トーナメント)。1球の大事さ、重み、怖さを感じました。また、仕事をしながら皆と野球をやっているので、プロの成果とは違う厳しさも経験させてもらって、色々な人に後押しをしていただき、『プロに帰って!』と励まされてきました。病院では事務局です。お年寄りの皆さんとも接する機会が多いんですよ。お年寄りの皆さんが元気になられるのであればこんなに嬉しいことはないし、いい経験をさせてもらったと思っています」 社会人では『天国』と『地獄』を味わったのではないだろうか。 『都市対抗野球 北海道1次予選1回戦』(5月25日)では、7イニング参考ながら、完全試合を達成。チームは本大会に進めなかったが、『JR北海道』の補強選手として、巨人時代の本拠地でもある東京ドームに帰って来た。しかし、1回戦(トヨタ戦)の同点で迎えた7回裏だった。必勝体制でリリーフ登板されたが、まさかの決勝2ランを浴び、敗戦投手になってしまった。門倉は「申し訳ない」の言葉を繰り返していたが、まさに、「1球」に泣くトーナメントの怖さを思い知らされたようだった。 また、門倉投手のトライアウトに臨むに当たって、自身のブログのなかで<合格すればもちろん現役続行 不合格なら引退>と、“衝撃的なひと言”も綴っていた。 「自分のなかで、やっぱりまだ何処かに『(現役を)やれる』という思いがあって、また、自分自身に区切りをつけるために(トライアウトを)受けました。社会人チームからオファーが来たら? 今日(トライアウト当日)、この時点で聖ヶ丘病院のメンバーなので、そういうのは考えにくい」 門倉投手は「自分を必要としてくれるところなら、何処へでもいく。また、これまでも必要としてくれるところを求めて戦ってきた」とも話していた。登板を終え、記者団の前に現れたときの表情は本当に穏やかだった。NPB、米マイナー(招待選手)、韓国、そして、社会人野球…。タフネスピッチャーが穏やかな表情を見せてくれたのは、トライアウトのマウンドで全てを出し切った達成感だけではないだろう。様々な野球環境で得たものも大きかったからである。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2012年11月27日 15時30分
FAのイチロー 10億円大幅減俸でヤンキース残留が濃厚
ヤンキースからFAとなっているイチロー外野手(39)が、1年契約で残留することが濃厚となった。 ヤンキースは単年で年俸500万ドル(約4億1000万円)プラス出来高の条件提示をしているもよう。イチローには他球団から、ヤンキースの条件を超えるオファーも届いているが、残留を選択するようだ。 イチローの今季年俸は1800万ドル(約14億4000万円)とみられており、この条件を受け入れれば、約10億円の大幅減俸となる。 決め手となったのは「優勝争い」だった。万年下位のマリナーズに在籍していたイチローは、昨季から成績が降下。今季も移籍する7月22日(日本時間23日)までは、95試合出場、402打数105安打28打点4本塁打15盗塁、打率.261と低迷した。ところが、ヤンキースに移籍すると、67試合出場、227打数73安打5本塁打27打点14盗塁、打率.322と、飛躍的に成績が急上昇した。 イチローを変えたのは、“モチベーション”の差だった。優勝争いの緊張感のなかで、眠っていた潜在能力を爆発させた。 ヤンキースは残念ながらプレーオフで敗退し、ワールドシリーズ進出を逃したが、地区優勝、プレーオフを経験したイチローは「ボクがアメリカに来て理想としていたものがここにある。ここでしか味わえないものは確実に存在する」と話していた。 ヤンキースの外野陣は左翼にブレット・ガードナー(29)、中堅にカーティス・グランダーソン(31)、右翼にニック・スウィシャー(32)がいる。今季、ガードナーが右ヒジの故障で、ほぼシーズンを棒に振ったため、イチローは左翼に入ることが多かった。そのガードナーは故障も癒え、来季は戦線復帰する。一方、FAとなったスウィシャーは条件面でヤンキースと折り合わず、放出が決定的となったことが、イチローの残留に拍車をかけた。 カネよりハートを優先させたイチローは、来季も名門ヤンキースのユニフォームを着ることになりそうだ。(落合一郎)