スポーツ
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スポーツ 2013年02月01日 15時30分
年寄名跡売買禁止の方向も実態伴わない可能性も
新公益財団法人への移行にあたって、日本相撲協会は1月31日、東京・両国国技館で理事会と全親方らで評議員会を開き、懸案の年寄名跡の扱いについて協議した。同会では名跡の取得に絡む金銭授受の禁止や、違反した場合は角界追放の罰則を盛り込んだ規定案を承認した。 かねて、年寄名跡は億単位にも及ぶ高額での売買が問題視され、新公益法人では改革が求められていた。一時は協会が名跡を一括管理し、名跡を引き取る際に親方に「特別功労金」を給付する案も出ていた。ただ、これを実行するとなると、協会は巨額の拠出が必要となる。協会では赤字体質の現状を考慮し、同案は消えた。 新たな案では、名跡は協会が管理し、親方が後継者を推薦できる権利を持つというもの。現在横行している、所有者から名跡を借りる「借株」は廃止となる。現状、これを利用している親方には、経過措置として新法人移行後に3年間の猶予を設ける。 名跡が個人から協会の管理に変わるにあたって、金銭授受が禁止されるといっても、金銭のやり取りが全面的に禁じられるわけではない。名跡を譲り受けた親方が先代親方に「顧問料」などの名目で、金銭の支払いを認めるというのだ。ただし、年1回、取引内容の報告義務を課し、協会の危機管理委員会で内容を監査する。 つまり、売買は禁止されるが、顧問料などの名目での金銭の支払いは認められるわけだから、「売買禁止」は実態が伴わなくなってしまうのだ。 現在の親方は高額のカネを支払って、名跡を取得しており、金銭のやり取りが全面禁止となれば、大損となってしまう。その抜け道となるのが、顧問料なわけだ。名跡が個人から協会管理になるのは大きな改革ではあるが、取得にあたって、金銭を一括払いするか、顧問料名目で分割払いするかの違いにしかすぎず、その意味では真の改革にはならないのではなかろうか。(落合一郎)
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スポーツ 2013年01月31日 15時30分
糸井放出でも、日本ハムにメリットあったオリックスとの大型トレード
1月23日、日本ハム、オリックス両球団から発表された大型トレードは実にインパクトのあるものだった。同トレードでは日本ハムが糸井嘉男外野手(31)と、06年新人王の八木智哉投手(29)を放出。オリックスから木佐貫洋投手(32)、大引啓次内野手(28)、赤田将吾外野手(32)の3選手を獲得した。 日本ハムは球界ナンバー1外野手といってもいい糸井を出しただけに、「オリックスが得した」との印象はぬぐえなかった。しかし、意外にも、このトレードは日本ハムにも大きなメリットがあったのだ。 確かに糸井が抜けた穴は大きく、右翼は固定できそうになく、複数の選手で競うことになりそうだ。ただ、糸井がいなくなったことで、二刀流に挑むルーキーの大谷翔平(18)を右翼にチャレンジさせる土壌も整った。 木佐貫の加入は手薄な先発陣の層を厚くし、栗山英樹監督(51)は早くも、木佐貫のローテーション入り確定を口にした。 そして、オリックスの正遊撃手であった大引が加わったことで、懸案だった内野の整備ができそうだ。もともと、日本ハムには金子誠内野手(37)という正遊撃手がいる。しかし、ここ3年、金子は故障や年齢的な配慮から出場機会が減っていた。さらに、左大腿骨軟骨損傷のため、昨年11月12日に左ヒザの手術を受けており、無理はできない状態。 そこで浮上したのが、金子を負担の少ない二塁にコンバートする案だ。遊撃に大引が入れば、金子を二塁に回すことが可能になる。日本ハムの二塁は田中賢介内野手(31)が守っていたが、海外FA権を行使してジャインツに移籍(マイナー契約)して、“空き家”となっている。 昨年8月に田中が左腕を骨折し戦線離脱してからは、西川遥輝内野手(20)、杉谷拳士内野手(21)らが二塁を守ったが、帯に短したすきに長しで、ポジションを奪うには至らず。その二塁に金子が回れば、抜けた田中の穴は埋まる。 元来、金子は01年まで二塁手で、98、99年にはゴールデングラブ賞、99年にはベストナインを受賞しており、二塁へのコンバートにはなんの不安もない。 こうしてみれば、糸井放出の痛手はあったものの、補強ポイントをカバーできた今回の大型トレードは、意外に日本ハムにも大きなメリットを生むことになりそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2013年01月30日 15時40分
日本ハム・斎藤佑樹 オリックスとの大型トレード余波で中継ぎ降格か?
3年目を迎えた日本ハム・斎藤佑樹投手(24)が、中継ぎ降格危機に瀕している。 昨季、栗山英樹監督(51)の寵愛を受け、開幕投手に抜てきされ、スタートダッシュに成功し、6月6日には5勝目を挙げたが、その後失速。7月30日にはプロ入り初の不振での2軍落ちを経験。2カ月かかって1軍に戻ったが、戦力にはならず。11月3日の日本シリーズ第5戦(対巨人)では敗戦処理で登板したが、メッタ打ちに遭った上、試合後に右肩痛を訴えた。 右肩の違和感は3カ月経った今でも消えず、満足な投球練習はいまだにできていない。2月1日に始まる沖縄キャンプでは、プロ入り初の2軍スタートが決まった。この状況だと、開幕1軍すら危うくなってきた。仮に、開幕に間に合っても、ローテーションから外される可能性も高くなってきたのだ。その要因となったのは、1月23日に発表されたオリックスとの大型トレード。日本ハムは主力打者の糸井嘉男外野手(31)らを放出し、オリックスから木佐貫洋投手(32)らを獲得した。 木佐貫は昨季5勝、11年は2勝と不振に終わっているが、ルーキーイヤーの03年、07年、10年に3度2ケタ勝利を飾っている。栗山監督は「イニングも投げられるし、1年間、安定して投げられる投手。ローテーションの真ん中ぐらいで投げてくれると助かる」と、その実績を高く評価し、ローテーション入りを早くも明言した。 日本ハムの先発ローテは昨季、14勝(5敗)をマークし、リーグ最優秀防御率に輝いた吉川光夫投手(24)を始め、武田勝投手(34)、ブライアン・ウルフ投手(32)、ボビー・ケッペル投手(30)の4人は確定。吉川、ケッペルは故障明けだが、開幕には問題なさそう。これに木佐貫が加われば、残る枠は1しかない。この1枠を斎藤、中村勝投手(21)、谷元圭介投手(28)あたりで争うことになる。 調整が遅れている斎藤が、この争いに敗れて、先発ではなく中継ぎに回される可能性は十分。栗山監督は「冷静に考えた時に(ローテーションは)固まっている。斎藤のチャンスは少ない」とキッパリ。 今回のオリックスとのトレード余波で、斎藤は思わぬ窮地に追い込まれることになった。(落合一郎)
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スポーツ 2013年01月29日 11時45分
門戸拡大の『落とし穴』 プロOB指導者を雇用する高校は増えるのか?
新設の研修を受講すれば、プロ野球経験者に『指導者資格』を与える方向性が確認された。去る1月17日、プロ野球と日本学生野球協会の合同協議会が開かれた。これまで、プロ野球経験者が高校野球の監督、指導者になるためには、中・高校での2年以上の教諭歴(非常勤を含む)が必要とされたが、その規定が廃止され、プロ、学生双方の設けた『研修』を受ければ高校球児を指導できるようになる。 今後の予定だが、まず、高校野球・センバツ大会前日の『高野連・全国理事会』で、前述の協議会内容が説明される(3月21日)。各都道府県の理事たちが『反対』しなければ、「年内実施」の方向で動き出すという。1961年の『柳川事件』以降、断絶状態にあったプロ・アマ間の長い隔たりを思えば、“歴史的出来事”と言っても過言ではないだろう。 しかし、喜ぶのはまだ早い。合同協議会でプロ、アマの主要出席者が“興味深い発言”をしていた。 「思っていた以上の進展。早く実現できるように研修内容の案を固めていきたい」(NPB・下田邦夫事務局長) 「(今回の条件緩和で)高校の監督にすぐに雇用されるわけではないが、高校野球に恩返ししたいというプロ選手たちの思いも聞いてきた結果」(高野連・西岡宏堂理事) もともと、2年の教諭実績の撤廃を“お願い”したのは、NPB側である。昨年の定例会合で提案した際、学生側が「代案があるのなら、検討する」と“前向きに”回答。これを受け、NPB側が今回の座学による研修カリキュラムシステムを提案したわけだが、下田局長の「思っていた以上の進展」なるコメントが、駆け足で決まった内情を表している。同局長は記者団から「座学の具体的な内容」について質問された際、「これから作る」と話していた。 つまり、この短期間で高野連がここまで歩み寄ってくるとは思っていなかったのだろう。研修の具体的な中身をまとめるのは、これからということになる。 また、西岡理事の言葉も“意味シン”だ。「高校の監督にすぐに雇用されるわけではないが…」と、前置きしている。 「2年以上の教諭実績」という条件は撤廃するが、実際に指導者として雇用されるか否か、あるいは、『臨時コーチ』だとしても、その要請があるかどうかは、学校経営者次第なのだ。 プロ野球選手、並びに元プロは「高校野球の指導者職」を再就職として捉えていると聞く。ボランティアでも高校生を教えたいと思うプロ野球OBはどれくらいいるだろうか。 昨春時点で、改定前の規定をクリアして高校野球指導者となった元プロ選手は30人(海外、独立を含む/12年春時点)。教員として採用試験を受けた者もいるが、プロ入り前のツテや学生時代の恩師の紹介で赴任先を得たOBもいないわけではない。 どの高校も少子化で学校経営は厳しいという。そういったなかで“部活動指導者”を増やす余裕(人件費)はないと思うのだが…。 こちらが調べた限りでは、赴任先の高校について「学生時代の恩師や地元関係者にお世話になった」と話す元プロの指導者も少なくなかった。 今後、NPBが取り組むべき課題は研修内容だけではない。プロ野球選手会ともスクラムを組み、高校野球指導を目指すOBたちの就職斡旋についても、考えていかなければならないだろう。(スポーツライター・美山和也)
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スポーツ 2013年01月28日 15時30分
大相撲初場所をつまらなくした白鵬に見えるかげり
大相撲初場所(1月13日〜27日=両国国技館)は、横綱として2場所目の日馬富士(28=伊勢ヶ浜)が15戦全勝で、2場所ぶり5度目の優勝を果たした。次点で12勝3敗の横綱・白鵬(27=宮城野)、平幕・高安(22=鳴戸)に“3差”をつけての余裕の栄冠だった。 新横綱となった九州場所(昨年11月=福岡)では9勝6敗と1ケタ勝利に終わり、大失態を演じた日馬富士は、初場所では本来の力を発揮。15日間、全く危なげないところはなく、3度目の全勝優勝を遂げた。 日馬富士の独走を許したA級戦犯は白鵬と、依然ふがいない大関陣だが、気になるのは、これまで圧倒的な強さをみせていた白鵬に、かげりが見えてきたことだ。 初場所3日目で、平幕・妙義龍(26=境川)に苦杯を喫すると、12日目には大関・琴欧洲(29=佐渡ヶ嶽)に敗れて2敗目。この時点で日馬富士とは2差がつき、優勝争いへの興味はうすれてしまった。結局、千秋楽では日馬富士にあっさり寄り切られて、横綱対決を楽しみにしていたファンを落胆させ、日馬富士との世代交代の予感すら感じさせた。 12勝3敗は横綱として、まずまずだが、これまで白鵬が残してきた成績から比べれば、さびしいものだ。絶対的な強さを誇ってきた白鵬に、この1年かげりが見られるようになったが、初場所の相撲内容は、それを決定づける象徴ともいえた。 07年名古屋場所(7月)で横綱に昇進した白鵬は、昇進後、年3回以上の優勝をコンスタントに成し遂げてきた。優勝回数は07年が大関での2回を含め4回、08年=4回、09年=3回。これは、ライバル・朝青龍が存在した上での数字だ。 10年初場所(1月=両国)後に朝青龍が引退し、一人横綱となってからは、10年=5回、11年=4回(春場所は八百長問題で中止)と孤軍奮闘したが、12年に入って、一気に成績は落ちてしまった。同年夏場所(5月=両国)では左手人差し指をはく離骨折し、横綱昇進後最低の10勝(5敗)に終わるなど、優勝は年間2回に終わった。 優勝回数だけではなく、下位力士への取りこぼしも増えた。年間勝利は07年=74勝16敗(勝率.822)、08年=79勝11敗(勝率.878)、09年=86勝4敗(勝率.956)、10年=86勝4敗(勝率.956)、11年(年5場所)=66勝9敗(勝率.880)だったが、12年は76勝14敗(勝率.844)と、大きく勝率を落とした。 白鵬はまだ27歳で、衰えるような年齢ではないが、5年間、1度も休場しないで綱を張ってきた勤続疲労は大きいようだ。このままでは、主役の座を日馬富士に取って代わられそうな気配だ。優勝回数は23回で歴代5位の白鵬には、さしあたって、北の湖(24回)、朝青龍(25回)を上回る目標もある。 日本相撲協会としても、白鵬と日馬富士がしのぎを削ってくれるのが理想だ。白鵬にはもう一度、仕切り直して稽古に身を入れて、建て直しを図ってほしいものだが…。(落合一郎)
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スポーツ 2013年01月27日 11時00分
反則スレスレ技連発か 横審が目を光らせる初場所日馬富士の崖っぷち相撲
初場所が1月13日から両国国技館で始まっている。優勝争いの本命は北の湖(現理事長)と並ぶ歴代4位の24回目の優勝を目指す白鵬(27)だが、それ以上に注目を集めているのが、横綱2場所目の日馬富士(28)の取組だ。 新横綱だった先場所は終盤5連敗した上、9勝6敗と散々な成績に終わり、場所後、横審から、「横綱がひとケタはダメ。もし今度もひとケタなら引退だ!」と厳しい叱責を受けた。その後、この引退勧告は 「そういう力士を横綱に推挙した責任はどうなる」との反発が起き、一番軽いペナルティーの“激励”に緩和された。しかし、初場所初日が白星発進とはいえ、厳しい状況には変わりがないのだ。 場所前の日馬富士は、昨年末も大晦日まで稽古場に下り、黙々と汗を流していたが、内心、不安でしょうがないのは確か。それが如実に出たのが、飛び入り参加した8日の二所ノ関一門の連合稽古だった。 「稀勢の里との三番稽古(同じ相手と続けてやる稽古のこと)でタブーの顔面攻撃をしたり、すでに土俵を割っているのに引っ張りこんで投げようとしたり、ダメ押しをしたり、まさに好き放題。見かねた審判副部長の松ケ根親方(元大関若島津)が叱責する場面もありました。番付上位の者は、よく稽古場で叩きつけて恐怖感を植え付けようとするんですが、あれはちょっとやり過ぎ。それだけ汚名返上に必死だったんでしょうね」(担当記者) もし反則スレスレの荒っぽい相撲を封印すればどうなるか。この翌日、一転して優等生相撲で同じ稀勢の里に挑んだが、なんと6連敗し、地団太踏んで悔しがっていたところを見ればよくわかる。 これほど結果が歴然としているため、本番では張り手やダメ押しなど横審も禁じている相撲を取るのは確実と見られているのだ。 「いまの日馬富士は品格よりも勝ち星優先。問題はいつ、誰を相手にやるかですが、前半、一発やってみんなをビビらすことも考えられます」(協会関係者) いつ“張る”か見ものの日馬富士。
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スポーツ 2013年01月26日 17時59分
FA移籍を巡る怪情報 「全員一致ではなかった馬原の一本釣り」
オリックスバファローズが馬原孝浩投手(31)の入団会見を開いたのは、1月18日だった。寺原隼人(29)のFA移籍による人的補償として、「最多セーブタイトルも獲得した右腕」が一本釣りされ、喪失した側のソフトバンクは「苦渋の選択だった。故障・リハビリで1年間投げていないので(馬原には)手を出して来ないと思った」と、地団駄を踏んでいた。 「今回の人的補償を『寺原−馬原』の交換トレードと捉えた場合、得をしたのはオリックスのほうです」(プロ野球解説者の1人) 馬原も新天地での再起を誓っていたが、奇妙なウワサも囁かれている。 順調に行けば、馬原は今オフにFA権を獲得する。それを行使して「1年でホークスに帰還するのではないか?」というものだ。 「あり得ない話ではないと思う。ソフトバンクは結束力の高いチームであり、寺原がホークス帰還を希望してFA宣言したのもそのためです」(前出・同) どのプロ野球選手もドラフト指名された球団には愛着がある。しかし、福岡ソフトバンクホークスは練習熱心な球団でもある。「厳しい練習」を積み重ねていくうちに、「苦楽をともにした」との意識も芽生え、他球団の選手よりも強い愛着を覚えるという。 また、こんな情報も聞こえてきた。 「実は、ソフトバンク側から(人的補償の)名簿が届いたとき、『馬原が良い!』と言ったのは森脇(浩司=52)監督でした。他のコーチ、フロント職員は別選手を押していましたが、森脇監督は譲りませんでした」(球界関係者) ダイエー、ソフトバンクで長年コーチを務めた同監督は、馬原を新人時代から知っている。1年間投げていないとはいえ、復活に関して確証に近い情報を得ていたのだろう。 しかし、オリックス投手陣を客観的に見れば、セットアッパーには平野佳寿(28)、クローザーには岸田護(31)がいる。昨季、52試合に登板した香月良太(30)はトレードに出したが、リリーフ投手の人数は決して少ない方ではない。他のコーチ、フロント職員が他選手を推した理由もこのへんにありそうだ。 「森脇監督がソフトバンクを退団する際、一部フロントとの衝突も伝えられました。オフの補強に成功したソフトバンクを早くも優勝候補に上げる声もあり、馬原を一本釣りしたのは『陽動作戦』の意味合いもあったのでは…」(前出・関係者) その馬原が一緒に自主トレをしている仲間のなかに寺原もいたのは、既報通り。仲良くやっているのは『今オフの再会』という約束があるからだろうか。
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スポーツ 2013年01月26日 17時59分
身から出たさび! 大関復帰ならなかった把瑠都は一から出直し
大相撲初場所(両国国技館)で、大関復帰を目指した把瑠都(28=尾上)の夢はあえなくついえた。 把瑠都は昨年秋場所(9月=両国)で右足親指をはく離骨折、九州場所(11月=福岡国際センター)では左太もも裏を肉離れし、2場所連続で途中休場し負け越して、関脇に陥落。今場所、10勝以上を挙げれば特例で大関に復帰できた。 しかし、慢性化した左ヒザの故障は完治にはほど遠く、場所前の稽古は満足にできなかった。序盤戦、1勝2敗と厳しいスタートを切った把瑠都は、中盤戦から積極的に前に出る相撲に転じ、5勝3敗と星を持ち直した。だが、横綱の白鵬(27=宮城野)、日馬富士(28=伊勢ヶ浜)に連敗し、絶体絶命の5敗目を喫すると、13日目(1月25日)に平幕・高安(22=鳴戸)に寄り切られて6敗となり、大関復帰は露と消えた。 大関への返り咲きがならなかった把瑠都は、「残念です。ちょっと硬くなった。組んでくるとは思わなかった。何をしたかったのか分からない」と首をひねるばかり。今後については「残り2日間頑張ります」と、自身に言い聞かせた。 一から出直しとなった把瑠都だが、大関復帰への道のりは極めて厳しい。現行の降格制度になった69年名古屋場所以降、関脇に陥落したケースは把瑠都以外に16例(13人)あるが、落ちた場所に10勝以上を挙げて大関に戻ったのは5例(4人)しかなかった。ましてや、そのチャンスを逃した11例(10人)のうち、大関に再昇進できたのは魁傑(現放駒親方)ただ一人。 今場所、東前頭16枚目の雅山(35=藤島)は、01年九州場所で陥落後、06年に再びチャンスをつくり、三役で3場所連続2ケタの34勝(11敗)と十分な星を挙げたが、不運にも大関再昇進は見送れたケースがある。 北の湖理事長(元横綱)は「今場所は上がるチャンスだったが、一からやる方がもっと厳しくなる」と明言した。一度落ちた元大関の再昇進には、より高いハードルが待ち受けているのは必至。ましてや、現在4人の大関がおり、どうしても新たな大関をつくる必要性はない。 スポーツライターのA氏は「把瑠都の大関陥落は、身から出たさびですよ。把瑠都は稽古嫌いで知られており、降格の原因となったケガの多さは稽古不足からくるものです。1年前(昨年初場所)に優勝したように地力はある力士ですから、親方衆の間では、『稽古していれば、とっくに横綱になっている』と言われています」と語る。 把瑠都が復活できるかどうかは、故障箇所を治すこともさることながら、「稽古嫌い」の持病を克服するしかなさそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2013年01月25日 15時30分
引退危機 断崖絶壁に立たされた“角界のロボコップ”高見盛
各界きっての人気者で、09年暮れにはLカップグラドルの松坂南と浮き名を流した高見盛(36=東関)が、引退の危機に瀕している。 東十両12枚目の位置で迎えた大相撲初場所(両国国技館)で、高見盛は3勝1敗と好スタートを切ったものの、2日目の鏡桜(24=鏡山)戦で右肩を痛めたのが響き、5日目から8連敗を喫し、12日目(1月24日)を終えて、3勝9敗の星となった。 残り3番で3連勝しても、6勝9敗で終わる。この星だと、番付は3枚程度下がるのが慣例。十両は14枚目までで、幕下に陥落することが濃厚となった。 ただ、十両と幕下との入れ替えは他の力士との兼ね合いがあり、まだ断定はできない。先場所(昨年11月=九州場所)、鳰の湖(26=北の湖)が西十両11枚目で5勝10敗と負け越しながらも、ラッキーにも十両にとどまった例もある。 番付を編成する審判部の鏡山部長(元関脇・多賀竜)は、高見盛の十両残留について、「あり得ない話するなよ。状態を見ろよ。もう終わりじゃん。もう落ちるのにカウントしている」と厳しい見方を示した。その一方で、鏡山部長は「(先場所の)鳰の湖の例もあるからね。今日でも確定なんだけど、明日負けたら観念してもらわないと」と、残り3連勝なら、十両残留のいちるの可能性があることも口にした。 とはいえ、三角筋付着部炎症で満足に右肩を動かせない高見盛が、残った相撲を全勝できるかとなると、極めて厳しい状態。 かねて、高見盛は幕下に落ちた場合は引退の意向を明らかにしていた。高見盛は「言い訳は一切しません。したくないので。明日も相撲を取らなきゃいけない。千秋楽まで取らなきゃいけない。集中したい」と、千秋楽まで全うする意思を示した。 先代の東関親方(元関脇・高見山)は「押し相撲に弱くなった。踏ん張りがなくなってきた」と衰えを実感している。腰の手術のため、入院中の東関親方(元幕内・潮丸)は、千秋楽まで相撲を取らせる意向だという。関係者には「(高見盛は)幕下に落ちても、ケガを治して、自分の相撲を取りたいという気持ちがあるのでは…」と話す者もいる。ファンのなかには、「幕下に落ちても、高見盛の相撲を見たい」という声が多いのも事実。 泣いても笑っても、あと3日。出された結果をもとに、場所後に先代東関親方、現在の師匠と進退について、話し合いがもたれるもようだ。(落合一郎)
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スポーツ 2013年01月25日 11時45分
怪情報 糸井放出は大谷の「あのセリフ」に隠されていた!
パ・リーグを代表する好打堅守の外野手・糸井嘉男(31)の放出トレードが発表されたのは、1月23日。オリックス関係者が一部メディアに明かした話によれば、今回のトレードは日本ハム側から持ち掛けてきたという。しかも、「交換要員として、先に糸井の名前を出してきた」そうだ。 北海道日本ハムファイターズは“核になる内野手”がいない。二塁手・田中賢介をFAで失い、遊撃手の金子誠も今季、38歳になる。昨秋の日本シリーズでメスを入れた左ヒザを再び痛めており、開幕に間に合わない可能性もある。働き盛りの内野手・大引啓次(28)が欲しかったのは間違いないが、今回のトレードは「糸井を放出する目的」の方が強かったのではないだろうか。 日本ハムは余剰人員を持たない球団−−。 今さらだが、「アレは糸井放出を匂わせていたのでは?」と思える言動もある。投手と野手の二刀流に挑戦するドラフト1位ルーキー・大谷翔平(18=花巻東)が千葉県・鎌ヶ谷市の『勇翔寮』に入寮したときだった(9日)。大谷は記者団の要請に応え、囲み取材に応じている。 −−グラブはいくつ用意していますか? 「2つです。内野用と外野用の…」 外野用? 取材陣が「投手をやるときは、内野用と外野用のどちらを使うのか」を聞いた途端、球団職員が“時間オーバー”の取材切り上げを知らされた。 このときは聞き流してしまったが、この入寮日に至るまで、栗山英樹監督(51)を始めとする球団要人は「ピッチャーと遊撃手で」と、二刀流の内訳を伝えていた。 プロ野球投手で他ポジションのグラブを使う話は、聞いたことがない…。『投手用グラブ』は内野用、外野用とも形態が異なる。大きさ、硬さ、開き具合などは人それぞれだが、それは基本となる『投手用グラブ』があって、契約したスポーツメーカー担当者に「好み」を伝えて改造を加えていくのが一般的である。 大谷はプロ入りにあたって、グラブを新調したという。何故、投手用ではなく、外野用グラブを用意したのだろうか。ドラフト1位ルーキーならば、スポーツメーカーが『投手用グラブ』を改造してくれるのだが…。 日ハムが内々に外野守備の準備も伝えていたとすれば、糸井放出と同時に囁かれた『外野兼任説』と、“不可解なグラブ新調”は合致する。おそらく、ポスティングによるメジャー挑戦を表明した糸井との2013年オフの契約交渉はモメる。メジャー志望の大谷を口説き落としたことが、『糸井放出』を加速させたのではないだろうか。 「日本ハムには親会社の関係でJリーグ・セレッソ大阪の経営を知るフロント職員もいます。彼らは選手を育て上げ、海外の大型クラブに売るサッカーの経営スタイルを知っています」(他球団の職員) 日ハムは余剰人員を持たない球団とも言われている。近年、重複戦力は持たない少数精鋭のスタイルで優勝争いを繰り広げてきた。今回の糸井放出に驚き、批判的な地元ファンも少なくないそうだが、球団の展開としては、昨秋のドラフト会議後に描いていた『経営戦略』の一つにすぎないのかもしれない。
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