スポーツ
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スポーツ 2013年02月15日 15時30分
インディアンス入りした松坂大輔 “出来高”の全貌
MLBのインディアンスは2月13日(日本時間14日)、メディカルチェックを経て、前レッドソックス・松坂大輔投手(32)の入団を発表した。 マイナー契約で、マイナーでの年俸は明かされていないが、メジャー昇格した場合は基本年俸150万ドル(約1億3800万円)、出来高が最高250万ドル(約2億3100万円)付く。 その出来高の詳細が明らかになった。査定の基準になるのは、勝ち星でも防御率でもなく、投球回と先発登板数。 投球回は50回をクリアすると、10万ドル(約924万円)。以降、75回、100回、120回、140回で10万ドルずつ加算され、160回で最高額の70万ドル(約6400万円)を獲得できる。 先発登板数は8回をクリアすれば、20万ドル(約1848万円)。以降、10回、12回、15回、18回、21回、24回、27回で20万ドルずつ加算され、30回で最高額の180万ドル(約1億6600万円)が得られる。 松坂がメジャーで投球回160回を超えたのは15勝(12敗)を挙げた1年目(06年)の204回2/3、自己最多の18勝(3敗)をマークした2年目(07年)の167回2/3の2回。先発登板数30回を超えたのは06年の32回のみで、07年は29回に終わっている。 160回、先発登板30回はそれほどむずかしい数字ではなく、昨季、年間を通して、ローテーションを守ったダルビッシュ有投手(レンジャーズ)が191回1/3、先発登板29回。黒田博樹投手(ヤンキース)が219回2/3、先発登板33回だった。 ポイントは1年間、ローテーションを守れるかどうか。インディアンスは先発投手陣が手薄であるため、先発枠に入って、故障さえなければ、ノルマをクリアできる可能性は十分。達成できれば、出来高の満額250万ドルをゲットできる。 インディアンスが松坂獲りに乗り出したのは、元レッドソックス監督で今季から指揮を執る、恩師であるテリー・フランコーナ氏の強力なプッシュがあったからだ。インディアンスでは4番手以降の先発が未確定で、松坂がメジャーに昇格できさえすれば、ローテーション入りは確実。 チームは3月26日までに、メジャー昇格させるかどうかを判断しなければならない。昇格できなければ、放出するか、マイナーでプレーする場合には10万ドルのボーナスが支払われる契約になっているという。 マイナーか、メジャー昇格か、松坂は残り1カ月余でサバイバルを懸ける。(落合一郎)
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スポーツ 2013年02月15日 11時45分
ガールズケイリン 美女たちの熱い戦いを見逃すな!
ガールズケイリンは、2012年よりプロスポーツとして本格的にはじまった女子選手の競輪。男子のレースとは一味ちがった戦いが、ケイリンファン以外にも注目を集めている。 その始祖とも言えるのが「女子競輪」だ。この女子競輪は1949年から1964年まで存在、最盛期には600人以上の選手が在籍していた。だが、スポーツの世界に欠かせないスター選手の数が極端に少なかったことや、当時は女子プロスポーツの注目度が低かったことなどから人気は低迷し、ついには廃止されてしまう。その後、復活の話がたびたび持ち上がったものの20世紀中の実現には至らなかった。 だが、2012年に開催されたロンドン五輪で女子ケイリンが正式種目となったことから、復帰の気運が一気に高まり、2012年に「ガールズケイリン」と名称を変えた上で本格的に復活。日本中を熱狂させたなでしこジャパンをはじめ、近年は女性プロスポーツ選手の活躍がめざましく、中にはアイドル的な人気を獲得する選手も。業界の活性化はもちろんのこと、将来のメダル候補生を育成できるという点においても、ガールズケイリンが果たす役割は大きい。 そんなガールズケイリンだが、今月24日に高松競輪場(高松記念2日目の第11レース)を舞台に特別レースである「ガールズケイリンコレクション2013」が幕をあける。注目の第1回高松ステージでは、初代ガールズグランプリ覇者である小林莉子選手をはじめ、実力者7人が激突。 これから俄然注目が集まりそうなガールズケイリン。美女たちの熱いレースを見逃すな!
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スポーツ 2013年02月14日 15時30分
やっぱりカネ!? レスリングが五輪から除外された背景
国際オリンピック委員会(IOC)は2月12日、スイス・ローザンヌで理事会を開き、ロンドン五輪の26競技から、20年五輪で実施する25の「中核競技」を選定し、レスリングが除外された。 レスリングは1896年のアテネでの第1回五輪で実施された8競技のうちの一つで、歴史と伝統ある世界的に普及した競技であるだけに、大きな違和感は禁じ得ない。 日本にとって、レスリングはお家芸で、過去金メダルを男女合わせて28個獲得。獲ったメダルの総数は62にも及ぶ。先のロンドン五輪では、男子フリースタイル66キロ級の米満達弘、女子フリースタイル63キロ級の伊調馨、同55キロ級の吉田沙保里、同48キロ級の小原日登美が金メダルを、男子フリースタイル55キロ級の湯元進一と、男子グレコローマン60キロ級の松本隆太郎が銅メダルを獲得している。 中核競技から除く1競技の選定は、IOCのジャック・ロゲ会長を除く14人の理事により無記名で投票。1回目の投票ではレスリングと近代五種が各5票、ホッケーが2票、テコンドーとカヌーが各1票だった。以降、この5競技に絞り、過半数を取る競技が出るまで、最少得票の競技を除きながら繰り返し投票を実施。最後の4回目の投票でレスリングが8票と過半数となり、近代五種とホッケーは各3票だった。 選定基準は世界的普及度やテレビ放送、スポンサー収入など39項目を分析した報告書を基に、理事会が判断したとされるが、明確な理由は明らかになっていない。 20年五輪では中核競技に選定された25競技に、16年リオデジャネイロ五輪から採用されるゴルフ、7人制ラグビーに加え、残り1競技が入る。その1枠はレスリングの他、復帰を目指す野球と女子ソフトボール、空手、武術、スカッシュ、ローラースポーツ、スポーツクライミング、水上スキーのウエークボードの8競技のなかから、5月の理事会で候補を1または複数に絞り込み、9月の総会で決定する。皮肉なことに、日本オリンピック委員会(JOC)が強力に復帰を推進する野球と女子ソフトボールが、レスリングと1枠を懸けて争うことになってしまった。 ただ、IOCでは大会の活性化のため、競技の入れ替えを進める方針で、理事会で評価の低いレスリングの存続は極めて厳しい情勢とみられている。 五輪には欠かせないと思えるレスリングがなぜ、除外されてしまったのか? IOCがまとめたロンドン五輪実施26競技の評価報告で、レスリングは低い評価だった。ロンドン五輪での人気度は10段階の5を下回り、テレビ視聴者数やインターネットのアクセス数、メディアによる報道も少なかったと判定された。 IOC委員や理事の出身国も影響したとみられる。レスリングが強いのは東欧、中東、米国、日本といったところで、IOC委員の3割強がレスリングの普及が遅れている西欧出身。ロゲ会長を含む理事15人のうち、9人は欧州出身だが、レスリング強豪国の出身者は一人もいない。 当初、除外されるのは近代五種かテコンドーが有力ともいわれていたが、両競技の関係者が理事のなかにおり、ロビー活動(政治的な働きかけ)にも熱心に取り組んだ。次期韓国大統領の朴槿恵(パク・クネ)氏は韓国発祥のテコンドー存続のため、ロゲ会長に直訴もした。一方、レスリングは「除外されるはずがない」との慢心から、ロビー活動はしていなかった。 むろん、政治的背景だけではない。五輪の商業主義化も、大きな要因だろう。IOCは国際レスリング連盟(FILA)に対し、これまで、男子で実施しているグレコローマンが「動きが少なく見映えしない」点や、ルールの複雑さを指摘してきた。つまり、「テレビ向きではない」ということだ。 すなわち、競技自体が見ていて、面白みに欠けルールも難解とあれば、世界的にスポンサーも付きづらく、チケット販売収入、放送権の獲得や、その権料の金額にも影響する。早い話、商売になりづらいレスリングが、除外されたということだ。強豪国の日本国内でさえ、注目度が高かった吉田沙保里や浜口京子の出場試合こそ、視聴率も高かったが、その他の選手の出場試合は低かったのが現実。 とはいえ、レスリング以外にマイナーで、ビジネスになりづらいような競技は多数ある。それなのに、なぜレスリングが除外なのかとの疑念は尽きないが、IOCで決まったことは、もはや覆せない。 復帰を目指す野球は試合時間が長く、テレビ放送に適さないため、7回制にすることを検討するなど、なりふり構わぬ姿勢を見せている。レスリング以外の7競技は、すでにロビー活動を始めており、レスリングがこれから開始しても立ち遅れは否めず、劣勢となるのは間違いなさそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2013年02月13日 11時45分
大関・琴奨菊が婚約解消 不振の原因は恋の悩みだった!?
大関・琴奨菊(29=佐渡ケ嶽)が2月12日、会見し婚約解消を発表した。 琴奨菊は昨年10月29日、佐賀県在住の会社員の女性(29)との婚約を発表。九州場所(11月=福岡)後に婚姻届を提出し、4月20日に都内で挙式、披露宴を行う予定だった。披露宴の招待者へは、すでに詫び状を送付済みだという。 この女性と琴奨菊は、約3年前に知人の紹介で知り合い、交際に発展。佐渡ケ嶽部屋がある千葉と佐賀とでは離れているが、遠距離で愛をはぐくんできた。 琴奨菊は「初場所(1月)が終わって2人で話し合い、こういう結果で残念です。(婚約の)発表後から人生観のずれが大きくなった。たくさんの方々に(披露宴の)招待状を送った後、こうなってしまい申し訳ありません」とコメントした。 11年九州場所で大関に昇進した琴奨菊は、その場所こそ、11勝(4敗)の星を残したが、その後の成績はパッとせず。昨年秋場所(9月=両国)では、左ヒザ内側側副じん帯損傷で途中休場。カド番となった九州場所では、かろうじて8勝(7敗)を挙げて、関脇への陥落を阻止。先の初場所では、7勝7敗で迎えた千秋楽で、なんとか勝ち越しを決めるありさま。2場所連続での8勝止まりのていたらくでは、とても大関の責任を果たしているとはいえないが、不振の原因には“恋の悩み”もあったようだ。 婚約解消という重大な決断に、琴奨菊は「気持ちの整理もついたし、春場所(3月=大阪)へ向けて気持ちを高めたい。後援者の方々には、勝つことで恩返ししたい」と気持ちを切り替えたが、プライベートでどんな事情があろうと、大関である以上、土俵で結果を残すしかない。(落合一郎)
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スポーツ 2013年02月12日 15時30分
2013年プロ野球キャンプレポート・番外編 日本球界の育成システムは本当に優れているのか…(後編)
キャンプイン直前の1月23日、WBC・侍ジャパンのスタメン候補でもある糸井嘉男外野手(31)がトレード放出された。将来のキャプテン候補・大引啓次内野手(28)を交換要員として失ったが、糸井を得たオリックス打線は脅威である。その糸井が『投手』でプロ入りした経緯は有名だが、その投手時代にこんな秘話もあった。「二塁に走者を置くだけでオドオドしてしまい、ボークを取られたことも」−−。 メンタル面での脆さである。 過去、投手から打者に転向して成功したプロ野球選手は少なくない。しかし、「打者に転向できるほどの打撃センス」がなく、そのまま消えていた“チキンハートの投手”は、もっと多い。メジャーリーグでは選手の能力を発揮させる方法として、また、育成の一環として、『メンタルトレーニング』に重点を置いている。 「キャンプにメンタル・トレーナーがいるんです。メジャーリーグでは日常的にカウンセリングが行われ、シーズン中もカウンセラーを帯同させています」(元メジャーリーグスタッフ) 精神面に重点を置く理由は、簡単だ。メンタルトレーニングが「選手の潜在能力を最大限に発揮させる方法」として位置づけられているからだ。 メジャー式・メンタルトレーニングを紹介する書籍も発表されているが、スランプに陥った選手を励まし、前述の糸井のようなマイナス思考を払拭させるだけではない。たとえば、ルーキーリーグの若手には、こんなディスカッションも行われている。 「(仮説の質問として)アナタは、デビュー戦で大活躍しました。感想は?」 選手の回答は人それぞれだが、こうしたいくつかの質問に対し、楽観的アンサーが多い者、悲観的アンサー(慎重な回答も)が多い者に別れていく。一方を非難するのではなく、選手を精神面で成長させる手段として、その回答に応じてカウンセラーが助言を与えていく。 チャンスに強いタイプ、追い込まれるともろいタイプかを指揮官が把握していれば、選手を追い込むような起用はしないはずだ。スランプでも試合に使った方がいい選手もいれば、その反対もいる。メンタルトレーニングによる成長と同時に、監督が選手の個性を把握するデータ収集にも応用されているのではないだろうか。 また、メジャーでは専門のフロント職員との面談も定期的に行われている。その頻度は球団によって異なり、ファームディレクターが兼任担当する球団もあるそうだが、その『1対1』の話し合いのなかでは、球団に対する“不平不満”も出る。ロッカーの衛生面、食事メニュー、チャーター機や遠征先ホテルの状況、コーチへの不満、不仲選手に対する愚痴…。あるプロ野球解説者によれば、「契約更改の席でそういった話をすることが多かった」とのことだが、メジャーリーグの“度量の大きさ”だろう。こうした不満に対し、後日、必ず回答するそうだ。その言い分が正しければ球団が改善し、即実行できないことに関しても、その理由をきちんと説明しているそうだ。 「ロッカールームなどの改善要求はほとんど出ない。いちばん多いのは自身の起用法に関する愚痴。何故、ライバル選手の方が起用されるのかといった…」(前出・元スタッフ) 起用法についても、球団は誠意を持って、監督、コーチの評価を伝える。采配にエコ贔屓であれば、ゼネラルマネージャーが動くところだが、そういったケースはほとんどないだろう。『面談』の回答を、自身の技術的に足らないところを補う契機にするか否かは、「選手次第」となる。(とはいえ、話が一方通行にならない点は興味深い。) ルーキーリーグから3Aまでの選手数は、約250人。おおよそ、10人中1人だけがメジャーに昇格できる計算だ。細部に及ぶ選手育成のプログラムがあっても、10人中9人が消えていく環境を考えると、日本の野球選手は、自国のプロ組織で実力を養い、FAでメジャー契約を交わした方が得策かもしれない。 メジャーリーグの育成ビジョンは見倣うべき点も多く、前編では二刀流を目指す大谷翔平のオタオタぶりも伝えた。「もっと、優しくしてやれよ〜」とも思ったが、全ては本人次第という点では、日米ともに変わらないようだ。(了/スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2013年02月11日 16時28分
松坂大輔 インディアンス入りした意外な裏事情
昨オフ、レッドソックスとの6年契約が満了してFAとなり、移籍先が決まっていなかった松坂大輔投手(32)が、2月10日(日本時間11日)、インディアンスとマイナー契約で合意に達した。 契約条件はメジャー昇格した場合の基本年俸は150万ドル(約1億3800万円)で、出来高払いを含め最高で400万ドル(約3億7000万円)になるとみられる。昨季の年俸は1000万ドル(当時約8億円)で、出来高を満額獲得できても、年俸は60%の大幅ダウンとなる。松坂はスプリングキャンプに招待選手として参加し、メジャー昇格を目指す。 松坂は11年6月に右ヒジじん帯の再建手術を受け、長期戦線離脱。昨年6月に復帰したものの、11試合に登板して、1勝7敗、防御率8.28と惨たんたる成績だった。故障から復帰途上の松坂にとっては、マイナー契約も年俸大幅減も受け入れるしかなかった。 インディアンスは、前所属のレッドソックスと同じア・リーグで中地区に属する。昨季は68勝94敗で地区4位だった。 松坂には数々のオファーが舞い込んでいた。マーリンズ、パドレス、メッツ、アストロズ、ツインズ、ダイヤモンドバックスなどが獲得に興味をもったもよう。なかでも、マーリンズはメジャー契約を提示したが、最終的に選択したのはインディアンスだった。 ポイントとなったのは先発投手陣の事情と監督だった。今季のインディアンスのチーム防御率は4.79で、メジャー30球団でワースト2位。先発投手のチーム防御率となると、5.25とさらに跳ね上がる。確定している先発陣はエースのジャスティン・マスターソン投手、ウバルド・ヒメネス投手、ホワイトソックスから移籍のブレット・マイヤーズ投手の3人のみと手薄で、4番手以降は競争となるため、松坂にも十分チャンスがある。 さらに、今季から元レッドソックス監督のテリー・フランコーナ氏が指揮を執る。フランコーナ監督は松坂が入団した07年〜11年まで、間近で見ており、松坂のいい時も悪い時も熟知している。いわば気心の知れた存在で、本格復帰を目指す松坂には格好の指揮官となる。 そして、松坂のインディアンス入りを決定づけたのは、自宅のあるマサチューセッツ州ボストンから、本拠地がほど近い点だ。インディアンスの本拠はオハイオ州クリーブランドで、マサチューセッツ州とはニューヨーク州、ペンシルバニア州をはさんで隣の隣となる。 夫人の元日本テレビ・柴田倫世アナはボストンに強いこだわりがあり、現段階で転居の予定はないようだ。レッドソックスと同一リーグで、ボストンからそう遠くないクリーブランドが本拠なら、対戦チームによっては、遠征時、試合後に自宅に帰ることも可能。実は松坂にとっては、これが最も重要な条件だったかもしれないのだ。 キャンプに滑り込みで所属先が決まった松坂には、復活を期待したいものだ。また、リーグが変わらなかったことで、今季も同一リーグとなるイチロー外野手(ヤンキース=東地区)との対戦や、ダルビッシュ有投手(レンジャーズ=西地区)との投げ合いにも注目が集まる。(落合一郎)
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スポーツ 2013年02月11日 15時30分
2013年プロ野球キャンプレポート・番外編 日本球界の育成システムは本当に優れているのか…(前編)
北海道日本ハムファイターズの二軍キャンプに異例の500人余の観戦者が訪れたのは、2月3日だった。関係者によれば、同日の一軍キャンプよりも観戦者が多かったという。そんな異例事態が起きたのは、1つ。昨夏の岩手県大会準決勝で160キロをマークし、『投手』と『野手』の二刀流を目指す大型新人・大谷翔平投手(18)への期待の大きさからだろう。 しかし、キャンプ序盤を見る限り、その黄金ルーキーは戸惑っているばかりだった−−。 2月1日(キャンプ初日)、『投手・練習メニュー』から野手組の『投内連携プレー』に駆けつけたが、間に合わなかった。次の『内野ノック』でも、どのポジションに入っていいのか分からず、二軍監督から一喝。 同3日、初のブルペン入り。午後、フリー打撃も行ったが、午前中の『投手・練習メニュー』に疲れたのか、柵越えは1本…。 同5日、内野のサインプレーに遊撃手として参加。サインを完全に覚えていないのか、投手が牽制球を放るタイミングが分からず、ベテラン金子誠が直接指導。 日本ハムはメジャー志望の強かった大谷を説得する際、韓国の高校球児が自国プロ組織を経ず、メジャー挑戦し(マイナー・ルーキーリーグ)、失敗したデータ表も提示している。だが、メジャーリーグの新人教育システムは“煩雑”で、日本プロ野球よりも劣るものなのだろうか…。その関係者や米マイナー球界を経験したプロ野球OBたちの証言をもとに、検証してみた。 まず、メジャースカウトが重視するのは『身体能力』だという。この点においては日米ともに変わらないが、日本球界よりも「優れている」と思われるのは、入団1年目の選手との関わり方だ。 たとえば、ドジャースなど西海岸の球団では、新人選手の体力測定後、個々の『コンディショニング・プログラム』が作成されている。『強化ポイント』を明確にするためだ。 「新人選手が一律に同じ練習メニューを行うとは限りません。何よりも大切なのは、コーチスタッフが選手個々の情報を共有することです」(元メジャースタッフ) 『情報の共有化』とは、1人の選手に対し、各担当コーチが違うことを教えるのを防ぐためだという。当り前の話だが、日本球界ではこの弊害は完全に解消されていない。「在京球団の大砲候補・Tは、コーチが別のことを教えている。コーチが入れ代わる度に指導内容も微妙に変わっており、彼が伸び悩んでいるのはそのせいではないか」なんて声が今も聞かれるくらいだ。 「ブレーブスには『プレイヤー・ディベロップメント』なる役職があります。そのフロント職員が育成の統括責任者となり、各コーチから送られてくる映像や数値表をもとに、選手の成長の度合いを確かめています。選手が伸び悩んでいる場合は、担当コーチの引責はもちろん、ファームスタッフ全体の指導力が問われます」(前出・同) 情報の共有化が強く主張されるということは、言い換えれば、育成システムがより細分化しているのだろう。 近年、日本球界でも『巡回コーチ』なる肩書が定着してきた。一、二軍の枠を越えて指導に当たる意味合いは日米ともに変わらないが、メジャーリーグでは、たとえば打撃指導なら、ルーキーリーグから3Aまでその担当コーチを統括する意味合いが強い。『プレイヤー・ディベロップメント』職を置くブレーブスに倣うメジャー球団も増えているという。「コーチによって教える内容が異なる」事態を防ぐため、現場コーチ、フロントで二重の保険を掛けているわけだ。 日本のプロ野球関係者は「指導内容の一貫なんて、当然!」と反論するだろう。しかし、『プレイヤー・ディベロップメント』を置くことで、米球界には「球団内の馴れ合い」がない。『緊張感』と『責任の大きさ』を現場コーチにも自覚させている。メンタルトレーニングも、走攻守の技術指導と同じくらい重点を置いているのも、メジャーリーグの特徴かもしれない。(以下・後編/スポーツライター・飯山満)
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スポーツ 2013年02月10日 11時00分
部屋の閉鎖続々で大相撲界危機
先日終了した初場所を最後に、数々の名力士を輩出した名門、二所ノ関部屋が閉鎖される。 師匠の二所ノ関親方(元関脇金剛、64歳)が脳腫瘍のため、昨年秋から都内の病院に入院。その症状が非常に厳しいことと、かつては100人以上もいた力士が現在はたった3人しかおらず、部屋運営も苦しいことから、場所前、関係者が話し合い、部屋を閉じることを決めたもの。 「亡くなった大鵬さんは、一門の力でなんとかならないものか、と再興を訴えていましたが、後継者も見つからず、無念の結果となりました。残された力士3人は初場所を最後に引退。部屋付きの北陣(元関脇麒麟児)、湊川(元小結大徹)の両親方は同じ二所ノ関一門の松ケ根部屋、富士ケ根親方(元小結大善)は出羽の海一門の春日野一門に転籍し、バラバラになる予定です」(担当記者) これも時代の流れという以外にないが、最近、熱い闘いが続く土俵の裏で相撲部屋の閉鎖、消滅が相次いでいる。大相撲界の定年は65歳。団塊の世代に属する部屋持ち親方たちが定年期を迎えていることと、世の中の不況のあおりを受けて気前のいいタニマチ(後援者)が激減し、部屋を運営する環境が悪化しているためだ。 「去年は四つの部屋がつぶれました。そのうちの一つ、花籠部屋は、とても協会から支給される養成費だけではやっていけないと訴え、同じ一門の峰崎部屋にそっくり弟子を譲り渡して、3月の春場所限りで看板を降ろしています。いまや親方たちは、どうしたら赤字を出さないで済むか、経営者としての能力も試されてします」(協会関係者) この相撲部屋の閉鎖現象、今年もブレーキがかかる気配がない。この初場所後も武蔵川(元横綱三重ノ海)、放駒(元大関魁傑)、中村(元関脇富士桜)の3親方が定年で大相撲界を去っていくが、力士数8人の放駒部屋はまだ身の振り方が決まっていない。 明日は我が身。大相撲界に吹き付ける風は、こちらでも冷たい。
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スポーツ 2013年02月09日 11時00分
独占入手 オリックスが画策する来季・イチロー帰還とWBC・トーリ監督召聘(2)
ドジャース監督辞任後の'11年2月に大リーグ機構副会長に就任したトーリ氏は、昨年1月に辞任。理由は投資家グループを束ねて名門ドジャースの買収に乗り出したからである。 結果はNBAのスター選手だったマジック・ジョンソンの投資家グループに敗れ実現しなかったが、その後も1500億円を超える資金力を背景にパドレスやアスレチックスの買収も検討した。 「これが実現していれば、松井の去就もまた違っていたでしょう」(特派記者) '12年3月に同機構副会長に復帰、同6月にはWBC米国代表監督に就任した。 「大リーグ機構に戻ったからといって、球団買収をあきらめたわけではないのは、WBC米国監督を引き受けたことが代弁している。トーリ氏は日本の球団買収に方向転換したのです。WBC制覇で世界一監督の名誉を手にすれば、買収交渉もしやすくなるし、球団を手に入れてからの観客動員にもつなげられる。そのターゲットがオリックスなのです」(大手広告代理店) しかし、課題も残す。日本のプロ野球の経営会社は親会社を持つシステムになっており、しかも野球協約で「日本国籍の企業」に限られる。個人の投資家や複数の企業による共同経営も認められていない。現状ではいくらトーリ氏が米国の投資家グループを擁しても、バファローズ買収は不可能に近い。 「そうはいっても抜け道はある。広島東洋カープはマツダが筆頭株主ではあるものの、カープを連結子会社とはしていない。マツダ創業家の松田家が所有する株式を合わせるとマツダを上回ることから、歴代のオーナーは松田ファミリーが務めている。この事例からいえばトーリ氏のグループがバファローズの株式を分散して所得して、その総量がオリックスを上回る形にする。そうすればオリックスの筆頭株主を動かさないまま、トーリ氏のグループがオーナーに就くことも可能なのです。その投資家グループの一人にイチローが加われば、イチローがオーナーになることも可能。オリックスからすれば、年間20億円〜30億円ともいわれる球団への赤字補てんが不必要となり、メンツも保てる。一方、トーリ氏側からしてもメジャーリーグとのコネクションを最大限に生かし、若い優秀な選手をメジャーに送り出すルートが確立できる。しかも、橋下徹大阪市長が掲げる『大阪都』構想に合わせ、大阪“都民球団”にすれば、阪神タイガースに匹敵する人気球団になる可能性は高い」(スポーツ紙デスク) このような背景があるから、イチローは今回のWBCで侍ジャパンとは距離を置いているのだろう。 「イチローが山本ジャパンに参加しないのは、米国代表監督のトーリ氏を気遣っている面もある。米国が一番警戒していたのがイチローの存在だからです。年齢的に過去2大会のように活躍できないとはいえ、グラウンド外で選手たちをまとめ上げるリーダーシップは格別。精神的支柱ともいえるイチロー抜きの侍ジャパンなら恐れるに足らない、と。イチローはいまや米国視線。自身の存在を再確認させるためにも、トーリ氏に肩入れしているのでしょう」(大リーグ担当記者) 過去2大会、本命視されながらも世界一を逃してきた米国チームだけに、今大会ではトーリ氏を担ぎ出すなど、本気モードで臨んできている。 1月17日(現地時間)に発表されたメンバーをみると、昨季サイ・ヤング賞(20勝)のナックルボーラー、右腕ディッキー(ブルージェイズ)を筆頭に、阪神やオリックスでも活躍した14勝のボーグルソン(ジャイアンツ)、ダルビッシュ有の同僚のホランド(レンジャーズ)などの豪華な先発陣。抑えは昨季42セーブで2年連続最多セーブのキンブレル(ブレーブス)。 打線も首位打者3回のマウアー(ツインズ)、'09年に本塁打王と打点王を獲得したテシェイラ(ヤンキース)、昨季の本塁打王ブラウン(ブルワーズ)とスター選手がずらり。前回までの若手中心とはレベルが違う。 「1月23日、オリックスが日ハムの糸井嘉男外野手を大型トレードで獲得したのも、来季のイチロー帰還、トーリ監督体制への布石でしょう。糸井は4年連続3割、ゴールデングラブ賞を受賞。WBC日本代表でも外野の中心選手で、トーリ監督へは最大のアピールになったはず」(球団事情通) WBC優勝を手土産にトーリ・オリックス監督のシナリオは着々と進展している。
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スポーツ 2013年02月08日 15時30分
信用なかった? 前西武・中島のアスレチックスがライバル遊撃手獲得
海外FA権を行使してMLBのアスレチックスに入団した前西武の中島裕之内野手(30)が、思わぬ事態に陥った。 所属するアスレチックスが、トレードで中島と同じ遊撃手のジェド・ローリー内野手(28)をアストロズから獲得したのだ。 ローリーは昨季、準レギュラーとして、97試合に出場。340打数83安打16本塁打42打点、打率.244の成績を残しており、一発が魅力。年齢的にも、まだ伸び代があり、十分レギュラーも狙える選手だ。 こうなると、中島もうかうかしていられなくなる。アスレチックスでは正遊撃手だったスティーブン・ドルー内野手(29)が、昨オフ、FAでレッドソックスに移籍。その穴を埋めるべく獲得したのが、中島だった。 中島の契約条件は2年総額650万ドル(約6億700万円)プラス出来高で、3年目は球団が選択権をもち、年俸は550万ドル(約5億1400万円)の好条件で、レギュラーを期待されての入団だったはずだ。 ところが、スプリングトレーニングを目の前にして、同じポジションのライバル選手の獲得で、中島が置かれる立場も変わってくる。 ローリーに関して、ビリー・ビーンGMは「複数のポジションでプレーしてもらう」とコメント。レギュラーではなく、バックアップ要員としての獲得であるとした。 スポーツジャーナリストのA氏は「アスレチックスは中島にポジションを与えるようなことはしないでしょう。あくまでも、レギュラーの第一候補。メジャー1年目となる中島が活躍できるかどうかは未知数ですから、アスレチックスは保険をかける必要があると判断したのでしょう。ローリーの長打力は捨てがたいものがありますし、中島の状態が悪ければ、ローリーにポジションを獲られてしまう可能性も十分です」と語る。 レギュラーとして入団したはずなのに、ライバル選手の獲得で尻に火がついた恰好の中島。前ツインズの西岡剛(現阪神)の二の舞にだけは、なってほしくないものだ。(落合一郎)
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ハッスル消滅!? 小川H軍休止宣言
2006年12月27日 15時00分
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大みそかボビー弟と対戦 金子賢 前田道場入り
2006年12月14日 15時00分
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2006年12月12日 15時00分
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生還小橋に捧ぐ 三沢 GHC奪還
2006年12月11日 15時00分
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猪木 緊急提言 想定外プロレスをやれ!
2006年12月05日 15時00分
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スポーツ
1・4東京D「レッスルキングダム」 新日本 全日本“乗っ取り”へ秘策 長州3冠戦出撃
2006年11月16日 15時00分
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スポーツ
復活1・4東京D大会へ秘策 新日本最終兵器サイモン猪木 IWGP挑戦!?
2006年11月07日 15時00分
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スポーツ
来春ビッグマッチ パンクラス芸能人最強決定戦 坂口憲二 今田耕司 押尾学
2006年10月31日 15時00分
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スポーツ
大みそか参戦ほぼ決定 芸能人対決 金子賢vs押尾学
2006年10月10日 15時00分
特集
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岡平健治「19」解散は「お金の問題じゃない」 岩瀬敬吾、地元に戻るのを「止められてよかった」 今後はバラエティーで「ポンコツっぷりを見て笑ってほしい」
芸能
2025年08月05日 23時00分
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野球人生“燃え尽きた”元プロ野球選手・宮國椋丞氏 今後は「周りの人に頼られたり、笑顔にしたい」
スポーツ
2025年07月25日 23時30分
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豊ノ島、YouTubeチャンネルで若乃花とコラボ熱望 タレントとして相撲番組で「冠番組」持ちたい
芸能
2025年07月21日 12時00分
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宮迫博之「雨上がり決死隊」再結成は「蛍原さん次第」 ドジャース始球式の裏話も明かす
芸能
2025年07月14日 17時00分
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元ザブングル松尾陽介、沖縄で芸人のセカンドキャリアサポート 芸人引退に「心境の変化」
芸能
2025年04月28日 19時03分