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角界“給料据え置き”の悲惨

 これでは据え置きも止むを得ない。大相撲界の今年の締めの九州場所(福岡国際センター)は、横綱白鵬(27、宮城野)が千秋楽を待たず、14日目にぶっちぎりで4場所ぶり、23回目の優勝を決めた。しかし、盛り上がっていたのは本人と周辺だけ。

 それもそのはず。8日目に開かれた理事会で、来年もまた、力士や親方たちの給料の据え置きが決まったのだ。これで平成13年に一律3%アップされたのを最後に、12年連続ただの1円もアップされないまま。
 「大相撲はいまや、完全に斜陽企業ですね。場所前の新弟子検査で、応募者がたった1人しかなく大きな話題になりましたが、汚い、厳しいに加えて収入も少ないでは、やりたいという若者が出てこないのも当たり前。力士の総数も減少の一途をたどり、今場所は最多時のおよそ3分の2の623人。このままいけば近い将来、興業が打てなくなるのでは、と多くの関係者が心配しています」(担当記者)

 もちろん、力士たちの間にはこの給料据え置きに対する不満がいっぱい。4年前には当時の朝青龍力士会会長が異例の賃上げを要求したが、協会サイドはまったく無視だった。これに懲りたのか、最近は不平、不満は内にこもってなかなか表に出てこない。面倒見のよかった朝青龍から、おとなしい白鵬に力士会会長が変わったことも影響しているのかもしれない。
 「それより痛いのは、肝心な協会の懐がひっ迫していることですよ。なにしろ、今年2月の決算で48億もの大赤字を出したばかりで、協会をあげて緊縮策に取り組んでいるところですから。この九州場所の客の入りも、去年よりはよくなっていたものの、決していいとは言えませんでしたから」(協会関係者)

 無い袖は振れぬということか。

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