スポーツ
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スポーツ 2013年03月28日 11時45分
2013年プロ野球キャンプレポート・千葉ロッテ編 「クリーンアップ再編と新人・クローザーの大抜擢」
WBCに出場していた角中勝也外野手が、「5番バッター」として出場したのはチーム帰還後2試合目だった(3月23日)。ペナントレース本番まで1週間を切ったこの時期に、角中をクリーンアップに戻したということは、打撃陣に「不安」を感じているからだろう。 新監督・伊東勤氏は、昨季の首位打者で機動力もあるこの角中を1番か、2番で起用する構想を打ち明けていた。昨季の「5番打者」の打順を動かすということは、クリーンアップ全体の改造にも繋がってくる。井口資仁、ホワイトセル、今江敏晃、福浦和也、大松尚逸、サブローがその候補とし、オープン戦は「4番・井口」で臨む試合も多かったが、今一つ得点効率が上がって来ない。角中のチーム合流後の最初の打順は2番。2番では2安打を放ち、5番打者として臨んだ23日は勝負強いところも見せ、チーム唯一の打点を稼いでいる。昨季のチーム打率2割5分7厘、出塁率3割2分は、ともにリーグトップ。しかし、打ち勝ったというイメージはあまり強くない。敗因は主に故障者続出による投手陣の崩壊だが、とにかく連敗が多かった。伊東監督が打線改造を念頭にキャンプインした理由は、世代交代の途中にある投手陣をカバーする目的もあったのではないだろうか。 その『クリーンアップ改造』を念頭にキャンプを見たが、井口、ホワイトセル、今江の打球に「格の違い」を感じさせられた。福浦、大松らにも安定した力があったが、「期待できそうな若手は?」と聞かれると、昨年、支配下登録を勝ち取った角晃多、根元峻一、鈴木大地といったところだろうか。ただ、彼らはクリーンアップ・タイプではない。長打力という点では、若手のなかでは細谷圭が目立っていた。細谷の守備位置は主にファースト。ポジションではホワイトセル、福浦と被ってしまうが、指名打者候補にベテランが多いので、今季は出場機会が増えるのではないかと思えた。 投手陣だが、ドラフト1位の松永昴大(24=大阪ガス)が「面白い」と思った。社会人時代から「先発、リリーフの両方ができる好左腕」と評されていたが、ブルペン投球を見て感じたのは、肩を早く作れること。20球弱のキャッチボールで全力投球に入っていた。スライダーが武器だとは聞いていたが、その曲がり幅が非常に大きかった。右打者の膝元を想定した『外角低め』へのコントロールも良い。1年先輩の左腕・藤岡貴裕も、右打者の膝元にストレート、スライダーを決めるコントロールを持っていたが、“タイプ”が異なる。藤岡が右打者の膝元に決めるボールが「ストライク・カウント」を取るものだとしたら、松永は対戦バッターの腰をひかせるもの。ただ、ドラフト当時は「150キロ以上出る」と紹介されていたが、さほどのスピードは出ていなかったように思う。伊東監督は「クローザー起用も…」と一部メディアでコメントしていたが、「早く肩が作れる」点ではその適性は十分に持っているようだった。 また、レデズマが良い。昨季8月に来日初登板を果たしたが、左のパワータイプ・ピッチャーで、おそらく、長打力のある右打者と真っ向勝負しても、力負けしないだろう。他球団は上方修正すべきだが、100球前後を投げたブルペン投球を見たとき、「アレ!?」と思った点が1つだけある。通常、100球前後を投げ込む場合、変化球も使う。カットボール系の変化球(?)、スライダーは投げていたが、「緩いボール」は全く見られなかった。持ち球に『緩急の変化球』はない? スタミナは十分そうだが、2巡目に捕まってしまうのではないだろうか。そうなると、このパワー・レフティーはリリーフで使わなければならない…。 石垣島キャンプに招集された24人の投手中9人が左投手だ。成瀬、藤岡、ドラフト2位の川満寛弥は先発候補。救援陣の軸は2年目の右腕・益田直也だとしても、左のリリーバーが多くなるだろう。しかも、そのほとんどがオーバー・タイプ。球質が異なるとはいえ、松永がクローザーを務めるとなれば、“似たような左腕タイプ”ばかりなので、リリーフの構成、継投が難しくなってくる。伊東監督にとって、腕の見せどころではあるが…。
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スポーツ 2013年03月27日 11時45分
2013年・日本人メジャーリーガーはどうなる? イチロー(ニューヨーク・ヤンキース)
ニューヨークで蘇ったと言ってもいいだろう。本人もまだまだやれると思っているはずだが、イチロー(39)は“色々な意味”で、ベテラン扱いされるようだ。 昨季途中、イチローは自ら申し出て、マリナーズを去った。打撃不振が続き、シアトルの地元メディアは「イチローをベンチに置き、来年以降のためにも若手を使うべきだ」と書き立てた。しかし、実質的オーナーでもある山内溥氏(任天堂元会長)の意を汲み、現場首脳陣はイチローをスタメンで使い続けた。また、マリナーズとの複数年契約の最終年でもあり、経営陣も早い時期から『残留』を示唆していた。移籍後の活躍は説明するまでもないが、マ軍との契約を引き継いだヤンキースは契約延長の交渉をすぐに始めようとはしてかった。理由は主に2つ。まずは、交渉の優先順位が低かった。最優先事項とされたのが、実質的エースだった黒田博樹の残留で、次に重要視したのが二塁手のロビンソン・カノー、中堅手のカーティス・グランダーソンの慰留だった。 「ニューヨークのファンもイチローに残ってほしいと思っていました。ヤンキースは『イチローの地区優勝における貢献度は大きい』としつつも、戦力的バランスを考え、できれば、『右の外野手』を補強したいとし、その方向で動いていました。その結果を受け、イチローとの残留交渉に入るスケジュールになっていました」(米国人ライター) ヤンキースが獲得リストに挙げていたのは、ニューヨークメッツからFAになったスコット・ヘアストン外野手(32=現カブス)だった。昨季は134試合に出場し、出塁率2割9分9厘、本塁打20本と活躍している。成績は「イチローの方が上」だが、メッツでの最終年俸は、110万ドル(約8300万円/レートは当時)。イチローはマ軍時代の1800万ドル(約13億5000万円=同)から、今季は650万ドル(約5億8500万円)にダウンしたものの、働き盛りのヘアストンがお買い得な値段で獲得できる状況にあったのも、交渉を遅らせた要因ともなった。 「対戦チームの先発投手が左だった場合、スタメンから外れる可能性もある旨も残留交渉の時点で伝えている。イチローもチームの方針に従う、と」(前出・同) ヤンキースはイチローに『年間安打数200本以上』という、往年の打棒復活を臨んでいるわけではない。守備力で期待されているようだ。 昨季終盤、ジラルディ監督はイバニエス、ジョーンズ(現・楽天)といった強打の外野手よりも、イチローのスタメンを優先した試合がいくつかあり、その理由について、「守備範囲の広さ」とコメントしたことが何度もあった。マリナーズ最終年でもあった昨年、一昨年、「イチローの守備範囲が狭くなった」との米報道も見られた。しかし、ニューヨークでイチローの守備力は蘇った。優勝争いを義務づけられたチームの緊張感がプラスに働いたからだろうか。まあ、万年最下位争いのチームにいて、高い集中力を維持するのは並大抵ではなかったと思うが…。 対戦投手のタイプ、相性によってスタメンを外される試合も実際にあるだろう。しかし、それも「休養日を与えながら、ベテランを使うメジャー式の1つ」とも言えなくもない。イチローの契約は1年。だが、守備面でジラルディ監督の期待にしっかり答えていけば、来季以降の契約延長も難しくないだろう。※メジャーリーガーのカタカナ表記は『週刊ベースボール増刊 Major LEAGUE 12年3/20号』(ベースボールマガジン社)を参考にいたしました。
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スポーツ 2013年03月26日 15時30分
日本相撲協会困った! 八百長でクビにした元蒼国来に解雇無効判決
日本相撲協会が困った事態に直面した。 11年2月に起きた一連の八百長問題で、関与を認定され、同年4月に解雇された中国出身の元幕内・蒼国来の恩和図布新(おんわとうふしん)氏(29)が力士としての地位確認を求めて訴訟していた件で、3月25日、東京地裁(古久保正人裁判長)は問題とされた取組で八百長があったとは認めず、解雇は無効として力士の地位にあると確認し、解雇後の給与の支払いを命じた。 協会の特別調査委員会は、対戦相手の元幕内・春日錦(元竹縄親方)と仲介役とされた元幕下・恵那司の供述に基づき、元蒼国来が10年夏場所の春日錦戦で八百長をしたと認定して、11年4月11日に引退を勧告。これを拒否した元蒼国来は同14日に解雇処分となった。 元蒼国来は同22日、力士としての地位保全などを求める仮処分を東京地裁に申し立て、同年6月9日、仮処分申請で協会が元蒼国来に幕内力士の月給に当たる約130万円を1年間仮払いする内容で和解。同17日、幕内力士としての地位確認などを求めて本訴を起こした。口頭弁論は同年7月に始まり、12年12月20日に結審した。 ポイントとなったのは元竹縄親方と元恵那司の証言だった。古久保裁判長は元竹縄親方の供述には多くの疑問点があり、元恵那司は元蒼国来と元春日錦を仲介した記憶がないと供述していると指摘。「過去に八百長に関与したことがうかがえるが、(八百長認定された取組の)春日錦戦が八百長だったと認めるには十分でない」と判断した。つまり、証拠不十分ということだ。 また、今回の処分の妥当性について、「八百長問題で個々の力士よりも大きな責任があると、特別調査委員会から指摘されている協会が、引退勧告に応じないことが秩序を乱すとして最も重い解雇処分を選択するのは相当性に疑問がある」とした。 敗訴を受けて、北の湖理事長は「控訴するかどうかは弁護士の意見を踏まえて判断する。判決を真摯に受け止め、危機管理委員会を中心に原因を検証したい」と慎重にコメントした。 ただ、判決を覆すだけの証拠が乏しいため、協会は控訴を断念するものとみられている。元蒼国来はカムバックに意欲満々で、協会は控訴しない場合、4月上旬に臨時理事会を開き、この問題を協議する。復帰が決まれば、早ければ、夏場所(5月12日初日=両国国技館)で土俵に上がることになる。元蒼国来は11年初場所で、東前頭16枚目で8勝7敗と勝ち越しており、復帰となれば、その地位以上の番付が用意されると思われる。 これまで、同様の経緯で協会から解雇されたモンゴル出身の元十両・星風のボルド・アマラメンデ氏(29)も、力士としての地位確認と慰謝料を求める訴訟を起こしているが、一、二審で解雇を有効とする判決が出ており、上告中。 元蒼国来の件に関し、協会が控訴しなければ、復帰を認めざるを得ない。協会が八百長を認定した力士が戻るとなると、前代未聞。協会にとって厄介なのは、古久保裁判長が当該取組ではない過去の相撲において、「八百長に関与したことがうかがえる」としている点である。協会はそんなグレーな力士を受け入れなければならず、正直頭が痛い。 さらに、八百長裁判で元力士側が勝訴したことで、八百長を認定されて処分された他の元力士や元親方が、新たな訴訟を起こす可能性も出てくる。そうなると、協会も困ったことになってしまうだろう。(落合一郎)
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スポーツ 2013年03月26日 11時45分
2013年・日本人メジャーリーガーはどうなる? 黒田博樹(ニューヨーク・ヤンキース)
メジャーリーグには、日本の野球メディアが使わないデータ数式も定着している。その1つである『ランサポート』(以下=RS)によれば、黒田博樹は昨季、20勝に到達していたことになる。 RSとはその投手が登板した際、味方打線の挙げた平均得点を表すもので、黒田は4.30(点)。メジャー平均は4.45(点)だったので、援護射撃に恵まれていなかったかが分かる。また、昨季喫した11敗のうち、自責点4以下の試合は9。あくまでも数字上だが、「20勝に到達していた」と言われるのはそのためだ。 今季の黒田が、ヤンキースはエースとして扱うだろう。ヤンキースの看板投手、CCサバシアは6月にDL(故障者リスト)入りの屈辱を味わった。当時の報道によれば、「DL入りは6年ぶり」とのこと。そのタフネスぶりから「ラバーアーム=ゴムマリのような丈夫な腕」とも称されたが、昨季は2度DL入りしている。しかし、ヤンキース首脳陣は、2016年まである契約を全うして欲しいと思っているのだろう。「13年は、サバシアが投げるときは球数が多くならないように注意していきたい」なるコメントも聞かれるようになった。ヤンキースが黒田残留を最優先事項に挙げたのもサバシアの衰えが隠しきれなくなってきたからである。 昨年の成績を改めて見てみると、防御率、登板数、クオリティ・スタート(=QS)、WHIP、イニング数、勝利数がチームトップ。名実ともに、「ヤンキース投手陣の顔」である。米報道によれば、黒田の最大の武器はスライダー。右バッターの外角ギリギリのストライク・ゾーンから鋭角に曲がっていく軌道は「一流」とあったが、黒田はこの鋭角に曲がるスライダーを右バッターのインコースや、左バッターの膝元にも使う。とくに右バッターのインコースに投げるときが興味深い。対戦打者は自分の体近くに来た「ボール球」だと思って避けるが、鋭角な曲がり方でストライク・ゾーンに入っていく。決め球のシンカー、フォークボールは対戦バッターに応じて使い分けているため、相手打線は狙い球を絞りきれないという。 「キャンプ、オープン戦はスロー調整です。今季38歳になる年齢からして、マイペース調整が許されるのは当然ですが、不安材料を挙げるとすれば、オープン戦終盤に入っても、ストレートの速度が戻っていないことですね」(米国人ライター) ヤンキースは黒田との残留交渉において、複数年契約を提示。毎年のように言われているが、1年契約にこだわるのはやはり広島カープへの帰還が念頭にあるからか…。昨季は、メジャー移籍後最高となる16勝を挙げた。2ケタ勝利を収めれば、ヤンキースはシーズン途中から残留交渉を始めるだろう。※メジャーリーガーのカタカナ表記は『週刊ベースボール増刊 Major LEAGUE 12年3/20号』(ベースボールマガジン社)を参考にいたしました。
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スポーツ 2013年03月26日 11時00分
八百長裁判で元力士有利の展開 “賠償金発生で火ダルマ”に怯える相撲協会
「私は勝訴することを信じて、その日を待ちます。そして一刻も早く土俵に復帰できるように、万全の状態を作っていくだけ。裁判の間ずっと、私の潔白を法廷の場でお見せすることができたと思います」 自信満々でこう宣言するのは、中国籍の力士・蒼国来(29)である。 一昨年、八百長力士の中に名前を連ね相撲協会から引退勧告を受けたが、本人は一切身に覚えがないと否定。東京地裁に地位保全と給与支払いの仮処分を申請した。 スポーツ紙記者が言う。 「協会と蒼国来は同年6月に月130万円の給与1年間分で和解。蒼国来は同月に本訴訟を起こし、現在も所属する荒汐部屋で生活し朝稽古もしている。親方は、蒼国来が部屋創設10年でやっと誕生した関取のため、放駒理事長(当時)から追放しろと言われても真っ向から逆らい、公判でもその追放話を暴露した。協会もほとほと頭を痛めていますよ」 裁判は昨年12月に結審。裁判長は相撲協会と蒼国来に和解を勧告したが折り合わず、3月25日に判決が言い渡されることになった。 「公判では、蒼国来が八百長に関与したことを示すような証拠などは協会から一切提出されなかった。名前が挙がった連中の首を切って鎮静化させれば、八百長問題に決着がつけられると甘く考えたようです。蒼国来の代理人弁護士は100%勝ったと強気です」(同) 蒼国来がここまで土俵に固執するのも、中国(内モンゴル)と日本との経済格差にある。日本で力士として生活していれば毎月100万円くらいの収入は見込めるが、内モンゴルでは食うのがやっと。協会の決定をおいそれと受け入れるわけにはいかないのだ。 「協会も負けるわけにはいかない。何しろ首を切った大量の力士が退職金をもらって引退していますが、“解雇”で脅されたと協会を訴える力士が出現すれば収拾がつかなくなり、多額の賠償金が発生する可能性もある。悪い前例にならないか戦々恐々としています」(前出・スポーツ紙記者) 協会は火ダルマになるのか。
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スポーツ 2013年03月25日 15時30分
情けない! 日馬富士がまたもクンロク 綱の責任果たせず
大相撲春場所(大阪ボディメーカーコロシアム=3月10日〜24日)千秋楽で、すでにV24を決めていた横綱・白鵬(28=宮城野)が、横綱・日馬富士(28=伊勢ヶ浜)を破り、9度目の全勝優勝を成し遂げた。これで、白鵬は8回で並んでいた大鵬、双葉山を抜き、全勝優勝回数で単独で歴代1位となった。 白鵬独走のかげで、優勝争いにも絡めなかった日馬富士の責任は重大。初場所(1月=両国)で全勝優勝して、「日馬富士時代の到来」すら予感させたものだが、それもあえなく露と消え去ってしまった。 結局、日馬富士は終盤、3連敗を喫し、最終的にいわゆるクンロク(9勝6敗)の成績。これで、日馬富士は横綱昇進後の3場所中、2場所で1ケタ勝利にとどまった。新横綱となった昨年11月の九州場所(福岡)で、9勝6敗に終わり、横綱審議委員会から酷評されたが、今回もまた横審で批判のマトとなりそうだ。 3日目の高安戦で左足首、9日目の把瑠都戦で左ヒザを痛めたという日馬富士は、「ケガを治して、心と体を鍛えていきたい。来場所は全身全霊で頑張ります」と巻き返しを誓った。 北の湖理事長(元横綱)は「成績が極端だ。もっと安定した成績を挙げなければならない。それが横綱としての責任だ」と叱責。 師匠である伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士)は「横綱で9勝は厳しい。優勝争いから少し外れると集中力が欠ける。これからの課題だ」と話した。 もともと、日馬富士は大関時代から成績にムラがあった。09年夏場所(5月=両国)で初優勝を成し遂げ、初の綱獲りとなった翌場所(7月=名古屋場所)で9勝6敗と1ケタ。その後、クンロクの成績が3場所も続いた。 11年7月の名古屋場所でV2を果たした翌場所(9月=秋場所)では8勝7敗に終わり、九州場所(11月=福岡)でも8勝に終わっている。 そして、昨年7月の名古屋場所、9月の秋場所(両国)で2場所連続全勝優勝を成し遂げて、横綱に昇進したが、綱になっても、ムラの多い“持病”は克服できていないようだ。 日馬富士は133キロと、幕内力士のなかでは軽量であるため、故障が多いのは確か。だが、負けが込むと集中力を欠いてしまう精神面を治さないかぎり、今場所のような不振が目立ち、短命横綱になりかねないだろう。 また、誰も優勝争いに絡めなかったふがいない大関陣では、稀勢の里(26=鳴戸)が千秋楽に10勝目を挙げ、辛うじて2ケタにのせたが、琴奨菊(29=佐渡ヶ嶽)、鶴竜(27=井筒)はともに8勝(7敗)止まり。琴奨菊も鶴竜も、3場所連続で8勝に終わっており、もはや大関としての資格があるのかとの声が噴出しそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2013年03月25日 11時00分
春場所前からはしゃいだ貴乃花
まるで他に人無きが如しだ。春場所が3月10日から始まったが、去年に続いてこの総責任者をつとめる貴乃花担当部長(40、元横綱)の動きが場所前からやたら目立っていた。 「2月21日には大阪のお笑いの殿堂、なんばグランド花月を訪れ、観劇後のエンディングで舞台に上がり、観客の前でお笑い芸人のワッキーから持ちギャクに挑戦していました。また、28日には京都府庁まで足を延ばして山田啓二府知事に面会し、大阪と京都は隣同士、ぜひ観戦にお出でください、と盛んにPRしていました。担当部長自ら他の都道府県の知事を訪問するのは異例のことです」(担当記者) 同15日には大阪梅田の地下街で行われたPRイベントにも参加し、この日、大相撲界では千代の富士に次いで2人目の国民栄誉賞受賞が決まった故大鵬の納谷幸喜さんの思い出などを熱っぽく語っている。 それにしても、どうしてこんなに貴乃花親方の動きが際立っているのか。答えは簡単。この春場所はこれといった目玉が見当たらないからだ。 「番付をみても目新しさは皆無。唯一、目玉らしい目玉は新入幕の大岩戸と双大竜ですが、大岩戸は新十両から43場所もかかっての入幕。年齢も31歳9カ月で、これは史上8位の高齢新入幕です。双大竜も序ノ口から46場所かかっての入幕で、学生相撲出身者(農大卒)では史上4位のスロー昇進。これでは、とても観客動員には結びつけられません」(相撲関係者) さらに、こんな深読みをする協会関係者も。 「去年、貴乃花親方は初めて担当部長に就任し、9日間も館内を満員にして大きな評価を受けました。これを不動のものにし、将来の理事長候補としての存在感を示すには、この大入り記録を去年以上に伸ばすしかない。だから、今年のノルマは大入り10日、と公言し、その達成に必死なんですよ」 大目標に向かって足固めに余念のない貴乃花親方。いまや、その動きは台風の目だ。
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スポーツ 2013年03月24日 11時00分
柴田勲のプロ野球維新! スペシャル編 横浜DeNA・〈中畑清監督〉監督(3)
〈柴田勲〉 ところで、2000本安打達成まで、ラミちゃんが7本、ノリ(中村)もあと32本。同じチームに2人もいるというのも久しぶりだね。ノリは定位置の絡みもあるけど、5月ぐらいにはいけるんじゃないか?〈中畑清監督〉 彼は先発で出れば、1試合2、3本は打つから早いと思いますよ。ただ、先発出場は筒香らと三塁ポジション争いの絡みもあるから、ひょっとして時間が掛かるかも。ラミちゃんは、本当は昨年達成できたが、本人から「打率を優先したい。2000本安打は来季でいい」という申し出があったんです。〈柴田勲〉 いずれにしてもあと7本だもんな。すぐだね。名球会では昨年、ブレザーを用意してたが、着るのは今年だ。ノリの分もそろそろ用意するんじゃないかな。〈中畑清監督〉 今季は、打線のオーダーを考えるのが楽しい悩み。中軸は決まって来るだろうけど、その前後の格付けができたらいいんですけどね。〈柴田勲〉 確かにそうだね。いつも戦力が有り余っているどっかの球団みたいなのは贅沢な悩み。でも、1人でもケガとか故障者が出るとガタガタになるんじゃ困るよね。その点、今季は少し余裕ができたんじゃないかな。〈中畑清監督〉 そこまで言い切れません。ラミレスはいつも春先、調子が出ないんですよ。あんまり悪いようだったら、無理に出場はさせません。ノリを回すとかね。他にもいろいろありますよ。〈柴田勲〉 内外野のポジション争いも激しいみたいだね。〈中畑清監督〉 将来の主砲候補の筒香も、ようやく“ふた皮”ぐらい剥けたかな。実力で3塁・中村紀を退けるくらいの気概もチラホラ見え始めた。大いに期待したい。また二遊間、右翼もポジション争いが激しくなってます。右翼は、復帰の多村に金城(龍彦)、森本(稀哲)の三つ巴の戦いとなっている。二塁もまたし烈ですよ。故障・離脱する前の打撃を発揮できれば石川(雄洋)が優位だが、俊足の内村を優先的に使いたい気もする。現段階では甲乙つけがたい選手たちです。遊撃手も渡辺(直人)が攻守で信頼できますが、ケガが多いのが欠点。それがなければ、定位置が決まるんですけどね。〈柴田勲〉 残るは投手陣ということですな。〈中畑清監督〉 中日からきたソトの加入は大きいですよ。あの剛速球に、他の投手はビックリした。いい刺激になってますが、心配もありますね。ずっと寄りかかっていた三浦(大輔)、そして藤井(秀悟)の両ベテランが、去年と同じ成績(三浦9勝9敗、藤井7勝7敗)を残せるかという心配が、正直ありますね。ただ、ブランコ加入で得点能力が上がったことで、これまでのように打線の援護なしに泣かされた三浦や高崎(健太郎=7勝10敗)の白星が増える可能性も十分あります。それに期待の若手・国吉(佑樹)らもいるんで、層は厚くなってきています。〈柴田勲〉 抑えも山口(俊)1人に頼ってたのが、ソーサが入ったことで充実した状況になった事は大きいね。〈中畑清監督〉 とにかく、これだけのメンバーを揃えてもらったので、後は「勝」だけ。やるぜ! です。〈柴田勲〉 マラソンの瀬古利彦氏の色紙にも「クライマックス・シリーズを目指そう」とある。頑張れDeNA、だな。〈中畑清監督〉 新生ベイスターズの活躍を期待してください。■柴田勲の目 1年前のような球界参入に浮かれたような雰囲気はもはやなかった。補強されたブランコやモーガン、投手のソトらの存在が、チームを引き締めている感じがする。 中畑監督も「1にも、2にも、投手の精度を高めることが一番。期待するのは投手」と言っていたが、去年は球団イメージを植え付けるためのリップサービスが目立った。だが、今年はスローガンの「勝」に込められた意図のように、はっきりと目標を掲げている。 12球団最低だった防御率の改善の起爆剤となるのは、中日から獲得したソトとソーサの両投手。他の投手にとって大きな刺激剤になっている。 不安材料を上げるとすれば先発陣か。 三浦と高崎を軸に、ソトの3枚が頼りで、残りを国吉、加賀美(希昇)やドラフト3位の井納(翔一)らで奪い合うだろう。 野手は他球団のスコアラーが警戒するほど選手層が厚くなった。 いずれにしても、5年連続最下位の汚名を返上し、クライマックス・シリーズ進出を狙う。正直なところ、他球団も底上げしているから、上位に食い込むのは厳しいかもしれない。 しかし、今年は中畑監督にとって2年目で契約最終年。その真価と意地をぜひ見せてもらいたい。
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スポーツ 2013年03月23日 17時59分
白鵬の独走V許した日馬富士、大関陣はA級戦犯
大相撲春場所(大阪ボディメーカーコロシアム=3月10日〜24日)は、横綱・白鵬(28=宮城野)が13日目(22日)にして、独走で24度目の優勝を果たした。残り2日間は消化相撲となり、まさにドッチラケの場所となった。 V24の達成で、白鵬は北の湖と並んで、優勝回数史上4位タイとなり、モンゴルの先輩・朝青龍の持つ25回を抜くのは確実となった。その先に見据えるのは、千代の富士(九重親方)の31回、尊敬する大鵬の32回の更新だ。 残り2日間で連勝して全勝をキープすれば、白鵬の全勝優勝は9度目となり、大鵬、双葉山の8回を抜き、歴代単独1位の偉業を成し遂げることができる。白鵬自身、全勝は10年秋場所(9月=両国)以来、達成しておらず、どうしても成し遂げておきたいところ。 白鵬は「豪快に決めてやろうというのはあった。今年の目標にしていた数字でもあるし、昭和の名横綱に肩を並べたことはうれしい」とコメントした。 全勝を続ける白鵬に対し、ライバルの横綱・日馬富士(28=伊勢ヶ浜)は4日目にして2敗を喫し、8日目で3敗し、早々に脱落。白鵬の独走を許した日馬富士は、紛れもなく今場所のA級戦犯だ。 むろん、毎場所のことながら、ふがいない大関陣の責任も重大。琴欧洲(30=佐渡ヶ嶽)が左ヒジ痛のため、6日目から途中休場。13日目を終えた時点で、前半戦から下位力士に白星を献上した稀勢の里(26=鳴戸)、鶴竜(27=井筒)は8勝5敗。場所前に婚約を解消し心機一転を図ったはずの琴奨菊(29=佐渡ヶ嶽)は、10日目から4連敗で、7勝6敗の惨状。残り2日間の対戦相手を考慮すると、大関で一人も2ケタ勝利がいないという非常事態に陥ることもありそうだ。 昨年あたりから、全盛期に比べれば、かげりが見えるようになり、格下に星を落とす機会も増えた白鵬だが、今場所の相撲を見るかぎり、復活の気配も十分。 ライバルである日馬富士は、調子がいい場所は圧倒的な強さを示すが、好不調の波が激しいのが難点。日馬富士や大関陣の現状が変わらなければ、白鵬のV33の達成も現実味を帯びてきそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2013年03月23日 11時00分
柴田勲のプロ野球維新! スペシャル編 横浜DeNA・〈中畑清監督〉監督(2)
〈柴田勲〉 では、本筋に入ろう。会社から「言い訳のできない補強」という全面的なバックアップのおかげで、大幅な戦力アップができたよね。最下位脱出はもちろん、その上へ這い上がらないと逆にドカーンとくるかな。〈中畑清監督〉 そうです。覚悟のシーズンです。今季が2年目の(契約)最終年。まさに「勝」しかない。少なくともCS(クライマックス・シリーズ)参加が目標。そこまで進まないとどうしようもないと思っています。〈柴田勲〉 それにしても中日から助っ人3人を獲得したのはすごいよ。主砲のブランコ、先発・ソト、抑えのソーサ。同一球団から外国人選手3人というのは、前例がないんじゃないか。俄然、チームの色、雰囲気が変わったね。〈中畑清監督〉 ブランコが来てくれたのは大きいですよ。ラミレスと並べると打線も迫力が増します。それに新外国人のモーガン、ノリ(中村紀洋)もいます。〈柴田勲〉 相手は名前を聞いただけで、かなりプレッシャーを感じるよ。他にも、売り出し中の若手である筒香(嘉智)やソフトバンクから戻ってきた多村(仁志)にも一発がある。開幕までに、どんなクリーンアップが組まれるか楽しみだし、面白くなりそうだ。〈中畑清監督〉 モーガンは期待できますよ。ちょっと変わったところがある選手だけどね。へん屈で、ノー天気なところもあるんですけど、練習態度はアグレッシブだし、なかなか魅せるところがあります。〈柴田勲〉 青木(宜親)のいるブルワーズにいたそうだね。何でも“喧嘩っぱやく、暴れん坊”というじゃないか。大丈夫なのかな。〈中畑清監督〉 確かに“やんちゃ”なところがあるし、茶目っ気もある。キャンプ・イン直後の節分(2月3日)では、鬼に扮した報道陣相手の豆まきだったんですが、モーガンのやつ、「ベイスターズは5年連続で最下位だから、鬼を外に出しておいたよ」とか言って、豆を記者連中に派手にぶつけたらしいんです。〈柴田勲〉 メジャー3球団で6年、通算打率・280の中距離打者って書いてある。〈中畑清監督〉 足もあります。2009年には49盗塁をマークしている。肩が弱いと聞いていたが、シートノックでは鋭い返球を連発してみせ不安は全くなしです。打撃も大振りせず、コンパクトなスイングをするので、ブランコやラミレスという長距離砲の前を打つ役割を熟知している感じがするんですよ。〈柴田勲〉 なるほど。まずレギュラーは確実として、どこを守り、何番あたりに据えるつもり?〈中畑清監督〉 もう少し見たい気もするけど、右翼をまかせることになるかな。多村でもいいんですけど。打順をどうするか、開幕までいろいろ試すことになるでしょう。もちろん3番モーガン、4番ブランコ、5番ラミレスもありです。〈柴田勲〉 前にもってくる手もあるね。足と小技もある内村(賢介)と組む1、2番コンビも面白いんじゃないかな。〈中畑清監督〉 それもありですかね。巨人時代、ウチの高田(繁)GMと柴田勲のV9コンビは最高でした。この1、2番は手が付けられなかったですからねぇ。柴田さんは走りも凄かったけど、スイッチで打ちまくりましたもんね。〈柴田勲〉 もう昔の話。ほれ、高田もこっち見て笑ってるじゃん。
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