11月28日には阪神が非公開で福留と極秘交渉。29日にはDeNAが交渉する。すでに、マネーゲームには応じない意向の古巣・中日は白旗を掲げたが、楽天が争奪戦に参戦する可能性も出てきた。
これまでの水面下での接触では、DeNA有利と伝えられてきた。阪神はその動向を踏まえ、条件を上方修正。2年4億円程度の条件を提示したとみられている。
一方、最下位脱出、CS(クライマックスシリーズ)進出に向け、カネに糸目はつけないDeNAは、阪神を下回らない条件で応戦する構えだ。
福留は夫人が強い在京志向をもっているとされる。阪神はそれを見越したうえで、単身赴任となった場合の住環境の整備などの付帯条件も提示したもよう。ただ、条件面、在京球団という面で、DeNA有利に変わりはないようだ。
そして、福留が気にしているのは、先に阪神入団を決めた西岡剛内野手(28)との“格差”ともいわれている。
スポーツジャーナリストのA氏は「ともに、メジャーから日本球界への復帰という同じ立場で、同一球団に入るとなると、どうしても気になるのは双方の懐具合です。西岡は契約金、出来高を含めて2年総額6億円(推定)で合意しています。メジャーでさっぱりダメだった西岡より遥かに下の条件では、どうしても福留のプライドが許さない面もあるようです。それが一因で、阪神に行く気にはなれないともいわれています」と語る。
とはいえ、福留は依然メジャーに未練があり、オファーを待っている状況。米球界のウインターミーティングは12月3日から始まるが、福留が日本球界に復帰するのは、あくまでもメジャーから良いオファーがなかった場合ということになり、長期戦となるのは必至の情勢だ。
(落合一郎)