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イチローの犠牲になった? ヤンキースが福留にクビ通告!

 MLBのヤンキースは9月3日(日本時間4日)、傘下3Aのスクラントンでプレーする福留孝介外野手(35)に自由契約とすることを通告した。同日は同チームのレギュラーシーズン最終戦当日だった。スクラントンは3Aのプレーオフ進出が決まっているが、福留は不要と判断された。これで、福留の今季は終了した。

 福留は昨オフ、インディアンスからFAとなり、今年2月、ホワイトソックスと1年契約を結んだ。しかし、守備固めでの起用が多く、24試合に出場、41打数7安打4打点0本塁打、打率.171と低調。6月に右脇腹を痛め、故障者リスト(DL)入り。故障はいえたものの、同月22日(同23日)、戦力外通告を受け、後に自由契約となった。

 その後、7月13日(同14日)にヤンキースとマイナー契約を交わした。ヤンキースでは正左翼手のブレット・ガードナー外野手が故障で今季絶望となり、福留獲得は、その保険的な意味合いがあった。

 ところが、同月23日(同24日)に電撃発表されたマリナーズ、イチロー外野手のトレードで事態は一変。ガードナーの穴はイチローが埋める形となり、福留は3Aで不慣れな一塁に回されることが多くなった。スクラントンでは39試合に出場、打率.276、2本塁打、16打点の成績で、メジャー枠が拡大する9月になっても、上からお呼びは掛からなかった。

 イチローが仮にヤンキースに移籍しなければ、福留がメジャーでプレーする可能性は十分あった。それだけに、まさにイチロー入団の犠牲になったといっていいだろう。

 福留は「これで納得いくシーズンだと言っていたら、どうしようもないし、納得いくことはないけど、でもそれは今の自分の力なのかもしれない。(今後のことは)何も考えていない。なるようにしかならない」とコメントしている。

 メジャー5年目のシーズンを、不本意な成績で終えた福留。日本復帰を含め、その去就が注目されるところだ。
(落合一郎)

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