スポーツ
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スポーツ 2013年02月25日 15時30分
猫ひろし 東京マラソンで好タイムもリオ五輪断念?
2月24日、「東京マラソン」が開催され、カンボジアから16年のリオ五輪出場を目指すお笑い芸人・猫ひろし(35)が出場した。 同マラソンには多くの芸能人、著名人が参加したが、猫は2時間30分41秒で、そのなかのトップでゴール。猫の自己最高は昨年2月5日、「別府大分毎日マラソン」で出した2時間30分26秒。この日は風が強かっただけに、自己ベストと同等の記録は評価できるものだったが、レース後の猫はネガティブ発言の連発だった。 「これでは、(リオ五輪は)ダメでしょ」と、自己記録を更新できなかったのが、よほど悔しかった様子。返す刀で、「来年は『R-1グランプリ』優勝を目指します」と芸能活動に軸足を置く意向を示した。 実は先日の「R-1」にも出場したが、3回戦で敗退している猫。「去年はワイルド(スギちゃん)、今年はマイルド(三浦マイルド)、来年は身長がチャイルドの年にしたい」と宣言。当面は本業の芸人として、力を入れることを明言した。 その背景にはタイムが伸びていないことも、関係しているようだ。猫は08年の東京マラソンで初マラソンに臨み、以降、昨年以外は毎年、同マラソンに出場。走る度に自己記録を更新して、昨年2月の別府大分毎日マラソンで2時間30分26秒のタイムを出した。 いったんはロンドン五輪カンボジア代表に選ばれながら、国際陸連から「連続1年以上の居住実績がない」と判断され、五輪出場は露と消えた。その後、昨年10月21日、「ちばアクアラインマラソン」で9カ月ぶりのマラソンに挑んだが、海の上の強風の中を走るという悪条件化で、2時間35分52秒と平凡な記録だった。そして、今回のレースでは好タイムを出したが、1年間で自己記録を更新できなかったことで意気消沈。リオ五輪に関しては、「タイムが伸びたら考えたい」と慎重な姿勢。 猫が目安としているのは、自国のライバルであるヘム・ブンティン選手が、昨年4月15日のパリ・マラソンで出した2時間23分29秒だろう。芸能活動との両立で、タイムを7分縮めるのは至難の技ともいえる。とはいえ、リオ五輪まではまだ3年あり、当面はマラソンより本業優先で活動することになりそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2013年02月25日 11時45分
2013年プロ野球キャンプレポート・広島編 「優良外国人と先発5番手が救世主になる?」
WBC代表候補との練習試合で快勝した(2月17日)。ここまで大差が付くとは思わなかったが、野村カープの勝利を予想する関係者は少なくなかった。というのも、昨春と比べ、選手の仕上がりが早い。WBC候補メンバーも3月1日の第1ラウンド初戦に照準に合わせ、ハイペースでの調整を行ってきたが、広島ナインは「それ以上」と言っていい。「オープン戦初戦(2月23日)からベストメンバーで戦うつもりでいるのでは?」と思えるくらいである。 4年目を迎える野村謙二郎監督は、キャンプ上旬、大手メディアから堂林翔太内野手に関する質問を受けている。WBCに招集された前田健太が『投の看板選手』なら、昨季ブレークしたこの若武者は『打の看板選手』になりうる可能性を秘めている。「失策29」は、リーグワースト。度重なる守備でのミスには目をつぶり、シーズン全出場をさせたのも愛情の一環だろう。しかし、野村監督は「そういう時期は終わった」と答えている。つまり、チャンスを与える時期は終わった、自分の力で勝負しろという意味である。 その堂林だが、打撃フォームが少し変わっていた。バットを構える際のクリップの位置が低くなっていた。失策同様、リーグワーストとなった三振の数(150個)を減らしたいからだろう。本人が決めたことだから、好き勝手なことは言えないが、バットにボールを当てる確率を高めたいからか、高く弧を描くホームラン性の打球は少なくなっていた。三振は減るだろうが、西武・中村のように「三振も多いが、ホームランも」という開き直りも必要かもしれない。この打撃フォーム改造が良い方向に出ればいいのだが…。 打撃陣で目に付いたのは、新外国人のフレッド・ルイス外野手。1月29日の入団会見で、サンフランシスコ・ジャイアンツ時代にバリー・ボンズに打撃を学んだ経緯は語っていたが、打撃フォームもけっこう似ている。スイングにも重量感があり、レフト方向に流す打球にも力強さが伝わってきた。これまで、外国人バッターが日本球界に適応できるか否かを見極める場合、その判断基準として、日本人投手が多投する変化球を捌けるかが問われてきた。ルイスは逆方向にも強い打球が飛ばせるので、自身のスイング・ゾーンが広いと思われる。また、足も速く、『ゴロ』の外野手の間を抜く長打を量産するのではないだろうか。 同じく新加入のミゲル・ソロコビッチ投手だが、「直球とチェンジアップが持ち味」と聞いていたが、投球フォームにも特徴がある。スライダー系の変化球も投げていたが、直球、変化球ともに同じ腕の振り方をできている。セットポジションで投げても、球速が落ちない。前評判ほどの速さは感じられなかったが、バッターに打ちにくい印象を与えるだろう。また、テイクバックも小さい。上半身が強すぎるからなのか、野手か急造ピッチャーが投げているみたいにも見える。日本球界のピッチャーは善くも悪くも投球フォームがキレイである。こういうクセの強いピッチャーはあまりお目にかかれないだけに、開幕序盤に対戦するチームは苦戦するのではないだろうか。 このソロコビッチと、先発ローテーションの5番を争っているのが中崎翔太(20)、戸田隆矢(19)。戸田は『コージジャパン』との練習試合で「1回無失点」と結果も出しており、中崎も去年と比べ、ヒップラインが逞しくなっていた。データを調べ直したところ、中崎は昨年9月19日、ヤクルト打線を相手に7回途中まで投げ、2失点。こちらも手応えを掴んでいるだけに、一気にブレークする可能性はある。 3年目の岩見優輝(26)も力のある投球をしていた(2月3日・シード打撃での登板)。広島の先発ローテーションは、前田、バリントン、野村が当確。大竹寛と福井優也が遅れている印象を受けたが、ソロコビッチ、戸田、中崎がこのまま行けば、慌てる必要はない。クローザーからセットアッパーに配置換えとなるミコライオも順調に仕上がっていた。新クローザーの今村猛(21)がWBCで自信を掴めば、戦う布陣は整う。今年の投手陣は強力打線の阪神、巨人も苦しめるのではないだろうか。
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スポーツ 2013年02月25日 11時00分
協会新人事で役員待遇復帰でも喜べない 高砂親方の不安過ぎる3年のブランク
2月4日、相撲協会は人事異動を行い,親方たちの新職務分担が決定した。目玉は審判部長職。1月31日に行われた補欠選挙で理事に無投票当選した横綱日馬富士の師匠、伊勢ケ濱親方(元横綱旭富士)が抜擢され、留任した鏡山審判部長(元関脇多賀竜)と2人部長体制になった。 その陰に隠れるようにもう1人、注目の人が復帰を果たした。数々のトラブルを引き起こし、大相撲界を追われた元横綱朝青龍の全盛時代、協会の顔の広報部長として華やかなライトを浴び、空気を読めない言動で批判もされた高砂親方(元大関朝潮)が、委員から役員待遇にワンランクアップし、生活指導部副部長に就任したのだ。 「高砂親方は平成22年初場所後に朝青龍が引退に追い込まれたとき、監督不行き届きということで役員待遇から主任に2階級降格し、その年の春場所では会場の大阪府立体育館(現ボディメーカーコロシアム)の裏口警備係という屈辱的な扱いを受けています。その後も、切符のもぎり係や監察委員などの閑職に追いやられ、完全に忘れられた存在になっていた。そのため、再び日の当たる場所に戻ってきたのは3年ぶりのことになります。ただ、元の役員待遇に復したとはいっても、これまでを考えれば素直には喜べないんじゃないでしょうか」(担当記者) さらに、高砂部屋といえば、大相撲界でも屈指の名門だが、朝青龍がいなくなったこの3年間ですっかり様変わり。初場所初日には、いまや1人の関取となった十両西6枚目の朝赤龍が左足関節軟骨損傷で突如、休場。高砂部屋が創設された明治11年(1878年)の6月場所から135年間、ずっといた関取が消滅の大ピンチにさらされてしまった。 幸いなことに、朝赤龍の回復は思ったより早く、5日目から強行出場。気力を振り絞って5勝を挙げ、なんとか十両残留を確定させた。しかし、関取ゼロの危機が去ったわけではない。 果たして“3年のブランク”をどうやって埋めるか。春場所の隠れた見どころだ。
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スポーツ 2013年02月24日 11時00分
球界地獄耳スクープ 〜燃えるWBC〜 楽天・田中将大が今オフにヤンキースが50億円入札(2)
助っ人の一人は来日前に夫婦げんかで暴行の疑いで逮捕される一幕もあったが、1年総額3億円で獲得したアンドリュー・ジョーンズ外野手(35)。メジャー通算434本塁打は過去来日した外国人選手では最高。アトランタ・ブレーブス時代の'05年には本塁打王と打点王の2冠に輝き、'10年連続でゴールドグラブ賞も獲得。ドジャースなどを経て'11年からヤンキースの外野手として貢献してきた。 もう一人は年俸1億円+出来高のケイシー・マギー内野手(30)。昨年7月、パイレーツからヤンキースに緊急移籍し、左手骨折のロドリゲス、右足負傷のテシェイラの代役として一、三塁をカバーした通算61本塁打のマルチプレーヤー。 「両選手ともに即戦力です。さらに今季はダイヤモンドバックスからFA移籍した斎藤隆投手もおり、メジャーリーグからの補強なら楽天が一番。問題はなぜヤンキースの好選手を獲得できたか。そこは魚心に水心。楽天、ヤンキースがともにマー君でいい関係を築こうと、接近を図っているのです」(スポーツ紙デスク) 今シーズンで入団7年目を迎える田中は来オフに国内FA権、'15年オフには晴れて海外FA権を得る。 松坂大輔(西武→5111万ドルでレッドソックス)、ダルビッシュ有(日本ハム→5170万ドルでレンジャーズ)がそうだったように、球団としては田中の海外FAを待たず、今オフにポスティングシステムを使ってメジャー球団に売却した方が得策なのだ。 早い話、'15年終了まで田中を引っ張るとメジャー球団にタダで持っていかれてしまうが、ダルビッシュ同様に今オフにポスティングにかければ、約50億円の移籍金が期待できる。 ただしポスティングシステムには「最高額を入札したチームに独占交渉権を与える」という縛りがあり、その意味では移籍先はヤンキースという保証はないが、抜け道はあるという。 最高入札金のチーム名は日本のコミッショナーを通じて日本の当該球団に伝えられるのだが、日本の球団は何月何日に相手球団から振り込みがあった、と報告するだけで、コミッショナーが領収書を調べて振り込み確認をすることはしない。 「ヤンキースが破格の入札金を提示しさえすれば、すべては事足りるのです。楽天はいったん入札金を受け取って返金も可能。そのような誘い水も今回のヤンキースからの助っ人には秘められているのではないか」(球界関係者) 田中は昨年末、8000万円増の年俸4億円プラス出来高払いで3年契約を結んだが、得心はしていない。 「僕らの世代(1988年生まれの広島・前田健、巨人・坂本、澤村)で日本の野球がすごいんだ、と世界に見せたい。3月のWBCでメジャー組抜きでもやれるということを…」 と、話す田中の視線の先にはWBC制覇でのヤンキース入りが見て取れる。 株価同様、三木谷オーナーもほくそ笑んでいる。
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スポーツ 2013年02月24日 11時00分
引退後も超節約生活の高見盛
初場所限りで15年にわたる現役生活にピリオドを打った高見盛(36、最高位小結)。引退後は、東関部屋付きの年寄「振分」として後進の指導に励むことになり、今度は親方として大相撲人気の獲得が期待されるが、金をたっぷり持っているという声がもっぱらだ。 その金銭感覚は、先月31日に両国国技館で開かれた親方たちの集まり、評議員会に初めて出席したときの服装に見事なまで現れていた。親方になれば、以前のように着物に雪駄姿というワケにはいかないが、その出で立ちは驚くべきものだったのだ。 「前日、洋服や靴の量販店に行ったそうですが、なんと目についたのは、入ってすぐのところにズラーッと吊り下げられていたバーゲンセール中の冠婚葬祭用黒服。その値段と黒い色が気に入り、黒ネクタイ、ワイシャツ、靴など、一式を買い込みました。サイズが大きいので、締めて7万円だったそうです。初めての洋服に、本人はなんか落ち着かない、とモジモジしっぱなしでしたが、まるで葬式に参列するみたいな恰好だったのです」(相撲担当記者) 要は、おしゃれとはおよそ無縁で、これは食事をはじめ、生活ぶりにも表れている。現役時代、夕食はもっぱら外食だったが、銀座など華やかな場所は無縁で、もっぱら部屋の近くの焼肉屋や中華料理店などでいつも一人。さらに、これまで浮いた話もなく、デート代もゼロに近い。 これに対して収入は、一昨年まで幕内にいたときは給料プラス懸賞、CM出演料などで年間3000万円をはるかに超えていた。十両に落ちてからも2000万円以上あり、親方になっても1000万円は堅い。 「これから婚活だ」と宣言しているので、その気のある女性はアタックしてみたらいかがでしょう。結婚資金は潤沢です。
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スポーツ 2013年02月23日 17時59分
日本相撲協会 10億円の赤字もなおも余裕
日本相撲協会が2月20日、東京・両国国技館で理事会と評議員会を開き、12年度(平成24年)の決算を承認した。 収支は経常収益99億7000万円に対し、経常費用は110億4000万円で、約10億7000万円の大幅赤字。これで、10年以降、3年連続の赤字となった。 11年は八百長問題で春場所(3月=大阪)や多くの巡業を中止し、5月の夏場所は入場無料の技量審査場所として開催した影響で、48億8000万円の赤字だった。 柱となる事業収益は5年ぶりにプラスに転じ、85億円。11年の54億4000万円、野球賭博問題で揺れた10年の84億3000万円を上回ったが、09年の95億8000万円には及ばなかった。 今年1月の初場所で6度の満員御礼が出るなど、客足が戻る傾向もあるが、八角広報部長(元横綱・北勝海)は「もっとチケットを売れるようにしなければならない。力士に魅力ある相撲を取ってもらい、人気回復に努めたい」と話した。 3年連続での赤字、しかも10億円超の赤字は民間企業なら由々しき問題で、とうに倒産していてもおかしくない。それでも、協会がのん気に余裕をかましているのにはワケがある。3年間赤字を垂れ流しながらも、いまだ協会の正味財産は365億1000万円も残っているからだ。これだけの財産があれば、悲壮感がなくても当然のことか…。 ただ、協会が移行を目指す公益財団法人では、赤字決算は好ましくないとされる。一度落ちた客足は、簡単には元には戻らないだろう。赤字を解消するために、一時的に力士や年寄の給与をカットすればいいのだが、協会にはそんな発想は全くないようだ。 先人が築いた財産を食い潰していながら、それにあぐらをかいているようでは、早期の収支改善は望めそうになさそうだ。(落合一郎)
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スポーツ 2013年02月23日 11時00分
球界地獄耳スクープ 〜燃えるWBC〜 楽天・田中将大が今オフにヤンキースが50億円入札(1)
侍ジャパンのエース・田中将大(24)のメジャー移籍が本格的に始動した。'15年オフに海外FA権を得ることから、楽天ではWBC優勝で箔を付けさせ、今オフにヤンキースに高値売却の方針を固めた。 楽天の久米島キャンプを離れ、田中は2月15日から始まる宮崎での侍ジャパンの合宿に移動したが、その田中を追って熱視線を送るのはWBCを戦うライバル国の偵察部隊ではなく、ヤンキースのスカウト陣。今オフのポスティング・システム(入札制度)でのメジャー挑戦に備え、シーズンを通じて田中を密着マークするのだという。 「昨年末の契約更改交渉の席で田中は、早ければ今オフの大リーグ移籍の希望を伝えていましたが、ここにきて三木谷オーナーが了承したようです。日本の景気の上昇をとらえ、円安のいまこそポスティング放出の時期、と断を下したのです」(楽天担当記者) 安倍第2次政権発足とともに存在感を見せつけているのが楽天の三木谷浩史会長兼社長だ。総額20兆円規模となる緊急経済対策では、全閣僚で構成される再生本部のもとで組織化された「産業競争力会議」に竹中平蔵・慶大教授、長谷川閑史・武田薬品工業社長ら9人のメンバーとともに抜擢され、中長期的な財政運営や基本方針を統括する「経済財政諮問会議」と両輪で迅速に経済財政再建を立案、実施していくという。 「三木谷氏は新興企業のリーダーです。とりわけ首相が期待しているのが、三木谷氏が代表理事を務める新経済連盟(新経連)。ここはサイバーエージェント、ミクシィ、グリーなど779社からなる若手財界人の集まりで経団連に迫る勢い。アベノミクスの推進者でもあり、医療品の通信販売やネット選挙も一気に進みだした。いまや竹中-三木谷ラインが日本経済のかじ取り役といっていい」(全国紙経済部記者) そんな三木谷氏だけに東北楽天イーグルスでも辣腕を発揮。昨年8月1日にオーナーに復帰するや、赤字経営を一変させるべく「チーム戦略室」を立ち上げ、メリルリンチ日本証券の執行役員だった立花陽三氏を球団社長に就けた。 「これが楽天流なのでしょうが、どの部署も例外なき30%〜40%の経費削減が命じられた。現場においても年俸がかさむ30歳以上の選手はリストラ対象。オーナーが目指すのは毎年黒字経営を続ける広島東洋カープ。とにかく、優勝より赤字解消が至上命令なのです」(楽天OB野球解説者) そんな楽天だが、一方で不可解な動きを見せている。ヤンキースとの急接近だ。緊縮財政にもかかわらず、新外国人だけはなぜか大盤振る舞いで、しかもヤンキースから2人。ここに田中のヤンキース移籍の密約が透けて見えるのだ。
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スポーツ 2013年02月22日 15時30分
WBC代表に大量落選の中日 高木監督が選考方法にクレーム!
中日の高木守道監督(71)がWBC代表の選考方法に対して、怒りを爆発させた。 WBC代表は33人の候補選手が、宮崎での合宿に参加。同合宿で5人を振り落とし、最終的に28人を選出した。 落選したのは中日の浅尾拓也投手(28)、山井大介投手(34)、大島洋平外野手(27)と、村田修一内野手(32=巨人)、聖沢諒外野手(27=楽天)の5人。自軍選手が3人も落とされたとあって、高木監督は怒りを抑えられなかったようだ。 かねて、高木監督はWBC代表の選考方法に対し、「合宿に行って落ちたら面白くない。最初から28人にしといて、ケガ人が出たら補充すればいい」との持論を展開していたが、中日勢が3人も落選し、赤っ恥をかかされたとあって、その舌鋒も鋭くなった。 代表選考の翌日である2月21日、沖縄のキャンプ地で高木監督は「(選考方法を)考えた方がいいんじゃない? そういう声をよく聞く」と発言。最も心配しているのは、落とされた選手の精神面。「本当に残念なのは本人たちでしょ」(高木監督)と、ショックを受けている3選手の気持ちを気遣った。 高木監督に限らず、この選考方法には疑問を呈する声も少なくない。落とされた選手の心が傷つくのは明らかだ。ただ、この選び方なら、候補となった選手間の競争心も生まれ、侍ジャパンの首脳陣が直に見て、最終的な代表選手を選べる利点があるのも事実。 落選した中日の3選手は、浅尾は右肩、大島は左ヒジに不安を抱え、山井は昨季の疲れが危惧されていた。これで、WBCで無理をさせられることがなくなって、高木監督もひと安心ではあるが、落とされた5人中3人が自軍の選手とあっては、体裁が悪いのは事実。文句の一つでも、言わなければやってられなかったのだろう。(落合一郎)
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スポーツ 2013年02月21日 15時30分
浅尾ら中日勢のWBC代表落選に高木監督ニンマリ!?
2月20日、第3回WBC(3月2日開幕)の侍ジャパン代表メンバー28人が決定した。代表候補33人が、15日から宮崎で合宿を張って選手を選考。その結果、中日の浅尾拓也投手(28)、山井大介投手(34)、大島洋平外野手(27)と、村田修一内野手(32=巨人)、聖沢諒外野手(27=楽天)の5人が落選した。 中日ではエースの吉見一起投手(28)が代表候補に選ばれながら、1月に右ヒジの不安から辞退しており、結局、同球団からはベテランの井端弘和内野手(37)ただ一人の選出となった。 落選者5人のうち、3人が中日勢。残ったのは井端だけで、高木守道監督(71)はさぞやショックを受けているかと思いきや、意外にも内心ではニンマリしているというのだ。 某スポーツ紙記者は「キャンプに入って、浅尾は右肩、大島は左ヒジを故障しました。その不安を抱えながら、代表合宿に合流しましたが、WBCで無理をしてケガでもされたら、たまったものではありません。公式戦開幕に間に合わなくなるのは間違いありません。山井は昨年の登板過多での疲れが心配されていました。この3人を本当は選んでほしくなかったというのが、球団のホンネでしょう。その意味で、不安視していた3人全員が代表から漏れたのですから、高木監督はホッと胸をなで下ろしているのではないでしょうか」と語る。 浅尾を守護神の最有力候補と考えていた侍ジャパン・山本浩二監督(66)としては、大きな軌道修正を余儀なくされたが、浅尾の選手生命を考慮すると、落選は妥当な選択といえた。 浅尾は昨年5月に右肩関節腱板(そんしょう)損傷のため、長期離脱している。シーズン終盤に復帰を果たしたものの、本来の投球ではなかった。そして、キャンプに入って再度右肩痛を発症。WBCどころか、開幕にも黄色ランプが点灯している状態。 大島は昨季、初の3割をマークし、盗塁王を獲得。1番打者として、チームに欠かせない存在だが、左ヒジの故障で今は休養させたいところ。 山井は昨季、先発、ロングリリーフ、セットアッパー、クローザーにフル回転。元々、故障が多く、1年間を通して1軍で働いたのは初めて、疲労が危惧されていた。 辞退した吉見を含めて、WBCで無理をさせて故障したのでは、チームには大きな損失で、中日球団としては心配の種がなくなって、ひと安心なのではないだろうか。 思えば、4年前の第2回WBC(09年)では、中日の岩瀬仁紀投手(38)、森野将彦内野手(34)、浅尾、高橋聡文投手(29)の4人が出場を辞退。追加招集の和田一浩外野手(40)も辞退し、一人の代表も送り込まなかった。中日は「WBCをボイコットした」とバッシングされ、物議をかもしたが、落合博満監督(59=当時)は「選手の意思を尊重しただけ」とコメントした。 第1回WBC(06年)で中日から代表に選考されたのは、谷繁元信捕手(42)、福留孝介外野手(35=現阪神)の2人。巨人と毎年、セ・リーグ優勝を争っているチームなのに、3大会で代表がのべ3人だけ。中日はWBCとは、とんと縁のないチームのようだ。(落合一郎)
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スポーツ 2013年02月20日 15時30分
イチローが決意の丸刈りでレギュラー獲り誓う!
メジャー13年目を迎えたヤンキースのイチロー外野手(39)が、2月18日(日本時間19日)、キャンプインした。 万年下位のマリナーズ時代はマイペース調整に務めてきたイチローだが、常勝軍団ヤンキースに移籍して初めて迎えるキャンプには、決意の丸刈りで臨んだ。「練習の流れは合理的」と評したイチローは、約2時間半にわたって汗を流した。 イチローは昨年7月にマリナーズから電撃移籍を果たし、67試合出場、227打数73安打5本塁打27打点14盗塁、打率.322の好成績をマークして、チームの地区優勝に貢献した。 昨季は正左翼手のブレット・ガードナー外野手の故障で、左翼に入ることが多かったが、正右翼手のニック・スウィシャー外野手が放出され、今季は右翼での起用が予定されている。ジョー・ジラルディ監督も「右翼で考えている」と、レギュラーの座を明言している。 しかし、イチローは「レギュラーが決まっているわけじゃない。しっかりポジションを奪わなければいけない。チームから必要とされる選手であることを、この期間に思ってもらえるようにやらなくてはならない」と、新人さながらの気持ちで取り組んでいる。 昨季はスタメンから外れ、代走や守備固めで途中出場する機会も多かったが、常勝軍団では、それも覚悟の上。打順にも「どこでも任せられるような選手にならないと」と、こだわらない姿勢を示した。 日米通算4000本安打まで、あと116本。メジャー3000本安打まで、あと394本と個人的な大目標があるが、「(目標は)いっぱいありますよ。増えるかもしれない」と具体的な目標は口にしなかった。 フィリーズやジャイアンツが好条件を提示するなかで、それらを下回る条件でヤンキースに残留したイチロー。その理由は、このチームでワールドシリーズ制覇を目指すため。そのワンピースに徹するべく、イチローは右翼の定位置確保に動き出した。(落合一郎)