社会
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社会 2018年05月01日 23時20分
「嫌なヤツほど年収が高くなる理由」林修の解説に、ネット共感
4月27日に放送された『初耳学』(TBS系)に予備校教師の林修が出演。現代は良い人が損をし、嫌な人ほど得をする社会構造にあると説明した。 まず、林は「嫌な人ほど年収が高くなる理由」を解説。「良い人より、嫌なヤツの年収は100万円高い。短期的に見ると、嫌なヤツのほうがうまくいく研究はたくさん示されている」とし、「懸命に働くより(偉い人に)ゴマをするほうが効果的」と説いた。 林は「『お世辞を言ってもいつかはバレる』というが、実際にゴマをすることが、どのくらい効果があるのか研究した人がいる。その結果、どんなに見え透いたゴマすりでも、ゴマをすることに効果があった」と下手なゴマすりであっても役に立つと説明。「ゴマはすり続けたほうが、効果は絶大なんです」と続け、スタジオ内を驚かせた。 ネット上では「確かに口がうまい人のほうが出世してる」「やっぱり仕事はコミュ力だな」「良い人が損をするのはガチ」など、林の主張に共感する意見が多く寄せられた。 先日、ビジネスマンへの豊富な取材経験のある、ノンフィクション作家でジャーナリストの松浦晋也氏が、自身のツイッターで現代社会の「出世」について語っていた。 松浦氏は「過去30年以上の取材生活で何度か見た、『一番無能な奴が、無能故に仕事を割り振られず、その結果失敗せずに、自分は有能だという意識のままに昇進してトップに立ってしまう現象』って、ほんとなんとかならんもんかな、と思う。」とツイート。減点主義考課って、一番ダメなのが一番偉くなったりするんだよ、と、仕事ができない人ほど出世する可能性が高い旨の投稿をし、ネット上で大きな反響を呼んだ。 「働き方改革」の必要性が叫ばれているが、「長時間労働」と「女性の働きやすさ」ばかりに主眼が置かれている。 もちろん、この2つは早急に改善すべきだ。ただそれ以上に、仕事ができる人がきちんと評価されるような人事制度も検討していく必要がありそうだ。記事内の引用について松浦晋也氏の公式twitterよりhttps://twitter.com/ShinyaMatsuura
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社会 2018年05月01日 21時30分
サイコパスはなぜ支持される? その特徴と人気を集める仕組み
4月30日に放送された『ワールドビジネスサテライト』(テレビ東京系)に脳科学者が出演し、近年話題の「サイコパス的要素」を持つ人間の特徴について語った。 脳科学者の中野信子氏は・決断が速い・人がためらうことを平然と行う・相手の立場に立って考えられない・自分の損得を優先・支配欲が強い など、「サイコパス的要素」を持つ人の特徴を紹介した。 続けて中野氏は「普通の人間にとって何かを決断するのは、脳に負担がかかること。サイコパス的要素を高く持っている人だと、決断が速かったり、なんでも自分で決めたがる。非常に(周囲の人は)楽」と説明。サイコパス的要素がある人は、自分の代わりに決断するので周囲から支持されやすいと説明した。 さらに中野氏は、サイコパス的要素が高い人が人気を集めやすい理由を説明。「言葉が非常に強くて、『この人なら信頼できるな』と思わせる特徴がある」と言葉使いが巧みである点を理由として挙げた。 さらに、サイコパスの要素を持つ人は「その場の混乱した状況を『この人なら救ってくれるんじゃないか』、あるいは『閉塞した状況を打破してくれるんじゃないか』という期待を持たせる」という。サイコパス的要素が高い人間は、常人ではできないことを成し遂げる期待感があると中野氏は説明した。 モントリオール大学のシャイラ・ホジンス教授と、キングス・カレッジ・ロンドンのナイジェル・ブラックウッド医学博士らの研究チームは「暴力犯罪者の5人に1人はサイコパス」との研究結果を発表しているやはり、サイコパス的要素を持つ人間には、あまり近づかないほうがいいのかもしれない。 ただ、英紙デーリー・テレグラフは「CEOの5人に1人はサイコパス」とも伝えている。サイコパス要素が高いからと言って、必ずしも「アウトロー」になるわけではなさそうだ。 何にせよ、良くも悪くも「サイコパス的要素」の高い人間が、重要人物になりやすいということだ。
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社会 2018年05月01日 15時00分
森永卓郎の「経済“千夜一夜”物語」 倒閣の動き強める財務省
「おっぱい触っていい?」、「ホテル行こう」。女性記者に対して複数回セクハラ発言をしていたと4月12日発売の週刊新潮が報じて以来、ダンマリを決め込んでいた財務省の福田淳一事務次官が、4月18日、辞任を表明した。また、セクハラを全面否定し、週刊新潮を発行する新潮社を名誉棄損で提訴する準備を進めているとした。 週刊新潮は、13日に福田次官のセクハラ発言の音声データを公開している。政府関係者によると、福田次官も音声が自分のものであることを認めているし、音声鑑定でも、福田次官の声にほぼ間違いないという結果が出ている。それにもかかわらず、財務省と福田次官がセクハラを全否定する根拠は、一体何なのか。 福田次官は、「業務時間終了後、時には女性が接客をしているお店に行き、お店の女性と言葉遊びを楽しむようなことはある。また、仲間内の会話で、相手から話題を振られたりすれば、そのような反応をするかもしれない」として、週刊新潮が公開したセクハラ音声が、本当に女性記者に対して向けられたものか分からないとしたのだ。 そうした主張を踏まえて、財務省は記者クラブに対して驚愕の要請を行った。福田次官との間で、週刊新潮が報じたやりとりをした女性記者に名乗り出て欲しいと言い出したのだ。 それは、無理な相談だ。財務省が強大な権力を握っているからだ。19日、テレビ朝日はこの女性記者が同局の記者であることを発表したが、次官のメンツを潰したテレ朝は、今後、財務省から情報提供を受けにくくなる。また財務省は、予算をはじめとする重要情報を握っているから、財務省に睨まれると、ニュースソースの面でも非常に厳しい状況に置かれてしまう。さらに、財務省に不都合な行動をすると、税務調査が入ってくる可能性もある。 セクハラを受けた女性記者も当然そのことは分かっている。だから、セクハラの事実をテレ朝で報じることをせずに、週刊新潮にリークしたのだろう。記者クラブに属さない週刊新潮は、財務省に干されても、痛くもかゆくもないからだ。 テレ朝は、女性記者の保護を目的に、個人が特定できる情報は開示しないとしており、今後、財務省に対し正式に抗議を行う方針だ。一方、そのテレ朝の会見直前に麻生財務大臣が発表したところによれば、福田次官からは「職責を果たすのが困難になった」との申し出があったという。 しかしこれで、さらに財務省は有利になった。福田次官をかばった安倍政権への国民の批判が拡大し、政権崩壊の可能性が高まったからだ。 安倍総理が政権を維持し、憲法改正を実現するための最後の切り札は、消費税率の5%への引き下げだ。しかし、政権批判が続く中で、そうした行動に出れば、国民の目には、保身のために引き下げを打ち出したように見えてしまう。切り札が出しにくくなるのだ。 おそらく財務省は、安倍総理への追及があと半年続けば、時間切れで消費税の10%への増税が達成できると踏んでいるだろう。そして、福田次官のセクハラが確定しても辞任までにとどめ、巨額の退職金と天下り先を確保するはずだ。福田氏は、安倍政権を追い詰めた功労者だからだ。
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社会 2018年05月01日 12時00分
橋下徹氏の政界殴り込みで「解散総選挙」安倍3選に待った!
希望の党の玉木雄一郎代表が会見で『黒い霧解散』もありうると言っているが、確かに自民党内でもその風が吹き始めており、ない話ではない。 加計学園問題や福田淳一財務事務次官のセクハラ疑惑など、次々に起こる騒動に、永田町界隈では安倍首相が最後の切り札となる解散総選挙に打って出るとの話が飛び出している。 「黒い霧解散」は1966年、数々の不祥事が発覚した当時の佐藤栄作内閣の奇策。安倍首相も同様に、早ければ5月中にも解散し、疑惑を一掃するのではないかと見られているのだ。 しかし、それに合わせて日本維新の会周辺では、「国政復帰の時期を模索していた橋下徹前大阪市長が、いよいよ出馬する」との説も急浮上しているという。 「橋下氏は昨秋の解散でも出馬を検討していたが、あの時は希望の党が脚光を浴び、大義名分もいまひとつ見つからず見合わせた。その後も来年の参院選を検討していたが、ここにきて安倍首相の最後の策を予測し、あることがきっかけで出馬の意思を固めたというのです」(日本維新の会関係者) これまで維新と共闘路線を模索していた安倍首相だが、4月13日に出席した自民党大阪府連の会合で、橋下氏が大阪府知事時代の頃から掲げていた「大阪都構想」に突如、反対の意思を表明したのだ。 「橋下氏はもちろん、松井一郎大阪府知事も、これには激怒した。橋下氏などは、国政の場に出て安倍政権だけでなく、自民党政権を潰さなければならないと憤ったといいます。そのため、解散となれば反自民で間違いなく出馬すると言われているのです」(在阪記者) 橋下氏が動けば、弱体化の一途をたどる民進党や希望の党などとの連携も視野に入ってくるという。 「支持率が下がった安倍政権だが、自民党の支持率はいまだに高いことから、安倍首相は解散総選挙に出ても大勝ちできると読んでいる。勝てば禊が済んだとばかりに秋の総裁選で3選を目指す腹だろうが、もし橋下氏が出馬となれば当然、台風の目となり自民党は危うくなる。さらに首班指名では、国民の待望論も重なり野党連合が橋下氏を担ぐ。そこに自民党議員も流れれば、橋下政権誕生の可能性もある」(前出・自民党ベテラン議員) 安倍首相の「お友だち内閣」終焉に橋下徹氏が大鉈を振るう日が濃厚になりつつある。
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社会 2018年04月30日 23時00分
「覗くために入った」女子トイレに侵入し、警察官逮捕 過去には不適切なSNS投稿も
群馬県警高崎警察署に勤務する巡査長が今月、商業施設のトイレに侵入し逮捕されていたことが判明。その呆れた行動に怒りの声が噴出している。 逮捕されたのは高崎警察署交通課に勤務する25歳の巡査長。今月19日、高崎市内の商業施設の女子トイレに侵入したところを、女性店員が目撃。2人がかりで取り押さえようとしたが逃走し、行方がわからなくなっていた。 25日になり、この巡査長が自首。取り調べに対し、「覗くために入った」と述べているという。現在のところ処分などは発表されていないが、県警の首席監察官は、厳正に対処するとコメントしている。 交通課の巡査長といえば、交通を取り締まる立場の人間。交通違反の可能性がある場所で自動車やバイクを待ち伏せし、違反をしたところで取り締まり、切符を切ったうえで反則金を納付させる「ネズミ捕り」をする存在だけに、ネットユーザーの怒りは大きい。 なおネット上では、巡査長のFacebookやTwitterが特定されており、Facebookには大学の陸上部に所属する容疑者の姿が。また、本人と思われるTwitterアカウントには、自動販売機の前で横たわれる容疑者の画像がアップされている。これが仮に本人だとすると、普段から倫理を欠いた人物だったと言わざるを得ないだろう。 今回のような警察官による倫理を欠いたトラブルは全国的に多発。そのたびに「どうしてこんな人物を採用したのか」と庶民から嘆きの声が上がっている状況だ。 「警察官の指示に従わねばならないケースがあるのはもちろんですが、警察官といえども全て正しいわけではありません。エロ警官や詐欺など、不祥事を起こす人物も多いご時世です。 警官の発言と言えどもおかしいと感じた場合は従わず、警察署への連絡や確認することをおすすめします」(事件記者) 真面目に勤務している警察官が大多数であると思われるが、一部におかしな人物がいることも事実。自分で身を護るよう、努力したい。
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社会 2018年04月30日 14時00分
南海トラフ大地震、富士山噴火…警戒が必要な日本列島危険マップ
4月19日午後3時39分ごろ、宮崎県と鹿児島県の境にある霧島連山の硫黄山(宮崎県えびの市)が噴火した。硫黄山の噴火は、1768年以来250年ぶりのことだ。今年3月には同じ霧島連山の新燃岳が爆発的噴火を起こしている。この相次ぐ霧島連山の異変は、巨大地震、巨大噴火の前触れなのだろうか。 江戸時代の1707年(宝永4年)、東海道沖から南海道沖を震源域とした宝永地震、いわゆる南海トラフ巨大地震が発生している。その約2カ月後には、富士山が最も最近となる噴火、宝永大噴火を起こしているのだが、前年末に霧島連山の御鉢が噴火している。他にも地図で示す通り、日本国内で巨大地震が発生する直前に霧島連山で噴火が起きるケースは数多くある。あの東日本大震災の約1カ月半前にも、やはり新燃岳が噴火していた。 こうした傾向について、これまで数多くの地震や噴火を的中させてきた、琉球大学理学部名誉教授の木村政昭氏がこう語る。 「東日本大震災が起きた際も指摘しましたが、現在、太平洋プレートが押してくるプレッシャーが非常に強くなっているのです。また、九州方面でも間にフィリピン海プレートを挟んで、やはり太平洋プレートが大陸方面へ押してきている。霧島連山が噴火しているのは、それをまともに受けているからです。私は宮崎県東部沖合の日向灘、小笠原諸島沖が次に危ないと見ていますが、巨大地震はいつ起きてもおかしくない状況にあるのです」 太平洋プレートは、南北にわたり日本列島全域に均等にプレッシャーをかけ続けいる。霧島連山が噴火する際は特に、それが強まっている可能性が高く、溜まったひずみが割れる寸前になっている兆候とも言えるのだ。 宮崎県西臼杵群高千穂町の歴史民俗資料館に所蔵されている古文書『珍書雑記』には、約300年前に大噴火を起こした新燃岳に関する以下の記述がある。 《享保元年(1716年)十月頃より霧島だけ、殊の外の火石三万石。外にすなにてうもる事。ここ元より火見ゆる。明ル三月しづまる》 新燃岳から100㎞離れた宮崎県でも、火石三万石=450万㎏の噴石が降ったとしており、その被害の大きさが窺える。この時の噴火は断続的に1年半ほど続いたとされ、その間、1717年5月13日に、宮城県沖でM7.5の大地震が発生し、東日本大震災と同様に津波被害が出ているとされる。 また霧島連山の噴火の直後に、内陸部で大きな地震が起きたパターンもある。 「太平洋プレートのプレッシャーは、内陸や日本海側の直下型地震にもつながっているとされています。南海トラフ巨大地震の前兆として内陸部での直下型地震が多いのもこのためです」(サイエンスライター) その日本列島の内陸には、九州から関東にかけて大断層の中央構造線が貫いている。西日本では鹿児島県から熊本、大分県を通り、四国北部を経て紀伊半島を横断。さらに伊勢湾を横切って天竜川沿いを北上し、長野県の諏訪湖あたりで本州中央部を縦断する地溝帯「フォッサマグナ」にぶつかる。さらにその東では、関東平野を通って鹿島灘へと抜けている。 「そのために専門家の間では、たとえ離れた場所であっても構造線付近で噴火や地震が起きた際、予想もつかない場所で連鎖反応が起きる場合があるという説もある。構造線付近の活断層は、一昨年4月に発生した熊本地震から活発化しているという見方もあり、今回の霧島連山の噴火や、その後の地殻変動に少なからず影響を与える可能性があるのです」(同) 内陸部では濃尾地震が発生した1891年にも、霧島連山の中でこれまで最も噴火の回数が多いとされる御鉢が活発に活動している。 当時発行された『地学雑誌』(第三集)には《(6月)十九日頃から大きな噴火をし、一昼夜におよそ十四回鳴動が激烈で、黒煙を発し噴気が盛んなときには石を飛ばし灰を降らすなどの異常を呈し、山麓の一里内外は草木等の葉を枯れしぼませた》《十一月十日頃から昼夜十四・五回ずつ大きな噴火をし、鳴動し黒煙を上げ、近傍一里内外に灰を降らし、ところどころ草木の葉を枯れしぼませたところがあった》などとある。 その噴火から約4カ月に発生した濃尾地震の規模は、明治時代で最大、これまで日本の内陸で発生した直下型地震の中でも観測史上最大とされ、当時の被害状況を伝える新聞記事には、「ギフ(岐阜)ナクナル」と記されるほど壊滅的な被害を受けたという。 また、御鉢は根室半島沖地震と死者31人を出した東京湾北部を震源とする明治東京地震が起きた1894年にも、活発に活動している。その根室沖を含めた千島海溝は昨年、政府の調査委員会が、今後30年以内にM9級の超巨大地震が発生する確率が7〜40%という予測を発表し、「切迫している可能性が高い」としている。 「千島海溝では1973年の根室半島沖地震、'52年、2003年の十勝沖地震など最近でも大きな地震が繰り返し起きている。それらを超える巨大地震は、平均340〜380年ごとに発生しており、直近では約400年前に起きているため、すでに“満期”を過ぎている状態なのです」(サイエンスライター) そもそも、活火山がひしめく日本列島は今、地球規模で見ても不安定な状況にあるという。 「日本列島は、太平洋の周囲を取り巻く環太平洋火山帯に重なっている。太平洋には東太平洋海膨という、南極海から太平洋にかけて延びる海嶺(中央海嶺=地下深くのマントルが上昇する海底山脈)が走り、太平洋のプレートを2つに割いています。これが、それぞれ大陸とぶつかり沈み込んでいることから、一方で大きな地殻変動が起きると、まるでキャッチボールをするかのように、もう一方でも巨大地震などが発生する傾向があるのです」(前出・木村氏) 前述の熊本地震では、震度7を記録した4月16日に南米のエクアドルでM7.8の巨大地震が発生し(現地時間)、その翌日にはチリのビジャリカ山、メキシコのコリマ山、そして米アラスカのクリーブランド山も一斉に噴火しており、これらはすべて、環太平洋造山帯の真上に位置している。 「そうした中、今はこの環太平洋造山帯、とりわけ日本列島の地下が活性化している。となると当然、近い将来の富士山噴火も考えなければならない。また、フィリピン海プレートと大陸外のユーラシアプレートとのプレート境界が中央構造線にあたり、その付近の霧島連山はフィリピン海プレートのプレッシャーを受けて悲鳴を上げている状態にある。それにより関東、東北地方でひずみが蓄積した場所で、巨大地震が起こる可能性は高い」(同) 果たして過去の例のように、硫黄山の噴火から巨大地震、はたまた富士山の噴火へとつながるのか。GWの最中にも、その時が来るのかもしれない。
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社会 2018年04月30日 08時00分
天下の猛妻 -秘録・総理夫人伝- 村山富市・ヨシヱ夫人(下)
“天敵”だった自民党と社会党が連立、そのうえで首班に担がれた村山富市の政権は、まさに「歴史的政権」の誕生と言ってよかった。村山自身も、自著で「歴史的役割と任務があると(その政権を)意義づけた」としている。その裏には、下野を余儀なくされた後の政権奪還と、この際、社会党に従来の“何でも自民党と対峙”からの政策転換を促すという手の込んだ自民党の策動があった。ために、村山政権には発足から間もなく、“事件”が次から次へと起きたのだった。 まず、村山は「日米安保条約の容認と堅持」「自衛隊合憲」「日の丸・君が代尊重」を国会で答弁、非武装中立のそれまでの社会党の旗を降ろすことを余儀なくされてしまった。さらには、政権発足の翌平成7年(1995年)に入ると、文字通りの事件に直面した。1月には「阪神・淡路大震災」、3月には「地下鉄サリン事件」に見舞われた。また、8月15日の終戦記念日には「戦後50年にあたっての総理談話」を発表、なかで村山は「過去の植民地支配と侵略」に関して、「痛切な反省」と「お詫びの気持ち」を表明したといった具合だった。 こうした一連の大政策転換などの中で、案の定、社会党内は足並みが揃わず大揺れ。右派グループが新党を目指して会派離脱を提出したものだったが、大震災の余波でそれどころではなく、かろうじて社会党を取り込んでの「自社さ(新党さきがけ)」政権は維持されたということだった。 村山は首相に選ばれた直後、その後の政策運営の難しさをにらみ、しきりに「弱った、弱った」を連発していたものだが、次から次への“事件”には、ホトホト「弱った」ようだった。それでも、自民党ハト派のグループが懸命に村山を支えた。その中の一人、後藤田正晴(元官房長官)は、のちに筆者のインタビューにこう答えたものであった。 「村山さんには、折り紙つきの誠実さがあった。現実的なバランス感覚もあった。人を押しのけて前に出ようという人でもなかった。しかし、いざというときの決断力はなかなかの人だった。だから、難しい立場ながら1年半以上の政権を維持できたのだ」 白く長く伸びた眉毛と後藤田の言う「誠実さ」と温厚な人柄から、「トンちゃん」の愛称をもらって国民の反発が少なかったことも、この「歴史的政権」が成立した背景でもあった。 一方、村山が首相の座に就いた直後の臨時国会で、妻のヨシヱが購入していた株2000株について、野党が「購入には疑惑があるのではないか」と噛みついた一件があった。そのとき、答弁に立った村山は珍しく声を荒げてこう反論したものだった。 「私は貧乏を売り物にしているわけではないが、妻の名誉のためにも申し上げる。疑惑は一切ない。妻は明け方から夜更けまで、30年も働き詰めの人だった。その妻は、疑惑とは無縁だ。そんな妻に教えられて、私もここまで来たのだ。疑惑の購入など、冗談じゃないッ」 ヨシヱは村山の政治生活を支えるため身を粉にして30年にわたって食堂を経営、ために無理がたたって腰の病を得たことは前号で記した。その病を抱え、「阪神・淡路大震災」の折には犠牲者の数が日に日に増すのにいたたまれず、周囲の反対を押し切って杖にすがって被災地入りしたものであった。 政治の前面に出ることはなかったが、ヨシヱも夫唱婦随、「誠実なファーストレディー」だったということだった。村山が、株購入の疑惑に色をなしたのも分かろうというものである。“疑惑”は村山の一言で払拭された。そんなヨシヱに関する、元政治部記者の次のようなエピソードがある。 「村山の政治活動でいっさい表に出ることのなかったヨシヱ夫人は、しかし、村山の市議、県議、代議士時代を通じての選挙の投開票の前夜には、決まって地元で『尺間さま』と呼ばれていた神社へのお参りを一度として欠かしたことがなかった。山の麓までは車で行き、そこからは深夜の山道を登り必勝祈願をし続けていた」 やがて、村山政権は将来を見据えた国家ビジョンなどの提示もできぬまま、政権の陰りを迎えた。米紙『ウォール・ストリート・ジャーナル』が、「無気力な対応しかできぬ村山政権はもはや“ミイラ政権”である」と報じたことも、それを物語っていた。 政権末期の官邸詰め記者の、こんな“忖度”の言葉が残っている。 「首相就任中でも、村山は『妻は働きに働いて可哀想だ。(大分の)家も100年以上経つ骨董だから、せめて建て替えてホッとさせてやりたい』と口にしていた。物事に執着がない、精一杯やればそれでいい、という考え方の人だから、政権末期、内心は早く家庭人になって奥さん孝行をと思っていたと思われる」 「トンちゃん」、“面目躍如”の退陣だったことを思わせる。=敬称略=(次号は、橋本龍太郎・久美子夫人)小林吉弥(こばやしきちや)早大卒。永田町取材48年余のベテラン政治評論家。抜群の政局・選挙分析で定評がある。著書に『決定版 田中角栄名語録』(セブン&アイ出版)、『21世紀リーダー候補の真贋』(読売新聞社)など多数。
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社会 2018年04月29日 15時00分
日本酒、和食、忍者…“日本文化を考える学会”が続々新設のワケ
国立新潟大学が4月11日、日本酒の製造方法や歴史、身体への影響などを総合的に学ぶ『日本酒学』の第1回講義を開いた。 「講義室は立ち見の学生であふれかえるほどの盛況ぶりでした。新潟県内には90の蔵があり、その数は日本一ということで、県と県酒造組合、そして新潟大の3つの団体が連携協定を組んで、研究の拠点となる『日本酒学センター』を開設しました。新潟大は総合大学ですが、すべての学部の中から教員が参加して研究しています。日本酒学は3つの科目が用意されており2つは座学。1つは実習(利き酒)を含みますので、20歳以上の学生しか受講できません」(文科省担当記者) 一方、京都では今年2月、京都府立大学・和食文化研究センター内に『和食文化学会』が立ち上がった。 「日本の和食文化が『ユネスコの無形文化遺産』に登録されたのがきっかけです。学問の立場から食文化を文系・理系を超えていろんな立場から研究しようという学会で、来年の4月には京都府立大に『和食文化学科(仮称)』の新設を予定しています」(同センター) “伊賀忍者”を輩出した伊賀市を抱える三重県の国立三重大学では、同じく2月に『国際忍者学会』が立ち上げられた。4月には同大の大学院人文社会科学研究科で、忍者学のコースが設立されている。 「忍者は和食と同じく国際的にも大人気ですが、外国では『日本にはサムライがいる』とか『忍者が街を歩いている』と信じている人も多いことから、正しい忍者の知識を広げていきたいというのが、この忍者学コースを設立した理由だそうです」(前出・記者) 伊賀市内には『伊賀流忍者博物館』があるものの、これまで忍者は実証的に研究されたことがないという。 「日本酒、和食、忍者、いずれも今までなかったのが不思議なくらいです」(同) 正しい情報を世界に向けて発信することも、国公立大学の使命というわけだ。
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社会 2018年04月28日 17時00分
行楽シーズンG・Wには強毒性の「外来種アリ」にご注意を!
「蟻の一刺し」ヒアリに比べて毒は弱いとされるが、お尻の毒針で刺されると激痛と共に患部が腫れる。環境省などが4月19日、毒を持つ「アカカミアリ」1匹が、長野市青木島の住宅で発見されたと発表した。またも危険な外来生物が現れたわけだ。 「体調約7ミリの女王アリで、衰弱しているところを掃除中の住人が発見した。現時点(4月22日)では他に発見されていないが、女王アリだけに卵からかえった成虫が生息している可能性はあります。アカカミアリは主にアメリカ南部に生息しており、日本で発見情報があるのは沖縄本島や硫黄島、大阪など。長野県では、輸入品に紛れ込んでいたのではないかとしています」(サイエンスライター) このアカカミアリは、1996年には沖縄の在日米軍関係者が刺され、アナフィラキシーショックを起こした例もあるという。 また20日には、昨年夏に名古屋港で発見されたアリが、国内で初めて見つかった「ブラウジングアント」であることも判明している。 「主に南欧に生息し、体長は2.5〜4ミリ程度。こちらは毒針で刺すようなことはありませんが、行列を組んで活動し、昆虫や小動物を襲う攻撃性の強いアリで、繁殖力も高い。日本以外で確認された場所では在来種のアリがいなくなっていることから駆逐されたと見られ、生態系に大きな影響を与える。そのため県は、国に特定外来生物に指定するよう求め徹底駆除に動き出しています」(同) ブラウジングアントは巨大な巣を作り、そこに女王アリが複数匹住むことが特徴で、県と環境省などが名古屋港の飛島ふ頭を調査した際にも、すでに数百メートルにわたり巣が見つかっていたという。 今後も外来種のアリは後を絶ちそうにないが、世田谷井上病院の井上毅一理事長はこう言う。 「はっきり言うと、現時点では治療法が分からないというのが実情です。ヒアリなど毒を持っている場合、オキシドールで消毒して病院で診てもらうこと。ゴールデンウイークは行楽に出かける人も多いと思いますが、あまり草むらには入らない方がいいでしょう」 刺されてめまいや吐き気などの症状が出た場合は、何はともあれ病院に駆け込むことだ。これから、ゴールデンウイークに突入する。行楽地などではくれぐれも「外来種アリ」にご注意を!
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社会 2018年04月28日 15時00分
熊本地震復興中なのに…くまもと県民テレビ社長「セクハラ退任」痴態行状
その一報を聞いた瞬間、普段、温厚な性格で知られる大久保好男・日本テレビ社長は、席を蹴り上げ怒り狂ったという。 4年連続で“年度&年間視聴率No.1”をひた走る日テレが、前代未聞のスキャンダルに見舞われている。しかも、事は局内で収まり切れないというから深刻だ。ここに来てテレビ界では、大久保氏が内定していた日本民間放送連盟(民放連)の次期会長のポストを辞退するかもしれないとの憶測まで流れているほどだ。 「民放連会長を務めるTBSの井上弘名誉会長が6月で任期満了になるのに伴い、すでに会長推薦委員会が全会一致で大久保氏の内定を決めている。今になって辞退となれば、民放連に加盟する各テレビ局に大きな影響を及ぼすんです」(TBS関係者) そんな日テレのトップまで巻き込んだのは、系列局で九州地方の基盤局でもある、くまもと県民テレビ(KKT)の梅原幹社長のセクハラ問題だ。梅原氏はこれにより、4月16日に開かれた臨時株主総会で退任することとなった。 「梅原氏の退職願は、すでにその前週に受理されていました。後任は、ひとまず片岡朋章KKT会長が兼任する。KKT局員は皆、今度こそ社長の器である人間に来てほしいと祈っていますよ」(KKT東京支社関係者) それにしても、熊本地震からちょうど2年。各地で鎮魂の祈りが捧げられるさ中、現役の地元テレビ局社長がセクハラ案件で退任とは、いったい何をやらかしたのか。 「セクハラは、秘書部に務める派遣女性に対するもので、女性の訴えで露見してしまったという。今後、成り行き次第では警察や裁判沙汰にも発展しかねないようです。当初、この件を巡ってはお金で解決しようとしたが、ダメだったとも聞いている。この女性は、常日頃から卑猥な言葉を浴びせられ、手や髪に触れるなどのお触りも繰り返されていたとかで、その後の調査で被害に遭っている女性は複数に上ることも判明したという。確かに秘書部には20〜40代前後の綺麗どころが集められ、局内では『大奥梅原』と陰口をたたく者も大勢いたほどです」(大手広告代理店幹部) 被害に遭った女性は、KKTの秘書部のスタッフだけではないという。 「こちらも調査中ですが、“梅原会”と称し20〜30代の若い局員との食事会が頻繁に催されていた。プロデューサーやディレクター、営業などすべてのスタッフと飲みながらコミュニケーションを図るんです。そこでも、太ももを触られたとか口説かれたという話が囁かれている。梅原氏は、好みの女性を探すために飲み会を開いていたと思われても仕方がない」(事情通) しかも、セクハラのみならず、パワハラの発覚も梅原氏が辞める理由になったとの情報もある。 「梅原氏は部下について、顔とか話し方で好き嫌いを選別するから面倒なんです。しかも、仕事ができないと分かると何時間にもわたって大勢の見ている前で叱責する」(支社関係者) 梅原氏は1983年に日本テレビに入社。その後は主に、ドラマやバラエティー番組のプロデューサーとして活躍し、チーフプロデューサーとして数多くのヒット番組を生み出してきた。 「まさに昔ながらのテレビマンですよ。新人研修では『愛人を持て』と話していたとか、ドラマプロデューサーになった理由は『女優を口説くためだった』とか、冗談とも思えない話をする人。金遣いも派手で、一時は局内でも干されテレビマンとしては完全に終わったと思われていたんですが…」(ワイドショーデスク) そんな梅原氏に追い風が吹き始めたのが、2014年のこと。 「梅原氏を可愛がっていたA専務が、『ZIP!』や『スッキリ』を管轄する情報カルチャー局の局長に抜擢したんです。その後はトントン拍子に出世し、翌年に局長兼執行役員、一昨年にKKT専務・編成局長に就き、昨年に再び日本テレビ執行役員に就任。日テレを退職し、そのまま悲願のKKT代表取締役社長に就任したんです」(事情通) 一方、現在の系列局は、資本金などの理由からキー局から押しつけられた人間を社長に迎えざるを得ない状況にあるという。 「梅原氏もその一人で、KKT内部では身内の女性に手を出す社長に対し怒りを通り越し、嘆きの声の方が圧倒的だった。しかし、一部の有志職員が梅原氏の悪行を日テレの人事にも通じる宣伝部に訴えたが、取り合ってもらえなかったそうです。いずれにせよ、梅原氏をKKTに出向させたのは日テレの大久保社長ですが、そもそもは梅原氏を可愛がっていたA専務が諸悪の根源とも言える」(KKT幹部) KKTに梅原氏のセクハラ問題の事実関係を問い合わせると、 「実際のところ、まだ把握できていないのが現状です。4月16日の株主総会を経て、しかるべき時に発表させていただきます。それまでコメントは差し控えさせていただきます」 との回答が返ってきた。 「今回の騒動で日テレ本体の6月1日付人事が大幅に遅れている。それよりも万が一、大久保社長が任命責任から民放連会長職を辞退ともなれば、6月人事は7月付に変更されるでしょう」(編成関係者) 周辺関係者によれば、梅原氏の口癖は「俺はレジェンドになる」だったというから目標は達したか。
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