社会
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社会 2011年03月22日 11時45分
公衆電話の設置規模について今こそ見直したい
11日に発生した東北・太平洋沿岸地震の影響によって、震災直後は東北地方を中心に携帯電話が利用出来なくなった他、固定電話でも通信がつながりにくい状況となった。 震災直後はドコモ、KDDI、ソフトバンク等の各社は東北地方から関東地方など広範囲で、平均80〜90%の発信規制を実施。結果、携帯電話の通信網は完全に無力化した。固定電話でも通話が集中し、一部設備で障害が発生した。 この時、NTT東日本は、17都道県で、公衆電話を無料で利用できるようにして対応。家族の安否を気遣う利用者が詰め寄せ、一つの公衆電話に50〜100人近くもの人が列を成して並ぶという光景が各所で見受けられた。 この時の公衆電話への利用者の殺到によって初めて設置場所を知った公衆電話も多かったはずだ。 携帯電話の普及によって需要が少なくなった事により、撤去されてしまった公衆電話も多い。だが、地震等の災害に限らず非常時やパニックが発生した際に携帯電話が直ぐに通信規制によって使い物にならなくなるは火を見るよりも明らかだろう。 火事に備えて消火器を常に設置し、火災訓練に際しては場所や状態を確認するように、長期間にわたってライフラインや通信に支障が生じた場合を想定して、緊急時における連絡手段の確保という意味でも公衆電話の位置を把握し利用できるようにしていく、若しくはそれに代わる対策を立てておく事が今後の課題かもしれない。(帯刀良)
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社会 2011年03月22日 11時45分
フジテレビ「また原発の話なんだろう、どうせ」発言を謝罪
フジテレビが21日、東日本大震災の報道番組中に、「ふざけんなよ、また原発の話なんだろう、どうせ」「ア〜、笑えてきた」などの音声が混在したことについて、謝罪したことが報じられた。 報道によると、フジテレビは、「このような音声を放送してしまったことに強く放送責任を感じております。今後、このような事態が発生しないよう取材、放送を続けて参ります」とコメント。「音声機器のトラブル。当時、複数の中継を同時に実施しており、スタッフの音声が混信した」とも。発言は、中継がなかなかつながらないことについて漏らした言葉と説明している。 一部海外メディアでは、この声が秋元優里アナウンサーのものではとの報道もあったが、「社員の発言ではなかった」として明らかにしていない。
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社会 2011年03月19日 14時10分
「世界一」東京スカイツリー、高さ634メートルに到達
18日、東京墨田区の東京スカイツリーが634メートルとなり、世界一の自立式電波塔となった。 午前中からの作業で13時34分完成時の最高点に達した。東日本大震災直後のためセレモニーなどはなく、高さを表示する看板を替えたのみ。 今後は2012年春の開業を目指す。(アミーゴ・タケ)
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社会 2011年03月19日 08時00分
刈羽の教訓は生かされたか
日本は事故と火事の両方、IAEA査察が入った“唯一の国”。その安全対策に手抜かりは無かったのだろうか。 刈羽原発の事故を報道で振り返ってみると、現在の危機的状況を予見し得ているものがあり、その“符号”に驚かされる。 当時、メルトダウンは周辺トラブルから起こるものだ、として、第一に『原子炉本体の冷却水の問題』を挙げていたのが、ニューズウイーク日本語版。 給水路の破断、給水ポンプの破壊、原子炉の中の再循環ポンプ、といったキーワードが、その冷却系トラブルをめぐるアキレス腱であることが、しっかり記事中に提示されていた。 しかもこの記事の締めコメントには、「電気系統が損傷し、停電になれば冷却水ポンプが止まる。非常用のディーゼル発電機があってもそれがかからないこともある」という総括も。ほかには、こんな詳しい報道はなかった。さすがの慧眼、といってもよさそう。 実際当時、東電は刈羽原発2号炉の非常用炉心冷却装置が作動したことを早くから言わなかったことで、多くの専門家の怒りを買った。(使用済み核燃料貯蔵プールで、プール水を循環させるポンプが停止し、水位が足りない警報が出た、というニュースについて) これは今回の事故と同種のトラブルであり、また言うまでも無く、非常に大きな損傷だった。 しかし、水が無くなれば原子炉は暴走する…そんなことも今回の事態まで多くの国民は知らなかったのではないか。 いまも大きな余震は続き、全国のすべての原発に福島第一原発と同様のトラブルが忍び寄っている。 これ以上同じ轍を踏まぬように、他の原発についても、速やかな情報開示がなされ、それを専門家と国民が見守ることをも、この緊急事態の最中から始めなければならないのだろう。(蟹山)
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社会 2011年03月18日 15時30分
大規模災害の退避シミュレーションについて(2)
あの2004年の中越地震による柏崎刈羽原発の事故時には、大災害シミュレーションを報じる週刊誌メディアがたくさんあった。 ある週刊誌には、浜岡が爆発すると、危険域の全員が7日以内に避難できたとして、176万人が被ばく死する、という記述もあった。これは、積年影響の点を含めたあくまでいちシミュレーションとしての記述なのだろう。しかし、そういった観点だけでは不安はぬぐい得ないのは、事実。 いっぽう、浜岡シミュレーションから翻って刈羽原発の大規模災害の試算に話を移す週刊誌が、当時多かった。 例えば中には、長岡市や小千谷市も50%が急性死、という記述もあったし、周辺のうちとりわけ東海・近畿では50万人以上が緊急避難をしておく必要がある、という記述もあった。 結局、こういった報道を振り返っても、やはり大事故時には、逃げて“おく”必要があることを痛感させられる。退避区域については早めの情報開示がなされるはずであるので、最も注意したい情報のひとつだろう。 なお、当時の週刊誌諸報道には、正確な知識かどうかわからない記述も多い。放射能を避けるには一定期間(一週間程度)家に閉じこもるといい、などの記述もあったが、当然よくわからず! 知っておきたいことや疑問点は、次々と浮かび上がってくる。 …怖いのは情報過疎だろう。とりわけ避難民の皆さんのことが心配なゆえんである。先日、池上彰さんが緊急番組で原発に関する話をしていたが、NHKだけではなく、民放テレビなどもさらに、いろいろな有益情報を提示してくれると多くの人の役に立つのではないだろうか。(仙道)
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社会 2011年03月18日 15時30分
決してメディアが報じない被災地の実態
発生からちょうど1週間経過した東日本大震災だが、日本と関係の深い世界各国から続々と支援の手が差し伸べられ、各国でトップ級のニュースで報じられている。 特に、米メディアは「なぜ日本では略奪が起きないのか」というテーマを議論に取り上げ、被災者の忍耐強さと秩序立った様子を称賛しているが、その理由は日本の各メディアの報道だという。 「米メディアのニュースソースのほとんどは日本のメディアの報道。日本のメディアはほとんど被災地の美談を取り上げているので、自然と米メディアにも美談が伝わってしまう。一部の被災地では“略奪まがい”のことも行われている」(週刊誌記者) そんな実態を堂々とさらしたのが、宮城県内で被災した同県の某県立商業高校の定時制に通う20歳の男子学生。自身のmixiに「トレジャーハンター●●(ネット上では実名)」という強盗を連想させるようなタイトルを付け、震災発生時からの“強盗日記”をつづっているのだ。 この日記によると、地震発生時はパチンコ店にいたようで、「初日はパチンコ屋で死にかけた」とつづり、彼女らしき女性の安否を家族に確認したようだが、「俺んち被害なにもなし! 今地震保険全部おろす、作戦練ってる!」と被害を受けていないにもかかわらず保険金詐欺を画策。 そして2日目、被害にあった港の様子を「マジで海の被害やべえ」と書き込んでいるにもかかわらず、「怖かったけど食料とガソリン盗んできた! あとラブホから財布GET」と早くもやりたい放題。 3日目は甚大な被害を受けた仙台空港に行き「空港へハンティング」と絵文字つきで浮かれた心境を伺わせ、「カップラーメン缶詰を大量にGET!! 車上荒らしは警察がいてできなかった!」と“成果”をつづったものの、「ガソリンがない!!」と焦り気味。 それでも懲りることなく、「てかすごい欲しいタイヤとか沢山あったから、ガソリン入ったら、使えそうな車のパーツ取りに行くぜ」とまったく懲りる様子がなかった。 この男子学生が通う高校だが、「商業高校でスポーツに力を入れ、過去に五輪選手も輩出し、文化部の活動も盛ん」(予備校関係者) プロフで高校名などを明かしていることから、ネット上ではこの男子学生の実名がさらされ「徹底的につぶせ」、「逮捕されたら罪状も町中にばれて一家ともどもリンチだな」など大バッシングを受けている。
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社会 2011年03月18日 14時00分
大震災による福島原発放射能漏れクライシスで首都圏脱出組も
11日に起こった東日本大震災により壊滅的な福島第1原発の放射能漏れに、危機感を抱く市民の首都圏脱出がはじまった。 17日午後の東京駅・東海道新幹線切符売り場には長い行列が出来た。目立つのはリュックを背負った家族連れで、特に荷物を抱えた母親がリュックを背負った子供を連れて並ぶ姿だ。千葉市内からやってきて、大阪まで向かうという女性は「小学生の子供2人を連れて大阪の実家に避難します。学校は今週いっぱい休みの連絡を受けましたし、そのまま春休みに突入するところもあるのではないでしょうか。住んでいるあたりではトイレットペーパーや米、パンなど生活必需品も手に入らない状態になっていますし、福島の放射能漏れの避難範囲がこの先どのくらい広がるかも読めない状態ですから。しばらく大阪の実家に身を寄せようかと思って」と話す。 また、フランスの大使館は13日、インターネットを通じ首都圏のフランス人に「関東から離れるよう」勧告。15日には再度「家屋を最大限に密閉するよう」と伝え、他の外国大使館も国外退去を促している状況では、首都圏から避難する市民がでるのも仕方のないところだろう。 あるジャーナリストもこの状況は予想通りだという。「特に15才以下の子供は放射能被曝の影響が顕著に出やすいといわれています。そのため母親たちの『疎開』のような行動は理解ができます。少し早い春休みだと思ってしばらくの間、首都圏から離れるのも仕方がない。余震も続いてますしね。連休明けや春休み明けあたりに何事もなければ戻ればいいのですから」 外資系企業も追随する。世界的カジュアル衣料ブランド「H&M(ヘネス・アンド・マウリッツ)」は17日、関東の10店舗を当面、営業休止にすると発表し、日本支社の法人機能も大阪市内のホテルに移転した。同社は社員の安全を最優先し、東京・渋谷の日本支社に勤務する社員と、休業する店舗で働くパートタイム社員とアルバイトなど800人あまりを関西に避難させる意向も明らかにしている。 「本当に最悪の事態になったら、東日本がつぶれる、ということも想定しなければならない」と16日夜、口走ってしまった菅直人首相。いわずもがなであるが、首都圏の母親たちは避難を始めた。
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社会 2011年03月17日 15時30分
政府の対応次第で原発事故は未然に防げた?
東日本大震災で被災した東京電力福島第一原子力発電所の3号機と4号機の使用済み燃料を保管したプールが冷却できず、このままの状態だと放射性物質漏れの可能性が指摘されている問題で、政府の対策本部は、自衛隊と警察に冷却作業を行うように要請。17日午前、自衛隊が上空のヘリコプターによる水の投下を行い、昼ごろからは警視庁の機動隊の高圧放水車による地上からの放水も行われる見込みだ。 「3号機では、使用済み燃料を保管しているプールが冷却できない状態になり、水が蒸発しているとみられている。4号機は16日までに火災が相次いで発生し、核燃料を入れていた保管用のプールの温度が上がっていることが発覚。なんとか、“最悪の事態”だけは避けてほしい」(震災を取材している記者) 今回、ここまで危険な事態に発展してしまった原因は原発の冷却水の確保の不備によるものだが、実はこの問題、06年の時点で指摘され、警鐘を鳴らされていたというのだ。 「原発のプロを養成すると言っても過言ではない京都大学工学部原子核工学科卒業の共産党・吉井英勝衆議院議員は06年国会質問で原発の津波対策の不備を指摘。専門的知識を交え、5メートルの津波に日本の原発の約8割の原発で、冷却水が海から取水できなくなることを明らかにし、また、いくつかの原発では、取水不能になるうえ貯水槽もないことも明らかにした」 吉井氏が質問した当時の首相は小泉純一郎氏で自民党政権。この時点で対策を練っていれば今回のような事態を未然に防げた可能性もあるが、「当時の二階俊博経産相は事態を重く受け止め、吉井議員に対策を約束したというが、野党でしかも議員が少数の共産党議員意見であまり重く受け止めていなかったのだろう。小泉氏の後、首相がコロコロ変わったうえに、政権も自民党から民主党に交代。対策について引き継がれないまま今回の震災が発生してしまった」(政治部記者) 政府は吉井氏の意見を真摯に受け止め対策しておくべきだった。
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社会 2011年03月17日 15時30分
【コラム】パニックとストレスは最大の敵だ!
この度の東北関東大震災により、現在大きな混乱と過熱を極めているTwitterなど、ネット上で原子力発電所事故の被曝への恐怖から原発のあり方について多くの議論が戦わされている。 TVでも放射線被曝基準の単位が誤って報じられたり、我が国の首相である管総理までもが「放射線」を「放射能」と発言し「原発に詳しい」と言い切る始末で何を信じればいいのか国民の不安は拡がるばかりである。 そもそも「放射能」ではなく「放射線」の値が報じられるのは何故か? 原発設計・管理センター(実際の名称ではない)で泊まり込み勤務中のA嬢に守秘義務ギリギリの質問をぶつけてみた。 「『放射線』は自然界にある光の波のようなもの。食品や夜光塗料にも含まれます。世界平均1人当たり年間約2.4ミリシーベルトの自然放射線を浴びています。CTスキャンは6.9ミリシーベルト、ブラジルのガラバリでは年間10ミリシーベルトの自然放射線が降り注いでいます。『放射能』は『放射性物質』を放つエネルギー力。東京都内での放射線物質セシウムの計測値は、一年間に人間が浴びる放射線量をはるかに下回っています」(1シーベルト=1000ミリシーベルト=100万マイクロシーベルト) 「企業や団体間の壁をなくし、会見に対応する代表者も従事者と同程度の知識と明瞭な説明方法を身につけてほしい。それが欠けていたから連絡系統に問題が生じ、不必要な混乱を招いた」 では、東京近県の被曝対策はどうすればいいのだろう? 「先ほども述べた通り、放射性物質の計測値は非常に低いです。むしろパニックやストレスのほうが問題ですよ。いま本当に被曝しながら多量の放射線もれを防ぐ危険な作業をしているのは福島第一原発の作業員の皆さんじゃないですか。福島での20キロ屋内退避は大事をとった数値でしょうね。でも保安員が原発の50キロ先に住んでいたら説得力に欠けるのでは? とにかく原発に関しては仕組みからしてオープンさが足りなすぎる。今後の課題となるでしょうね」 燃料棒の露出にともない行政や関係機関の情報連携のもろさが、災害により露呈した。 被曝恐怖から飛行機や新幹線で疎開を始める、福島県以外の都民や県民の行動も不自然ではないと言える。 しかし今は生後まもない赤ん坊のミルクも作れず、50本のバナナを100人で分けたり、それすらもなく暖も光もない状態の地帯がある。 今はそれぞれの地域で、休息を含め、落ち着いて各自ができることを考えるのが最優先だろう。 パニックとストレスは最大の敵だ。(毛利)電力会社案内サイト『でんきの広場』:http://www.fepc.or.jp/index.html
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社会 2011年03月17日 15時30分
横並び…問題発言… 地震報道でテレビのモラルが問題に
東日本大震災が起きてから、連日報道を続けてきたテレビ。しかし、テレビ局のモラルを疑うような出来事も起きている。 まず12日にフジテレビで菅首相の会見中に流れてしまった記者と思われるものの会話。「ふっざけんなよぉ また原発の話なんだろ どうせ」「あっ、笑えてきた」などの声がしっかり放送に載ってしまった。もちろん、フジで流れたからといってフジテレビの記者と確定されるわけではない。現場にいたメディアの記者の誰かがこのような会話をしていたと思われる。 ツイッターで被災者と思われる人に問題発言を指摘されたのがテレビ朝日のスタッフ。「こういう絵が迫力がある」などと会話していたという。被災者に聞こえるようなところでの発言としていかがなものなのか。また近くには同局の松尾由美子アナも同席していたことが伺えるコメントも。事実かどうかは確認することができないが、これがネットでニュースとなり、掲示板などでは、そのモラルを疑う声が挙がっている。 また、各局のニュースの扱い方にはお笑いコンビ、サンドウィッチマンの伊達みきおが厳しい見方を示している。自身も被災し、また故郷である東北地方が大きな被害を受けている伊達だが、「避難している人の顔をね、もっと映してほしいんですよ。ああ元気だったんだとか、わかんないんですよ」とコメント。各局が探し出してきた津波の映像などを流すことについて、「津波の凄い映像とかもういいから! 避難所を映してほしいんです。全局で同じことやってる事態じゃないですよ今」と語った。このコメントについて、芸能ライターは、「テレビタレントが局で一番力を持つ報道局の姿勢を真っ向から批判するのはかなりタブー。非常に勇気のある行動だと思う」話す。 通常放送に徐々に戻しつつあるテレビ局。「広告費や製作費の勘定からどの局も本音ではさっさと辞めたかったようだ」(週刊誌記者)。このことを夕刊紙には、「チキンレース」と書かれた。免許事業の上にあぐらをかくテレビ局は今回の地震報道でその存在意義が問われることになりそうだ。