社会
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社会 2011年07月28日 15時17分
酒気帯び運転で議員辞職した森元首相の長男が急死
元首相で衆議院議員の森喜朗氏(74)の長男で、元石川県議の森祐喜(もり・ゆうき)氏が、7月25日午後11時22分、重症急性膵炎(すいえん)による多臓器不全のため、金沢市の病院で死去していたことが27日に分かった。46歳の若さだった。 昨年11月に体調を崩した同氏は、いったん回復したが、再度体調を崩し、今年5月から入院生活を続けていた。 同氏は森元首相の私設秘書などを経て、06年、石川県議補選に立候補し、県議に初当選した。しかし、2期目の昨年8月7日、乗用車を運転中、酒気帯び運転でコンビニに突っ込んで逮捕され、同日付で議員辞職した。その後、道交法違反の罪で略式起訴され、罰金40万円の略式命令を受けた。 大学(東海大)は中退で、メディアでは派手な私生活が報じられたこともあるなど、偉大な父親とのギャップを感じさせる人物でもあった。 同氏は政界入りが本意ではなかったともいわれ、森元首相は「これまで、父親としての私の存在が重かったのだろう。かわいそうなことをした」と語ったという。葬儀・告別式は近親者のみで執り行われる。 慎んで、ご冥福をお祈りしたします。(蔵元英二)
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社会 2011年07月25日 15時30分
ナイナイ岡村に殺害予告をした男を逮捕
お笑いコンビ、ナインティナインの岡村隆史に殺害予告をした、無職の男、田村唯和容疑者(28)が逮捕された。逮捕容疑は20日、港区のHPに、「ナイナイの岡村が共演者や後輩芸人の悪口ばかり言ったり、いじめたりするので、23〜24日に殺します」とメールを送信した疑い。一部報道によると田村容疑者は、「嫌みな発言をし過ぎたと思ったからやった。殺すつもりはなかった」と供述しているという。 ナインティナインは24日、25日にフジテレビ系列の『FNS27時間テレビ めちゃ×2デジッてるッ! 笑顔になれなきゃテレビじゃないじゃ〜ん!!』のメイン司会として出演。番組を盛り上げていた。
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社会 2011年07月25日 11時45分
地デジ化目前で千秋楽前に優勝決まった大相撲に胸なで下ろしたNHK
大相撲名古屋場所(愛知県体育館)は14日目(7月23日)で、初日から13連勝していた大関・日馬富士(27=伊勢ヶ濱)が、12勝1敗で追っていた横綱・白鵬(26=宮城野)を寄り切りで破り、24日の千秋楽を待たずして、09年5月の夏場所以来、2度目の優勝を決めた。史上最多の8連覇を目指した白鵬の夢はついえた。 この14日目での優勝決定に、相撲中継をしているNHKが、ホッと胸をなで下ろしたというのだから穏やかではない。 この結果、千秋楽は単なる“消化相撲”となることが決定した。興行として理想的だったのは、白鵬が日馬富士を下したケース。そうなれば、両力士ともに13勝1敗で並び、優勝争いは千秋楽に持ち越される。NHKも視聴率的には、その方が数字が取れることはいうまでもない。 それでは、なぜNHKが、この結果を歓迎したかというと、地デジ化だ。被災地の宮城、福島、岩手を除く44都道府県では、24日正午をもって、アナログ放送が終了し、地上デジタル放送が開始。この地デジ化を目前にして、まだ地デジへの対応をすませていない視聴者からNHKへ、「テレビが見れないなら受信料を返せ」という苦情が殺到したという。その地デジ未対応の視聴者のなかでも、相撲ファンからは「大相撲の千秋楽が見れない」という悲鳴ともいえる泣きが多数入ったというのだ。 しかし、千秋楽前に優勝が決まったため、NHK側は該当する相撲ファンからの苦情が減るとみている。本来なら、千秋楽に持ち越してもらいたかった優勝争いだが、14日目での終戦に安どしなければならないとは、なんとも皮肉な話だ。(落合一郎)
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社会 2011年07月23日 17時59分
橋下知事も思わず弱気に!? 大阪市庁舎に渦巻く「反維新」
11月27日に予定される大阪市長選について大阪維新の会代表の橋下徹知事が「候補者が見つからなければ僕が出る」と明言した。かねてから知事選、市長選のダブル選挙とし、自らの鞍替え出馬を示唆していた橋下知事が、ついに「打倒・平松」に立ち上がる。 これには苦しい背景があった。「大阪市役所をぶっつぶす」「資格の第一条件は情熱。何としても市役所を変えてやろう、という情熱を持っていないとダメ」と息巻く一方で「候補者選びに難航してます。小泉さんとか中曽根先生とか、ありえないけど、それくらいすごい人、誰かいないですかね…」と珍しく弱気にもらすなど、維新の会からの刺客選びが一向に進んでいなかったという。 理由は明白で「市役所は維新に敵対心ムキ出しの職員ばかり。僕に対してボロカス言っている幹部ばかりなんですよ。そんな中に飛び込んでくれる人なんてよっぽどおかしい人でないと無理ですよ。そんなとこ行く人がいると思いますか?」(橋下知事)。維新の会は大阪市議会で第一党の33議席を占めても、橋下知事に言わせれば「何の力にもならない」らしく、大阪都構想実現のためには市長のイスが絶対条件。とはいえ、長きにわたる市役所批判、平松批判のせいで「反維新アレルギー」が市庁舎内に渦を巻き、火中の栗を拾う奇特な人材がいないというわけだ。 名前が浮上しているキャスターの辛坊治郎氏、元横浜市長の中田宏氏、前宮崎県知事の東国原英夫氏からも今のところ前向きな発言はなく、テレビでラブコールを送るなど本命視されていた辛坊氏からは、かつての橋下知事をまねて「2万%ない」とまで公言される始末…。橋下知事の鞍替え出馬となると、知事選候補も必要になってくるが、秘策はあるのか。(蟹山)
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社会 2011年07月18日 15時56分
タレント霊能力者・超能力者の犯罪史
夏になるとテレビ番組等で心霊特集や、超能力特集などが組まれることが多い。 そういった番組には、自称霊能力者や自称超能力者が登場してきて、超常現象の解説をするというシーンもよく観られることだ。いわゆる「タレント霊能力者」「タレント超能力者」という人たちだが、このテレビに出てきて人気者になる自称霊能力者、自称超能力者の中には、人気者になったのちに何らかの罪を犯してしまう人がいること忘れてはいけない。 もちろん、実際に犯罪者になる人はほんの一部なのだが、中には道を外してしまう人もいると言うことで、タレント超能力者・霊能力者を鵜呑みにしてはいけない。 ちょっとタレント霊能力者・超能力者犯罪の歴史を振り返ってみよう。 日本に超能力ブームが起こったのは70年代前半にスプーン曲げで一世を風靡したユリ・ゲラーの登場からである。 ユリ・ゲラーは有名になる以前から「超能力トリック」を行っておりナイトクラブでテレパシーの手品を行っていたが、あまりに下手なのでナイトクラブから訴えられたり、映画女優のソフィア・ローレンとの“合成写真”を公表してばれたりした問題児でもあった。しかしスプーン曲げで成功したユリ・ゲラーは世界中で注目を集めたためユリを「本物の超能力者」と信じた人も多くいたのは事実である。 そんなユリ・ゲラーに対して、多くの手品師が種明かしをしたり、批判をしたりしたが、それに怒ったのかユリ・ゲラーは超能力や霊能力を批判する団体「サイコップ」に訴訟を起こすが、逆に和解金12万ドルを「サイコップ」に支払っている。 そんなユリ・ゲラーに影響された人たちに、70年代に日本でもスプーン曲げができると称する超能力少年少女たちが大勢あらわれた。 その中の代表格として、清田益章氏がいるが彼は成人後44歳のときに、大麻取締法違反で逮捕されている。 また、同時代にマスコミから持てはやされた超能力少年に関口淳氏がいるが、彼はトリックがテレビや週刊誌に暴かれてしまいメディアから去った。そして成人後にやはり大麻事件で逮捕。 タレントではないが、自称超能力者、霊能力者でもっとも重大な犯罪者となってしまったのは、オウム事件の麻原彰晃こと松本智津夫死刑囚であろう。 麻原は、オウム真理教の教祖になる以前に傷害事件を起こしたり、薬局経営をしていた時代に保険料の不正請求をして返還を求められたり、ニセ薬を販売して逮捕されている。 その後、オウム真理教という新興宗教を創設し、テロ事件を起こすのであるが、オウム真理教の売りは「修行をすれば超能力や霊能力が身につく」というものであった。その言葉を信じた若者たちが、やがて殺人や地下鉄サリン事件などを起こすことになる。 霊能者を自称していた織田無道氏は、宗教法人の虚偽登記容疑で逮捕され懲役2年6カ月、執行猶予4年の有罪判決を受けている。 同じく、霊能者としてテレビで注目を集めた下ヨシ子氏もまた、「浄霊代」名目で多額の現金をだまし取られたとして訴えられている。 かくのごとくテレビやメディアで活躍する自称超能力者や霊能力者には、トラブルを起こしてしまう人が多い。 そもそも超能力や心霊といったものは、トリックや詐欺といったものとなかなか縁が切れない。テレビなどでよく話題になるものとして「心霊写真」があるが、霊能力者が写真を見て、いきなり【鑑定】なるものをしたりするが、心霊写真鑑定というものは90年代から行われるようになったもので、自称霊能者がいきなり一枚の写真を見て「これは悪い霊に祟られています。この霊は●●で…」などと断言したりする。生きている人の写真を観ても、知らない人の写真だとそう断言はしないのだが…。 問題は自称超能力者や霊能力者だけにあるのはあるまい。そういった人たちを安易に採用するメディア側にも責任があるのではないだろうか? いくらバラエティ番組といえど、そのために詐欺まがいの被害者が出ているとしたら、採用する側にも注意をしてもらいたいものだ。巨椋修(おぐらおさむ)(山口敏太郎事務所)
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社会 2011年07月14日 11時45分
ウナギ、焼き肉、ステーキ…デパ地下で、夏のスタミナ食品フェアが始まる
夏バテの時期に精のつくものを食べ暑さを乗り切ろう、というのが土用の丑の日。もともと丑の日には「う」のつくものを食べるとよいと伝えられていたが、夏にウナギを食べる習慣が根づいたのは、江戸時代の発明家・平賀源内がウナギ屋にアドバイスしたからだともいわれている。今年の土用の丑の日は2日あり、7月21日と8月2日。 夏前から、国産、輸入もので共に、ウナギの仕入れ価格高騰のニュースが流れている。消費者が口する蒲焼や、うな重の価格も値上がり傾向にあるという。しかし、日照時間が長い夏は、残業無しで会社から出れば、明るいうちに家路につくことができ、商店街の路地裏から、たれをつけたウナギを炭火で焼くにおいが漂ってくることもある。この時期は、ウナギを食べたい。 13日、都内のデパート・日本橋高島屋で「夏のスタミナ健康フェア」(21日まで、地下1階食料品フロア)が始まった。ウナギの蒲焼はもちろん、ウナギを使った総菜や土用餅などが、並べられている。 メインのウナギは、重箱に入ったお弁当や、蒲焼・白焼のパックなど種類が豊富で、なかには、500円でおつりがくる値段の「うなぎおこわ」もある。また、日本橋という土地柄のため、江戸の漁師の食卓からできた「深川めし」も人気。炊き込みご飯の上に、穴子、アサリ、ショウガ、煮物などが載せられた深川めし弁当も手ごろな値段で提供されている。取れたてのにんにくは、スライスをめん汁で食べてもおいしいし、みそをつけて食べるのもオツという。保存食から生まれた柿の葉ずし(サバ、サケ、アジ、タイ)や、穴子の棒ずしもあり、夏のこの時期に食欲をそそる食べものが目白押しだ。 また、同じく都内の小田急百貨店新宿店地下の食料品売り場でも、13日に、「夏のスタミナ特集」(26日まで)が始まった。メインの売り場には、ステーキ弁当、焼き肉弁当、手羽先、ホルモン、チヂミ、焼き鳥、肉シュウマイなどが所狭しと並べられ、人だかりができていた。もちろん、ウナギも種類豊富。 フェアなどで並んでいるウナギは、外で食べるよりも安く感じることが多いが、仕入れ値上昇のことを尋ねると、店員から苦笑が返ってくることも多い。ただ、各事情はともあれ、暑さを乗り切るためにも、この時期は、精のつくものを食べたい。(竹内みちまろ)
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社会 2011年07月13日 11時45分
twitterにつぶやき続けるハマコー氏に認知症認定で裁判終了はムリ?
2億円の融資を受けるために担保にした株を無断で売却し、融資元に損害を与えたとして、背任罪に問われたハマコーこと元衆院議員・浜田幸一被告(82)の初公判が7月1日、千葉地裁で開かれた。出廷した被告は蚊の鳴くような声で「申し上げることは何もない」と罪状認否を述べ、弁護側は無罪を主張したという。傍聴した報道関係者は皆「ハマコーさんにはかつての暴れん坊の姿はなくなった。認知症が進行しているのではないか」と口を揃える。法廷では車椅子にステッキを持ち、終始うなだれた姿だったという。事実、弁護側も被告が認知症を患っていることを認め、裁判維持能力がないと裁判所の判断を仰いだのだが…。 「裁判所が公判維持能力なしと認めるかは五分五分でしょう。昨年、逮捕された直後からすでに昔の面影はなくなっていましたからね。ただし、ハマコーさんは公判後もtwitterでつぶやいていますので(画像参照)、これを司法がどう判断するか微妙なところですね」と在京新聞記者は話す。 ハマコー氏は昨年2月にtwitterを始め、逮捕されてもフォロワー数を伸ばし、現在は22万人。奔放な言動で人気を維持している。前出の記者は「本人の書き込みではないでしょう。つぶやきを始めたころに実際の投稿は電話で話を聞いた事務所のスタッフがやっていると本人が話していましたし。現在、ツイートは本の宣伝ばかりですので、スタッフが定期的に投稿しているのでしょう。でも裁判所はそんなことまで配慮してくれないですから、活動履歴があるなら認知症が進行しているとはいえないという判断が下りるかもしれません」 実際はハマコー氏の体調はどうなのか。昨年、テレビ収録を目撃した人物は「収録で食事をしたそばから、『食事は何?』って聞いてたんです。やっぱり、いくらかは症状がでているのでは」と話す。しかし、裁判ができないほど進行はしてはいないと話す関係者もいることも事実。ハマコー氏は20日に千葉・木更津のホテルで最近出版した『YUIGON』(ポプラ社)の出版記念パーティーを開く予定というが、果たして本人は姿を見せるのだろうか?
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社会 2011年07月08日 11時45分
盗聴疑惑で「英国の東スポ」ニュース・オブ・ザ・ワールドが廃刊
イギリスで毎週日曜日に発刊されていたタブロイド紙「ニュース・オブ・ザ・ワールド」が7月10日をもって廃刊することを発表して、大騒ぎになっている。この新聞は、168年の歴史を持つベストセラー紙。メディア王ルパート・マードック氏の持つ米「ニューズ・コープ・インターナショナル」傘下で、セレブや有名人のゴシップなど軽いニュースを中心に報道、いわば、「イギリスの東スポ」というような位置づけだった。発行部数は300万部以上。 ニューズ・コープ最高執行責任者でルパート・マードック氏の子息ジェームス・マードック氏は、ホームページでこう発表している。 「今日はニュース・オブ・ザ・ワールドに現在発生している深刻な問題について重大なお報せがあります。ニュース・オブ・ザ・ワールドに168年の歴史があることは言うまでもありません。そして他のどの新聞よりも多くの人に読まれている新聞です。犯罪と戦い不正を見抜き、国や読者に議題を提供し、輝かしい歴史をつくってきました。しかしこのようなニュース・オブ・ザ・ワールドの功績は、間違った行動によって傷つけられてしまいました」 そのうえで、「現在、進行中の警察の調査があります。 私たちは両方に協力しています。警察の仕事が完了するまで、この全力をあげて協力していきます」とし、「2011年7月10日の日曜日がニュース・オブ・ザ・ワールドの最後の号になることを発表する」とコメント。 進行中の捜査とは、ニュース・オブ・ザ・ワールドがハッカーを雇って、長年にわたり犯罪の被害者や有名人の電話を盗聴していたという疑惑。現地報道では、最終的に盗聴被害者は4000人にものぼるといわれている。また、警察官への贈賄容疑で当局の内部調査もおこなわれており、事件の波紋は広がるばかりだという。 また一部では、「ニュース・オブ・ザ・ワールドは同じ『ニューズ・コープ・インターナショナル』傘下の大衆紙『THE SUN(ザ・サン)』の日曜版といった存在だったので、廃刊後はザ・サン紙が日曜版を発行するのでは」との報道もある。
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社会 2011年07月04日 17時08分
室内で花火して書類送検されたネットアイドル片桐えりりかのAV作品封印か
ニコニコ動画の生放送で「生主(生放送主)」として活躍していたネットアイドル・片桐えりりか(20)が今年6月、東京・江戸川区のマンションの室内で花火をして騒ぎを起こし、警視庁葛西署に軽犯罪法違反の疑いで書類送検されていたことが判明した。容疑は6月3日夜、江戸川区内の知人男性のマンション室内で花火に火を付けたとしている。騒動の一部始終は動画サイトで生中継されていた。同日23時ごろ、異変に気づいた近くの住民が119番通報、消防車数台が駆けつける騒ぎとなった。 この片桐、4月には同名で大手AVメーカーからデビュー、数本の作品をリリースしている。騒ぎを起こした当日は、新タイトルの発売日前日だったため、生中継を見たユーザーからは「これは売名行為なのでは?」との声も挙がっていた。片桐は騒動を起こしたことを反省し、後日動画サイトで謝罪会見をおこなったが…。この書類送検を受けて、発売されている片桐のAV作品に発売中止などの措置はあるのか? AVメーカー関係者は「発売中止になることはないが、続編タイトルのリリースに響くかもしれない」と話す。薬物犯罪などの現行犯逮捕と違い、今回は軽犯罪法違反できつくお灸を据えられた格好。本人も反省の弁を述べているし、すでに発売されている作品の販売中止、回収などはないという。しかし、関係者は続ける。「Youtubeなどの動画サイトでは、すでに片桐の“奇行”動画が出回っています(画像参照=Youtubeより)。ちょっと室内で花火って行為は常軌を逸している。動画サイトで流れるぶんには面白いという向きもありますが、AV業界もそうなんだと一緒にされてしまってはたまらないですよ。なので、片桐の契約がどうなっているか知りませんが、メーカーとしても先のリリースには二の足を踏むのでは」 AV女優もネットアイドルも見られてナンボな業界だが、行き過ぎた行為は当然だが自分のクビを絞める結果となる。
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社会 2011年07月04日 11時45分
逮捕された原発事故会見の名物記者の実像と夢
福島第一原子力発電所事故の記者会見で東京電力らを激しく追及する名物記者として話題になっていた「ネイビー通信」の田代裕治記者が窃盗の疑いで逮捕されていたことが7月1日に明らかになった。6月21日に東京都中央区銀座の路上で、駐車中の無施錠の車からからICカード1枚を窃取した容疑で現行犯逮捕されたという。 田代氏は原発事故の記者会見に連日出席し、時に脱線し、絶叫調になる質問が動画サイトなどで中継され、ファンも現れるほどであった。「ネイビー通信」は4月に無料ブログ上に開設したものであるが、1日に1000件以上のアクセスがあると称していた。福島原発事故対策本部が会見に参加する記者を事前登録制に変更した時も、田代氏は参加登録が認められた。多くのフリー記者が締め出された中で、田代氏は珍しい存在であった。 ところが、5月2日の対策本部の合同記者会見で田代氏は児童の被曝量許容量を年間20ミリシーベルトに引き上げた政治家を延々と批判し、以後の会見は出入り禁止となった。その後も東京電力単独の記者会見には出席し、原発作業員の調達への暴力団の関与など他の記者が話題にしない際どい追及を続けていた。 良くも悪くも注目を集めた田代氏であるが、その実像は知られていない。田代氏は「ネイビー通信」は3月に立ち上げ、それまでは「水玉白玉」という企業を経営する実業家だったと発表している。「水玉白玉」について公開情報はないが、本人は広告代理業を営んでいたと述べる。 もともと千葉県船橋市に居住していたが、東京電力の会見に連日出席するようになって東京電力本店のある東京都中央区に転居したと説明していた。しかし、日本橋の転居先は引越しの段ボールが積みあがったままと述べ、家には帰らずに東京電力の記者控室で終日調べ物をし、ロビーの椅子で寝てしまうことも多かった。警察発表では田代氏は住所不定、ネットカフェで寝泊まりしていたとされている。 交通費欲しさに車上荒らしをしたとされる田代氏であるが、金銭面でもエピソードがある。本業は実業家であるが、現在は休業して原発事故の報道に専念していると述べていた。昼食代を親しい記者仲間に借りる一方で、時には記者仲間にビールをおごることもあった。貴金属を売却して生活費を工面しているとも話していた。また、逮捕直前の6月19日には「ネイビー通信」にアフィリエイト広告を掲載して収益を上げる構想を語っていた。 他のフリー記者からも「フリー記者のイメージを落とす」と嫌われていた田代氏であったが、そのようなフリー記者を田代氏自身も嫌っていた。「結局のところ、彼らは大手メディアの記者が羨ましく、彼らの立場に接近したいだけではないか」と批判する。 自らを実業家と位置付ける田代氏はジャーナリズム自体も虚業と否定的で、将来的には被災地の旅館などを支援するファンドを立ち上げて復興に貢献する夢を熱く語っていた。 (林田力)