レジャー
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レジャー 2009年08月19日 15時00分
札幌記念追い切り ブエナビスタ切れ味抜群
「第45回札幌記念」(GII、芝2000メートル、23日)の最終追い切りが19日、札幌競馬場で行われた。今春の桜花賞、オークスを豪脚で制し、10月4日にはフランスGI・凱旋門賞(芝2400メートル、ロンシャン競馬場)に挑戦するブエナビスタは直線で持ち前の切れ味を披露し、万全の出走態勢をアピール。ひと回り大きく成長した姿で豪快に駆け抜けた。 視界の先に凱旋門賞挑戦を見据えるブエナビスタにとっては負けられない一戦。だが、取りたてて変わったことをするつもりはない。“普段着”のままで札幌記念に臨む。 8月2日に札幌競馬場に入厩してからは順調そのもの。「ここまで3本の追い切りを消化した。だいぶ体が締まってきたね」とブエナの世話役、山口厩務員は、愛馬の戦闘態勢が整いつつあることを強調する。 「放牧していた分、多少の馬体増はあるだろうけど、精神面は変わりない。放牧先から直接、札幌競馬場に入ったのは初めてだが、普段と変わらないよ」 松田博調教師も「順調のひと言。カイ食いもええで。いつも通りや」と陣営に一切の不安はない。 松田博調教師は、かつて桜花賞、オークスを制した2冠牝馬ベガを管理していた。ベガとブエナビスタの比較の話になると同師は「タイプが違うな。ベガは優等生。最初からおとなしかった。ブエナは多少、うるささがあった。今はどうということはないけどな」。優等生のベガとヤンチャ娘のブエナ、と位置づける。 ブエナはそのレースぶりも“ヤンチャ”だ。桜花賞も、オークスで後方一気。同師にしてみれば「もうちょっと前にいければな。いつもヒヤヒヤや(苦笑)」と気が気ではないレースぶり。それでも、4角14番手から差し切ったオークスを振り返り、「あれだけケツからいくとは思わんかった。4角で内を突くか、外に出すか迷っても勝つんやから、やっぱすごい馬やな」と感嘆する。 今回は小回り平坦の札幌競馬場が舞台となる。52キロと斤量は恵まれているとはいえ、古馬の牡馬相手となれば、これまでの後方一気では苦しいはず。だが、「まあ、前に行こうと思えば行けるやろうし、心配ないやろ。ここで結果を出さんことには(凱旋門賞には)行けんしな」と指揮官は悠然と構える。 泰然自若。態勢は整っただけに、あとはいつも通り、結果を出すだけだ。 【最終追いVTR】調教助手を背にダートコースで単走。道中から軽快な脚さばきを披露した。ゴール前で鞍上のムチが入ると、鋭く伸びた。6F83秒6→68秒3→53秒5→39秒5→11秒5(直一杯)と時計も上々。馬体に太め感はなく、気合乗り、動きともに申し分なし。出走態勢は整った。
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レジャー 2009年08月19日 15時00分
札幌記念追い切り マツリダゴッホ万全
「第45回札幌記念」(GII、札幌芝2000メートル、23日)は2冠牝馬ブエナビスタが断然の人気を集めそうだが、その前に立ちはだかる古馬勢もツワモノぞろい。その最右翼はマツリダゴッホだ。一昨年の有馬記念を制している実績はメンバー随一。加えて、札幌記念は一昨年は優勝、昨年は2着と得意の条件でもある。きょう19日の最終追い切りでも万全の出走態勢をアピールした。 グランプリホースの威信に懸けても負けられない。マツリダゴッホが札幌記念で3年連続での連対を狙う。 一昨年の有馬記念を制したほか、GII4勝。とりわけ札幌コースは<2102>と得意だ。札幌記念では過去2年で(1)(2)着。たとえ相手が52キロの2冠牝馬であっても、主役の座を譲るつもりはない。 大阪杯(7着)以来、4カ月半ぶりと間隔があいているが、中間の乗り込みは十分すぎるほど。「見た目がさみしいとかいわれるけど、夏場は体が増えないし、昨年もそうだったからね。札幌入厩後は順調にケイコを積んでいるし、普段から気持ちの高ぶりやすい馬。もう仕上がっている」(椎本助手)と臨戦態勢は整っている。また、春シーズンを棒に振る原因になった鼻出血も、現在では「まったく心配ない」状態になっている。 鞍上には過去6回の騎乗で<3111>と相性抜群の横山典騎手を確保した。2007年のAJCCで重賞初制覇を成し遂げているコンビだ。 「先週もジョッキーに乗ってもらったけど、『いい感触だった』と言ってくれた。レース間隔があいていても力を発揮できる馬。脚質的にも小回り平坦は合うし、脚質的には(ブエナビスタよりも)ウチの馬でしょう」 北の大地で古豪復活の予感が漂う。 【最終追いVTR】横山典騎手を背に、僚馬マツリダガッツとの併せ馬で併入した。長めから追われ、6F76秒0→64秒2→51秒2→37秒→12秒8を馬なりでマーク。すっきりした馬体で、むしろ、若干細くも見えるが、夏場はこんなもの。態勢は九分通り整っている。
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レジャー 2009年08月19日 15時00分
レパードS追い切り トランセンド切れた
今週の新潟メーンは「第1回レパードS」(3歳オープン、ダ1800メートル)。今年から新たに創設された重賞戦で、3歳ダート界のトップクラスが集結した。最終追い切りは19日、東西のトレセンで行われ、上がり馬トランセンドが抜群の動きを披露した。前走で古馬相手にレコードVを飾った勢いは、まだまだ止まりそうにない。 ダート界に怪物誕生の予感だ。前走の麒麟山特別では初の古馬相手に8馬身差の圧勝を飾ったトランセンド。しかも、ダ1800メートル1分49秒5の走破タイムは従来の記録を0秒2縮めるレコードVだった。 「レース前は古馬相手でどこまでやれるか、手探りだったけど、終わってみればあの結果。時計も、翌週のオープン特別の関越Sより0秒7も速かったんだから、評価できるよ。正直、ビックリ」と安田調教師も愛馬の強さに驚きの表情だ。 母シネマスコープは1996〜98年まで安田厩舎に在籍し、5勝をマーク。兄弟も通算5勝を挙げたメーンエベンターを筆頭に、大半が同厩舎の所属馬だった。 「最初はそれほど走るとは思っていなかった。相当、ダート適性が高かったんだろうね。ウチの厩舎とも深いつながりの血統なので、僕自身も力が入るよ」と安田師。 これまでダート戦に限れば3戦3勝と土付かず。先行力があり、かつ直線で抜群の末脚を発揮するタイプで、死角はほとんど見当たらない。 「この中間も具合はいいからね。あとは前走分だけ走ってくれればいい。そうすれば結果はついてくる」 ここで勝ってまずは3歳の頂点へ。遅れてきた大物の進撃がいよいよ始まる。 【最終追いVTR】坂路で単走で追われ、800メートル55秒5→39秒9→12秒2(強め)。道中は折り合いもピタリとつき、終いの伸びも上々。馬体にも張りがあり、レコード駆けした反動は感じられない。
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レジャー 2009年08月18日 15時00分
札幌記念(GII、札幌芝2000メートル、23日) 2頭出しで打倒ブエナビスタに燃える池江郎厩舎勢 函館記念Vのサクラオリオンと札幌巧者ドリームサンデー
古馬が“3歳っ子”にビビッてどうする!! 夏の札幌競馬のハイライト「第45回札幌記念」(GII、芝2000メートル、23日)は、この秋、凱旋門賞へと向かう2冠牝馬ブエナビスタの参戦で例年以上の盛り上がりを見せているが、その行く手を阻もうと躍起になっている陣営も少なくない。なかでも、池江郎厩舎が送り出すサクラオリオン、ドリームサンデーの2頭はメンバー有数の札幌巧者だ。ケイコ役の大久保助手は打倒ブエナに並々ならぬ闘志を燃やしている。 栗東の名門・池江郎厩舎が札幌巧者2頭出しでブエナビスタ退治に燃えている。 札幌開催となった函館記念を快勝したサクラオリオンは、引き続き得意のコースで重賞連勝を狙う。 当地は前走をはじめ、過去3戦して(1)(3)(1)着の好成績。中央場所とはまるで“別馬”だ。「洋芝が合うんだろうとは思うけど、札幌では本当によく走ってくれる。それに滞在の効果もあるんだろうね。こちらに来てからは落ち着きもあるし」と大久保助手は好調の要因を分析する。 中間の回復具合も順調だ。「前走後はいったん放牧に出した。(札幌で)2回使った疲れもあったからね。いいリフレッシュになったみたいだし、再入厩後も変わりなくいい状態ですよ」と太鼓判を押す。 函館記念は深い洋芝に負けないパワーと切れ味を見せ、上がり3F34秒9の強烈な末脚で差し切った。 「今回はGIIでメンバーは強くなるし、1頭強い馬もいる。でも、ウチのも走れる環境は整っているからね。力を出し切れればチャンスは十分あると思っているんだ」 夏は格よりも勢い。大好きな札幌で水を得たオリオンが再びアッといわせるシーンがあってもおかしくない。 一方、もう一頭の刺客ドリームサンデーも甲乙つけがたい札幌巧者だ。もちろん、陣営の期待も大きい。 こちらも前走後はリフレッシュ放牧へ。札幌に再入厩したのは先週になってからだが、「巴賞の時もそうだったし、もともとが仕上がり早のタイプ。調整に手間取らないので不安はない。いい状態で臨めるでしょう」と出走態勢は万全だ。 札幌での近2走は、巴賞2着→函館記念5着と好走している。「小回りコース、洋芝がともに合うってこともあるけど、この馬も札幌はよく走る。今は本当に充実しているしね」。ただでさえ見栄えのする青毛の馬体は、清涼な北の大地でより一層の輝きを増している。 「あの馬(ブエナビスタ)は追い込み一辺倒だけど、ウチのは2頭ともスッと好位を取れるからね。小回りコースでなら、2頭とも勝機はあるはず」 あわよくば…いやいや大久保助手は牝馬2冠馬から本気で主役の座を奪い取るつもりだ。
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レジャー 2009年08月18日 15時00分
丹下日出夫の若駒通信簿 シーズンズベストとニシノマドカに高評価
最終週に行われる札幌2歳Sを展望する場合、ひとつの目安となるのが札幌芝1800メートルを走った馬の走破時計。もちろん、中距離ベースの新馬戦は近年、版で押したように、スローの上がり勝負が大半。デビュー戦からいきなり1分50秒台を望むのは酷だ。となると、能力の見極めは自然と上がり3Fの数字に注目せざるを得ない。 シーズンズベストは札幌の洋芝を上がり3F34秒8で一気差し。新潟や東京の軽い野芝に換算すると、33秒台の脚を使った計算になる。この兄姉は持ち込み初年度のビーオブザバン(4勝)から、ずっと注意して眺めてきたが、やっと体質のしっかりした底力型の牝馬が出たなあ…。ゼンノロブロイ産駒の牝馬では、3本の指に入る好馬体の持ち主のように思う。 ちなみに、ゴリマッチョの多い藤沢和厩舎にしては、牝馬というのを差し引いても細マッチョ。あと20キロぐらい増量してグラマーになってくれば、オークスが見える? 新潟の芝1800メートル戦のシルクフィーリングは、なかなかの好馬体。ただ、上がり3Fは33秒9にしても全体時計の1分52秒0は平凡。シンボリクリスエス産駒にしては、マイラー体形に映ったし、距離を短縮する方向でステップアップが見込めるかもしれない。芝1400メートル戦のスプリングサンダーも、勝ちっぷりは優秀でも、タイムは1分24秒3。時計自体はちょっと悩ましい。 悩ましいといえば、札幌芝1200メートルのニシノマドカ! デップリとして、ムチムチの臀部(でんぶ)には小生クラクラ(笑)。しぶとくインから、グイッともうひと伸びしたあのパワーは、トモやヨロの厚みにあるんでしょうが、開催の進んだこの時期に、1分10秒3というのも中身が濃い。短距離ベースの札幌デビュー組の牝馬では、ステラリードに次ぐ素質馬のように思う。というわけで通信簿は3.5という“ケツ論”に。 新潟ダ1200メートル戦を古馬500万以上の1分12秒3で駆けたセイウンシェンロンは、ダートなら普通にオープンまでいけるクチ。 小倉芝1200メートルのメイショウヘミングも、小気味いい逃げで1分9秒3。ただ、スプリント指向の強いヨハネスブルグ産駒。いずれは大胆な追い込みに転じるか、ダートにスイッチするか。まだまだ課題を残している。 おっと、課題といえば、フェニックス賞のカレンナホホエミは1F延びた1200メートルを大胆なイン強襲の追い込みで一気にクリアした。1分9秒4も重馬場を思えば、かなりの“精度”。小倉2歳Sが視野に入ってきた。
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レジャー 2009年08月18日 15時00分
データインパクト 横山典騎手前編
18日現在、JRAリーディングで3位につけている横山典弘騎手。例年、夏場は札幌で活躍する印象があるが、実際のところ、どの程度もうかる男なのだろうか? 2005〜2009年8月9日までのデータを基に、今週、来週と2回に分けて検証してみたい。まずは前編から。 ◇札幌ダート巧者 横山典といえば、「ダートがうまい」というイメージがある。実際に調査したところ、05年以降のJRA全競馬場では、芝の複勝率37%に対し、ダートは42%。イメージ通りの結果が出た。 さらに札幌に限定して調べると、その傾向は強化され、複勝率は芝39%に対し、ダートは48%。札幌ダートでの複勝馬券を買い続けた場合の収支を計算したところ、何と収支はプラスをキープ! この条件下で100戦以上していた騎手22人の中で単複収支がプラスだったのは1位松田、2位菊沢、3位岩田、4位横山典の4人だけ。5位的場になると回収率が一気に10%も落ちるので、彼らはまさに“札幌ダート四天王”と呼ぶにふさわしい存在だ。 ◇狙いは重賞 クラス別で調べてみると、新馬戦は勝率8%と大不振。1番人気時は7戦5連対と一見好調に映るのだが、勝ったのは2回だけ。単勝1.4倍で2着、1.7倍で7着、1.6倍で2着など、当たり前に勝ってほしいオッズでコケてしまうことも…。人気が被ったときは疑ってかかりたい。 逆に得意なのはオープン(重賞含む)。特に重賞に強く、集計期間中では06年エルムSのヒシアトラス(5人気)、07年キーンランドCのクーヴェルチュール(4人気)、08年札幌記念のタスカータソルテ(5人気)、08年札幌2歳Sのロジユニヴァース(1人気)と合計4勝を挙げている。札幌最多勝騎手の藤田(3勝)を抑え、堂々のトップである。 単複収支も良く、オープン・重賞時の単勝回収率は150%と絶好調! 単勝や馬単、3連単の1着固定で勝負したいところだ。 …ちなみに、ライバルともいえる藤田は札幌重賞の1番人気時は、3戦して(4)(11)(4)着と話にならない。重賞での横山典は“買い”だが、人気の藤田は“消し”としよう。
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レジャー 2009年08月18日 15時00分
噂の騎士(ナイト)第19回『眩し過ぎる隣人(前編)』
真正面の白いデザイナーズマンションの、道を挟んでちょうどオレの部屋から対面の部屋にビューティフルな女子が引っ越してきたようだ。 ミドルヘヤーと長い首が鎖骨の深いクボミを引き立たせる正統派美人。ただしオレが起きる頃には、まだ就寝中と伺えることで、とても普通のOLではないだろう。 いったい何のお仕事か? ますます興味津々。時々息を殺してカーテンの隙間からまるで探偵が執念の張り込みのようにじっと観察…しかし他人からみれば下劣なピーピング犯罪者なオレ。 何がわるいんですか? さてこんな午後の中途半端な時間にどこに出かけるのか。オレは土曜日の真夏の午後、5メートル離れて彼女の後ろから追跡開始。プリンとしたナイスシェイプなお尻をタイトなデニムがジャストフィット、ピンク色のチュニックから透けている紺色のブラ紐…ステキだ。 このまま後姿に射精したい気分だ。 ところで、自己紹介するのを忘れていました。オレの名前はヒロシ、九州は宮崎出身、同県知事と同様に現在日本有数の不埒な男でどうぞヨロシク。 さて、吉祥寺北口の改札出ると、目の前のパルコの地下2階の本屋に直行した彼女。しばらく女性誌をチェックしてから、ヘアカタログを購入。その後は上の階にあるHMVに立ち寄ると、J-POPとDVDを物色中。 その彼女の後背からさりげなく近づく変態のオレ。ああ〜いいぃニオイ。ここでもコキたいが、我慢。 もしやこれは、今のオレってストーカー? いや絶対に違う、これはリサーチなのだ!そうして、彼女は1階でチョコレート購入してから、外に出るとヨドバシカメラ方向に向かって歩き始めた。 さては、ということは…キミは、(続く)*写真は本文とは関係ありません【記事提供】キャフー http://www.kyahoo.jp/
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レジャー 2009年08月17日 15時00分
「第45回札幌記念」 凱旋門制覇へ挑むブエナ 問題は勝ち方
今週は札幌競馬場で夏の祭典「第45回札幌記念」(GII、芝2000メートル、23日)が開催される。注目は10月4日、仏ロンシャン競馬場で行われるGI・凱旋門賞(芝2400メートル)への挑戦を表明しているブエナビスタだ。北の大地を壮行戦に選んだ牝馬2冠馬は、オークス後も順調な調整が続けられている。世界最高峰のレースを目指す以上、初コース、初の古馬相手うんぬんはいっていられない。焦点はその勝ち方に絞られた。 初の古馬相手に加えて初コース。越えねばならないハードルはいくつかあるが、史上最強牝馬の呼び声高いブエナビスタなら、そんなものは朝飯前で片づけてしまうかもしれない。 松田博調教師は相手関係について「それが問題やな。まあ、やってみないことには分からんわ」と謙遜するが、斤量はハンデ並みの52キロ。札幌記念に管理馬を出走させるある関係者からは「あれは反則でしょ。もうあの馬はいないものと考えるしかない」と白旗ムードだ。 真の目標は、はるか異国の地にある。しかし、その前の壮行レースでコケてしまったら元も子もない。夏休み返上で下地をつくってきたブエナは2日に札幌競馬場に入厩。12日の1週前追い切りでも直線追われると鋭く反応し、6F79秒7、上がり3F38秒1→12秒4をマークした。 「いつも通り、あんなもんやろ。食いはいいし、何も段取りは変わりないわな」と指揮官。春先からの成長については、「体はひと回り大きくなってるかもしれへん。精神面はいつもと一緒や」と言葉少ないが、強い馬に特別なものはいらない。穏やかなトレーナーの表情が「ブエナ順調」を如実に物語っている。 舞台は脚質的に不利な小回り平坦の札幌だが、それは承知の上での参戦。むしろ、このぐらいのハンディを克服できないようでは海外進出などとはいっていられない。 「いつも通りケツからいって差せるもんなら、差したらええし…。そのあたりはジョッキーが考えて乗るやろ。一番の問題はジョッキーの減量かもしれへんな(笑)」 トレーナーは52キロで騎乗する安藤勝騎手をジョーク交じりに気遣う余裕すら見せている。 10月に迫った大一番に向け、どんな勝ちっぷりを見せるのか。もはや焦点は、その一点に尽きる。 凱旋門賞挑戦について松田博調教師は「今回の結果を見ないことには何ともいえんわな」と多くを語らないが、その周辺は世界制覇へ向け、すでに動き始めている。 現地での入厩先はM・ボラックバデル厩舎に決定。ボラックバデル調教師は2000年のジャパンCにレーヴドスカーを挑戦させた女性トレーナーで、同馬の現役時代のオーナーでもあるノーザンファーム・吉田勝己代表の縁からタッグを組むことになった。 今後のスケジュールについても、9月23日に出国する当初の予定を20日に変更。前倒しすることで現地での調整期間を少しでも長くする。また、輸送の負担を軽減するため、経由地も韓国・仁川からオランダ・アムステルダムへと変更された。これも日本馬として史上初の凱旋門賞馬になるため。陣営は細部にも目を光らせている。
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レジャー 2009年08月17日 15時00分
クイーンS(GIII、札幌芝1800メートル、16日)北の女王決定戦は波乱の幕切れ ピエナビーナスが大金星
札幌競馬場で行われた真夏のヒロイン決定戦「第57回クイーンS」(GIII、芝1800メートル、16日)は、11番人気の伏兵馬ピエナビーナス(牝5歳、栗東・南井厩舎)が、中団からメンバー最速タイとなる上がり3F34秒9の末脚で、初重賞制覇を成し遂げた。手綱を取った古川吉洋騎手は、12年ぶり2度目の重賞Vとあって喜びは2倍。笑顔を弾けさせた。 うれしい大誤算だった。ぎりぎり1頭分のスペースをこじ開けて、ピエナビーナスをVゴールに導いた瞬間、古川騎手はムチを握る左手で小さくガッツポーズを作った。 忘れかけていた味かもしれない。1997年の阪神3歳牝馬Sをアインブライドで制して以来、12年ぶり2度目の重賞制覇。それまで上村騎手が持っていた9年7カ月半というJRA重賞競走最長間隔記録を大きく塗り替えた。 だが引き揚げてきたその顔はすでに、いつものひょうひょうとした雰囲気に戻っていた。「僕はマイペースですから。勝つときはこんなもんなんですね」。カラリとした札幌の日差しが、笑顔を輝かせた。 11番人気の伏兵を操った勝利は、無欲の勝利でもあった。スタートを決め、折り合いもスムーズに中団をキープ。「馬場の内々、いいところで我慢した。内があくまで(その位置に)いようと…。いい感じに乗れたね」。 4角過ぎ、内をすくって末脚を伸ばした。鞍上のムチに馬も応え、メンバー最速タイの上がりを繰り出し、先に抜け出したザレマをゴール前できっちりとらえた。「いい仕上がりだったし、いつも北海道では走る馬だから…」。古川騎手は謙遜したが、ロスのない経済コースを通り、ジッと我慢して直線に懸ける好騎乗が光った。 痛みとの闘いにも勝った。7月19日の札幌最終レースで、落馬した馬のアオリを受けて自身も落馬。右ヒ骨を折る重傷を負った。まだ2週間前に復帰したばかり。「馬は万全だったけど俺の足は完全じゃないからね(笑)」と軽口で喜びを表現した。 一方、一躍真夏のヒロインになったピエナに南井調教師は「うまく折り合っていいレースをしてくれた。以前、1800メートルでいい伸び脚を見せていたので、今回も距離は合うと思っていたが、正直、勝つとまでは思ってなかったから(笑)。今後についてはこれから考えたいと思います」と笑みを浮かべた。2度目の重賞挑戦でのタイトル獲得。それは指揮官にとってもうれしい誤算だったようだ。
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レジャー 2009年08月17日 15時00分
札幌記念(GII、札幌芝2000メートル、23日) マツリダ雪辱だ
今週は札幌競馬場で「第45回札幌記念」(芝2000メートル、GII)が行われる。最注目は2冠牝馬のブエナビスタだが、他陣営も虎視たんたんと主役の座奪取を狙っている。なかでも昨年の2着馬マツリダゴッホは、得意の条件で巻き返しを期す。レース当日には、オーナーも来場する予定とあって陣営は渾身仕上げで臨む。 リベンジの夏だ。今春、大阪杯で7着惨敗後、鼻出血を発症。金鯱賞→宝塚記念のプランを断念したマツリダゴッホが捲土重来を期す。 札幌記念は、秋への前哨戦以上にこだわりがある。ここ2年の成績は(7)(2)着。いかにも小回り向きといったパワフルな先行力から一昨年、昨年とともに1番人気に支持されたが、それに応えることができなかった。とりわけ、直線抜け出し、勝ったと思った瞬間、ゴール寸前でタスカータソルテに強襲された昨年は、悔やんでも悔やみきれない敗戦だった。 三度目の正直。背後からはブエナビスタの蹄音が忍び寄るが、こちらにはグランプリホースとしての意地もある。秋を実り多きものにできるか。今後を占う試金石ともいえる一戦だけに、陣営は並々ならぬ闘志を燃やす。 「昨年は勝ち馬にうまく乗られたけど、脚質的に札幌は合っている。ここでの好走は秋につながるし、ぜひとも頑張ってもらいたい」と椎本助手も腕を撫す。レース当日にはオーナーも来場する予定とあって、「ぜひいい思いをして帰ってもらいたい」と張り切っている。 もちろん調整に抜かりはない。札幌競馬場に入厩した23日以降も、順調に乗り込まれてきた。12日の1週前追い切りは、札幌競馬場のダートコース。5F64秒3、上がり3F38秒8→12秒8を馬なりでマークした。手綱を取った横山典騎手は「予定通りの追い切り。変わりなく順調ですよ」と好感触を得ていた。 また、椎本助手も「1週前はこんなもの。速い追い切りは今週で3本目だが、今週、ある程度やって、あとは来週1本やればきっちり仕上がる。順調にきているし、普段から気持ちの高ぶりやすい馬なので、レース間隔があこうが、あくまいが力は出せるはず」と出走態勢は九分通り整っている。 気になる鼻出血も「もう心配いらない」としっかりケアされた。秋にもう一度大仕事を成し遂げるためにも、真夏の札幌で復活の祭りばやしを奏でてみせる。
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