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札幌記念(GII、札幌芝2000メートル、23日) 2頭出しで打倒ブエナビスタに燃える池江郎厩舎勢 函館記念Vのサクラオリオンと札幌巧者ドリームサンデー

 古馬が“3歳っ子”にビビッてどうする!! 夏の札幌競馬のハイライト「第45回札幌記念」(GII、芝2000メートル、23日)は、この秋、凱旋門賞へと向かう2冠牝馬ブエナビスタの参戦で例年以上の盛り上がりを見せているが、その行く手を阻もうと躍起になっている陣営も少なくない。なかでも、池江郎厩舎が送り出すサクラオリオン、ドリームサンデーの2頭はメンバー有数の札幌巧者だ。ケイコ役の大久保助手は打倒ブエナに並々ならぬ闘志を燃やしている。

 栗東の名門・池江郎厩舎が札幌巧者2頭出しでブエナビスタ退治に燃えている。
 札幌開催となった函館記念を快勝したサクラオリオンは、引き続き得意のコースで重賞連勝を狙う。
 当地は前走をはじめ、過去3戦して(1)(3)(1)着の好成績。中央場所とはまるで“別馬”だ。「洋芝が合うんだろうとは思うけど、札幌では本当によく走ってくれる。それに滞在の効果もあるんだろうね。こちらに来てからは落ち着きもあるし」と大久保助手は好調の要因を分析する。
 中間の回復具合も順調だ。「前走後はいったん放牧に出した。(札幌で)2回使った疲れもあったからね。いいリフレッシュになったみたいだし、再入厩後も変わりなくいい状態ですよ」と太鼓判を押す。

 函館記念は深い洋芝に負けないパワーと切れ味を見せ、上がり3F34秒9の強烈な末脚で差し切った。
 「今回はGIIでメンバーは強くなるし、1頭強い馬もいる。でも、ウチのも走れる環境は整っているからね。力を出し切れればチャンスは十分あると思っているんだ」
 夏は格よりも勢い。大好きな札幌で水を得たオリオンが再びアッといわせるシーンがあってもおかしくない。
 一方、もう一頭の刺客ドリームサンデーも甲乙つけがたい札幌巧者だ。もちろん、陣営の期待も大きい。
 こちらも前走後はリフレッシュ放牧へ。札幌に再入厩したのは先週になってからだが、「巴賞の時もそうだったし、もともとが仕上がり早のタイプ。調整に手間取らないので不安はない。いい状態で臨めるでしょう」と出走態勢は万全だ。
 札幌での近2走は、巴賞2着→函館記念5着と好走している。「小回りコース、洋芝がともに合うってこともあるけど、この馬も札幌はよく走る。今は本当に充実しているしね」。ただでさえ見栄えのする青毛の馬体は、清涼な北の大地でより一層の輝きを増している。
 「あの馬(ブエナビスタ)は追い込み一辺倒だけど、ウチのは2頭ともスッと好位を取れるからね。小回りコースでなら、2頭とも勝機はあるはず」
 あわよくば…いやいや大久保助手は牝馬2冠馬から本気で主役の座を奪い取るつもりだ。

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