送検容疑は、11年7月から今年3月までの2年8カ月にわたって、街で見かけた20代女性に一方的に好意を抱き、名古屋市中村区内の女性の勤務先やJR名古屋駅などで、何度も待ち伏せして声を掛けたり、つきまとったりした疑い。また、女性に許可なくスマートフォン(多機能携帯電話)で写真を撮ったりした疑い。
県警によると、警部は女性に「好きです」などと声を掛けたり、「かわいいですね」などと書いたメモを見せたりしたという。女性が注意しても、つきまといがやまなかったため、昨年11月に県警に相談。今年3月に、名古屋駅付近で警戒していた県警の捜査員が、男に職務質問したところ、警察官であることが発覚。県警はストーカー規制法に基づいて警告していた。
警部は事情聴取に対し、「一目ぼれしてしまった。女性と接点を持ちたかった」などと容疑を認めているという。警部は既婚者だった。
大江英生首席監察官は「警察官としてあるまじき行為で厳正に処分した。被害者と県民に深くお詫びします。再発防止に努めたい」とコメントした。
男なら誰しも、街で見かけた女性に好意を抱くことはあるだろうし、声を掛ける人もいるだろう。しかし、相手が嫌がっているにもかかわらず、長期間にわたってつきまとったのではアウト。ましてや、警察官がやる行為ではない。
(蔵元英二)