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かつての「新宿若者文化」発信地で、平田満主演「アル☆カンパニー」第7回公演『家の内臓』を見る

 夢馬券を買い求める男たちでいっぱいのウィンズ新宿から歩いて5分ほどのところにある新宿・SPACE雑遊。18日の昼ここで、俳優・平田満が主演する小さなお芝居『家の内臓』(アル☆カンパニー第7回公演)を見た。この作品の作と演出を手がけたのは平田よりも24歳も若い役者で作家で演出家の、前田司郎。「蒲田行進曲」の頃からはさすがにトシをとったけど、未だチャーミングな笑顔は健在の平田満の姿がここに…。

 このあたりは新宿末広亭という演芸場のほか、小劇場が18個もあるらしく、意外に演劇や演芸のメッカ。その周りには手ごろな値段で美味しいものを食べさせる飲食店も多い。新宿に開店して30年の老舗居酒屋、「池林房」などを経営するオーナーが作った「SPACE雑遊(すぺーす ざつゆう)」は、穴倉みたいで楽しい空間。椎名誠の写真展とか花見とかそこでやるイベントもおじさん泣かせだ。今回の演劇も、平田氏が早稲田の学生だった頃の懐かしい新宿若者文化を彷彿とさせるセッティングになっている。(タウン誌JCより参照)

 というわけで、温泉旅館の一室を模したステージ? は手が届くほど近く、100人ほどのキャパはギュウギュウ。ウィンズ新宿の比ではないぐらいの盛況ぶりだった。客席のうしろの方に演出の前田司郎氏もちょこんと座り、暗転。演劇が始まる。
 前半、ただうっとおしいだけの平田満演じる男性。久々の温泉旅行で酔って浮かれたおしゃべりなオジサンのまんま、共演者とただしゃべっている会話が続く。しかし後半、男性の愛らしい人間性や、家族、友人、職場の仲間との間に生まれるちょっとした気づかいや優しさが感じられる作品。大きな事件は何も起きないが、ちょっとだけおかしなスリルが味わえる。最近テレビドラマでは悪役が多い平田さん、本来の姿を久しぶりに見れてうれしかった記者。しかし、なぜかみんなが演出の前田さんそっくりなしゃべり方になってるところが気になった。『家の内臓』(アル☆カンパニー第7回公演)の、新宿SPACE雑遊での公演は、30日(日) まで。6月4日(金)〜6日(日)から場所を変えて、川崎市アートセンター アルテリオ小劇場で公演。新宿は残席わずか、詳しくはチームブーギーまで。

アル☆カンパニー第7回公演『家の内臓』
[作・演出]前田司郎
[出演]平田満、小林美江、西園泰博、橋本和加子、井上加奈子
[お問合せ]チームブーギー
アル☆カンパニー(http://aru-c.com/)

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