search
とじる
トップ > トレンド > 大河ドラマ「平清盛」不振の責はNHKにもある!?

大河ドラマ「平清盛」不振の責はNHKにもある!?

 NHK大河ドラマの長い歴史に、泥を塗ってしまった「平清盛」が、ついにクランクアップした。

 これまで、大河ドラマの最低視聴率は94年8月14日に放送された「花の乱」(三田佳子主演)第20話の10.1%(以下すべて、ビデオリサーチ調べ、関東地区)だったが、「平清盛」は第31話(8月5日)で7.8%にとどまり、史上最低記録を18年ぶりに更新。最低平均視聴率は同じく「花の乱」の14.1%だったが、これを更新するのも確実で、「平清盛」は不名誉なワースト2冠王に輝くことになる。

 さる10月26日に、NHK(東京都渋谷区)で行われたクランクアップ会見で、主役の松山ケンイチの口が「ひとつ言えることは、(視聴率の)最低記録を更新できたことはすごく光栄だと思う。ボクらは狙ったわけではないですが、本気でやって、本気で作品を作って、それを出せるのはめったにないことだと思う。すごい高視聴率を出すのと同じくらい難しいこと」と涙する場面があった。

 この発言を聞いたNHK関係者からは拍手も起こったというが、勘違いもはなはだしい。スポンサー収入で成り立っている民放と違い、NHKは視聴者からの受信料で運営されているのは、いうまでもない。視聴者の支持を得られないドラマを垂れ流しておいて、「本気で作ったから視聴率が悪くてもいいだろう」との考えでは、マスターベーションそのもの。

 当初から「松ケンじゃ、大河の主役としては荷が重い」との意見はあった。しかし、視聴率低迷の責任を松山一人になすりつけるのは、ちょっと違うだろう。昨年の「江〜姫たちの戦国〜」の主役は上野樹里だったが、格の上では、こちらもかなり荷が重かった感は否めなかった。それでも、なんとか平均17.7%(大河史上ワースト6位タイ)の視聴率を獲ったので、上野がとやかくいわれることはなかった。

 正直、主人公の平清盛という人物や時代背景になじみが薄く、視聴者がソッポを向いた感も強かった。それは、平清盛を題材に決めた制作側のミステイクだ。松山の開き直りに局側が拍手を送っているようでは、「視聴者不在」と言われても仕方あるまい。受信料を取っている以上、視聴者に親しみのある大河ドラマをつくるべきではなかろうか。
(坂本太郎)

関連記事


トレンド→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

トレンド→

もっと見る→

注目タグ