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グラウンド外で存在感を増す中畑清氏に原監督の胸中は?

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中畑清氏

 中畑清氏(65)が「強い存在感」を発揮していた。このほど開かれた小中学生対象の野球教室(岩手県宮古市)では、巨人のユニフォームに袖を通した。プロ野球OBによる野球教室で、彼らは在籍していたチームのユニフォームを着用する。

 「ユニフォームは主催者が用意します。複数球団を渡り歩いたプロ野球選手もいますので、どのチームのユニフォームを着るかは本人次第です。球団の親会社が変わったところのOBの中には、愛着心で旧チームのユニフォームを着る者もいます。現オリックスのOBだと、近鉄や阪急ブレーブス時代のものを要望する者が多いです」(プロ野球解説者)

 横浜DeNAベイスターズの初代監督でもある中畑氏が「巨人のユニフォーム」を選んだところが興味深い。

 同野球教室に参加したOBには巨人出身者も多く、周囲に合わせたのかもしれない。しかし、野球少年たちにとって、中畑氏は「ベイスターズの熱血監督」だったはず。DeNAではなく、巨人ユニフォームを着ることで、古巣に何か訴えたいことがあったのかもしれない。

 「その野球教室が行われて間もなく、王貞治氏が発起人となった『世界少年野球大会』が福島市で開催され、中畑氏も駆け付けました。福島は東京五輪の野球競技の会場ともなります。横浜スタジアムも同様です。中畑氏は福島県出身、DeNA本拠地の横浜スタジアムは自分の庭みたいなものですし、今夏の精力的な活動を見ると、東京五輪・野球競技で解説を務めることが決まっているのかもしれません」(体育協会詰めの記者)

 また、福島はソフトボール競技の試合会場ともなる。王氏とソフトボール日本代表の宇津木麗華ヘッドコーチがともに現地入りし、地元ファンとの交流イベントに臨んでいた。昨夏のソフトボール・ジャパンカップの解説は中畑氏が務めた。

 王氏のイベントのサポートもそうだが、中畑氏は精力的な活動を続けている。

 「巨人は原監督で5年ぶりの優勝を確実とし、その政権基盤を確固たるものとしました。3度目の監督就任に際し、『長くやる気はない』と話していましたが、次の監督に引き継いだ後もチームに強い影響力を与え続けるのは確実です」(スポーツ紙記者)

 中畑氏は何度か、古巣巨人の監督候補として名前が報じられたが、今後もそれはかないそうにない。五輪の野球、ソフト競技との接点、野球教室での実績は”野球人・中畑”の地位を確実に高めるはず。また、DeNAとの関係性についても、こんな目撃談が聞かれた。

 「都内でU−18の強化合宿があり、駒澤大学との練習試合も行われました(8月24日)。注目は、令和の怪物・佐々木朗希投手(大船渡=3年)。同校出身の中畑氏も視察に訪れましたが、佐々木のことをDeNAのスカウトにいろいろと質問していました。DeNAとの関係は今も良好のようですね」(在京球団スカウトマン)

 巨人・原監督は現役時代の後輩、DeNAのラミレス監督とは「指揮官と選手」の関係だった。監督時代の中畑氏はラミレス監督の守備難に怒って、スタメンから外したこともあった。そういう意味では、クライマックスシリーズで激突する可能性が高い両チームに最も詳しい人物が、中畑氏ということになる。

 「原監督と中畑氏は現役時代、同じ三塁のポジションと4番を争ったので、お互いに意識しすぎているというか、ヘンな距離感があります。中畑氏の巨人に対するコメントには厳しいものもあり、DeNAには激励するような内容が多い」(ベテラン記者)

 試合前、中畑氏が解説者としてグラウンドに姿を現すと、巨人選手の方から近づき、あいさつをしていた。存在感の強い先輩OBが接近してきて、原監督はやりにくいと思っているのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)

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