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彼と彼女はどこで差が付いた? 男女コンビ芸人の悲喜こもごも

 趣味で始めたボクシングだったはずが才能を見出され、今現在2012年のロンドンオリンピックに向けて特訓中の南海キャンディーズ『しずちゃん』こと山崎静代。2011年9月の公式戦台北カップトーナメントでは惜しくも敗退となったが、現在も五輪出場を目指して練習を続けているという。なお、先日レスリング女子72キロ級で優勝した浜口京子の祝勝会にも出席し、彼女をねぎらったそうだ。

 現在は女性ボクサーとしての一面が注目されているしずちゃんだが、彼女は女性芸人の中でもかなり芸達者な方。映画『フラガール』を皮切りに各種映画やドラマに出演して女優としての才能も見せたり、得意な絵で絵本を出版したりもしている。彼女のマルチな活躍に、相方である『山ちゃん』こと山里亮太も嬉しい反面、困惑顔? というのも、しずちゃんの活躍におされて山ちゃんの活躍はどんどん抑え気味になっているからだ。

 彼らと同様のことが男女コンビ芸人の中ではよく起きている。例えば同じ若手芸人のフォーリンラブのバービーはその強烈なキャラで『ロンドンハーツ』等のバラエティを中心として活躍の場を増やしているものの、相方のハジメはモノマネが非常に上手いにも関わらずあまり注目を集められていない状況にある。必然的にお笑いネタ番組などが減り始めた昨今、どうしてもハジメはバービーに比べて不遇の状況にあると言えるだろう。

 これは若手に始まったことでなく、ベテランの男女コンビ芸人や夫婦漫才師らもまたしかり。かつみ・さゆりはかつみが結婚前に作った巨額の借金と、その返済のために行った、度重なるサイドビジネスの失敗などの不運エピソードがある。ちなみに、現在はこれらの借金を完済させているそうだ。

 他にも宮川大助・花子は大助が脳出血により倒れる、唄子・啓助も離婚した後、鳳啓助の方が早くに亡くなってしまうなど、夫婦漫才師や男女コンビ芸人のうち片方、それも男性の方が後々不運な状況に陥ってしまう事は多い。これはやはり、夫婦漫才の構成上、妻が主導権を握り夫が叩かれるという物理的な問題、仕事とプライベートとの線引きを作る心労など、様々あるだろうが、それでなくても『キャラが立っている』方が優遇されやすい芸能界。男女のコンビだと、このキャラによる格差をより感じやすいが為に片方に負担が掛かってより差が開いてしまうという現象が起きるのかもしれない。男女手を取り合って頑張って貰いたい。

(安坂由美彦)

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