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ヒトラーは兵士として優秀だったのか?

 ナチス・ドイツ総統のアドルフ・ヒトラーが第一次世界大戦に従軍していたことは有名な話であるが、はたして兵士としてのヒトラーとは、どのようなものだったのだろうか。

 当時のオーストリアの兵役法によれば、1889年4月生まれのヒトラーは、満20歳になった1909年の秋には軍事応召名簿に登録し、その後は徴兵身体検査を受ける必要があった。だが、ヒトラーはそれを拒否し、その後1913年にミュンヘンへ逃亡した。翌年1月18日にオーストリア当局に逮捕され、祖国へ送還されたが、検査で不適合と判定されて兵役を免除された。

 ヒトラーは当時、祖国のオーストリア・ハンガリー帝国内における他民族であるスラブ人、マジャール人、ルーマニア人、イタリア人に譲歩をする祖国に対し、反感を抱くようになっていた。そこで彼は、ドイツ民族の国であるドイツで兵役に就きたいと思うようになっていったという。

 ヒトラーは1914年8月に第一次世界大戦が勃発するや、8月16日に志願兵としてバイエルン予備歩兵第16連体に配属され、10月28日にベルギーのイーブルで戦闘に参加し、12月2日に第二級鉄十字章を授章された。彼は主に伝令兵として活躍したようである。

 1918年8月4日、ヒトラーは第一級鉄十字章を授章した。この勲章を下士官レベルで受章するのは極めて珍しかった。何でも彼が、一度に4人のフランス兵を捕虜にしたといわれているが、定かではない。

 10月13日に夜間の戦闘でヒトラーは目を負傷し、10月21日にシュテッティン近郊の病院に入院した。そこでヒトラーは一時的に視力を失った。その際、毒ガスによって脳神経に損害を負ったともいわれている。彼はその負傷で黒色戦傷章を授章した。

 ヒトラーは従軍した4年間の期間で、前述した勲章の他に、連隊賞状、剣付功三級鉄十字章など計5個の勲章を受章している。ヒトラーの最終階級は伍長勤務上等兵であり、兵士としては進級が早い方ではなかったが、古参兵として頼りにされていたようである。兵士としてのヒトラーは勇敢、かつ優秀な兵士であったようだ。

(白井正雪)

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