しかし、男性だって、「後ろからギュっ」は嬉しいのかもしれません。女性以上に。
少女漫画の影響か、後ろからぎゅっと抱きしめられるのにあこがれる女の子は多いようで、ネットの記事「少女マンガに見る『後ろからギュッ』について(Excite Bit コネタ) - エキサイトニュース」(http://www.excite.co.jp/News/bit/E1284300074799.html)では、なぜ後ろからぎゅっとされるとトキメクのかを考察しています。
「『後ろからギュッ』支持者の女性たちに聞いてみると、『後ろからのほうが可愛いから』『後ろからだと、“急に、不意に”という驚きがあってときめくから』などの意見が。また、心理学の本などではよく『前は見えるが、後ろは見えない。『後ろ=無防備』な部分を守ってもらえる安心感』などと説明しているけれど…。」
無防備な部分を守ってもらえるという安心感とサプライズとが、女性をキュンとさせているようですね。
■「後ろからギュッ」でときめくのは男も同じ。
ところで後ろからギュっとされてときめくのは男性も同じかもしれません。また、相手が男性でも女性でも、後ろからギュっとされればちょっとドキドキしてしまいますよね。
それを考えると男のロマン・プロレスでもっとも有名な技がバック・ドロップというのもうなずけます。
つまり、バックドロップという技は、相手の背後に回りギュッとすることにより、相手をドキッとさせ、油断させたところを投げると言う、人間の心理をついた巧妙な業なのでは無いでしょうか。
■離れ離れ感が「後ろからギュッ」の最大の萌えポイント
前述の記事の後半部分では、後ろからギュ効果を「テリィ抱き」という視点からさらに深く掘り下げています。それによると、漫画「キャンディキャンディ」のテリィが別れ行くキャンディを後ろから抱きしめて泣く、というシーンが、少女漫画史に残る切ない別れの名シーンとのことで、
「このシーンは『向き合って抱き合う別れ』では成立しないものであって、『無防備な背中を守られる安心感・あたたかいぬくもり』と『不意の驚き』に加え、『向き合えない運命を持つ『離れ離れ感』」がポイントになる」
と、推測しています。
まさにこれもプロレスならではのシチュエーションですね。相手にリスペクトするものはあっても、所属するタッグやチームが違えば全力で戦わなくてはならない。昔の相棒だったり師弟関係だった相手との対戦が哀しくも美しいのは、まさにこういう離れ離れ感ではないでしょうか。そんな感情のぶつかり合いの場で、相手をバックからギュっと抱きしめてしまうのは自然の成り行きです。
プロレス技のバック・ドロップには、敬愛すれど戦わなければならない相手への切ない想いが込められた、男がときめく技なのですね。(peropero)
【参照】非モテタイムズ
http://himo2.jp/