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思わずCD買っちまった! 期待の新星・高橋優「僕らの平成ロックンロール」を聞いてくれ

 神聖かまってちゃんの記事ばっかり書いていたら、編集部から「もう(かまってちゃんは)いらないから、もっとみんなが知らない新しいバンドみつけてこい!」と言われた。途方に暮れた記者は音楽専門チャンネルで、とんでもない歌い方をするミュージシャンを見つけたので、さっそくネットで調べてライブへGO!。とにかくギターを弾きながら、セリフを話すみたいに歌いまくる若い男。シンガーソングライターの高橋優(タカハシユウ)というらしい。

 渋谷の結構有名なライブハウスのドリンク付きで1000円とは随分安いなあと思ったら、「RADIO DRAGON」という TOKYO FMのラジオ番組の公開イベントだった。DJの女の子が二人出てきて本日出演アーティストの説明をしてくれる。高橋優は一番最初に出てきた。

 PVで見たよりも少し若く見える高橋優は現在26歳。メロディが軽快で爽やか、豪快な歌いぶりで会場を魅了した。客席の反応からいってかなり人気があるようだ。しかし黒縁めがねとアコースティック・ギターで熱唱する彼の風貌は、若い頃の南こうせつそっくり。というか、ロックとフォークの間にあるような見せ方は1970年代“風”を意識していて、40年前の日本の若い男性のファッションがそのまま現代に蘇ったように見えた。歌詞こそ過激だがどっかの誰かと違い、手首を切ったりはしない。オシャレかつ大人の男性だ。よくよく調べてみたら、高橋優の曲はすでに某有名女優の出演する某交通機関のCMに使われていて、どうも有名な広告業界の大物がバックアップしているらしい。という事は、今現在彼は神聖かまってちゃんよりもよっぽど高いところにいる人で、編集部がお望みの「みんなの知らない新しいミュージシャン」ではない。残念、あてが外れた。

 でも歌には感動したので、ライブ後に高橋さん自身が手売りするCDを買ってみる。ご丁寧に袋を破って中のCDにサインをしてくれたのだが、文字がぐちゃぐちゃで読めない。同時にサイトで高橋さんを紹介したいと、スタッフの女性に名刺を渡した。記者の名前を見て一瞬女性の顔が凍りついたような気がしたが、そんなのは気にしない。彼女は「検討してご連絡します…」と言ってくれたが、多分連絡は無いであろう。家に帰って聴いた「僕らの平成ロックンロール」というミニアルバムは、思ったとおりどの曲もスキのない上手さ。昨年インディーズで発売した「こどものうた」という曲はかなり話題になったそうな。その名曲「こどものうた」であるが、何か大学に恨みでもあるのか教授の盗撮に怒ってみたり、ネグレクトする母をかばう子どもの気持ちになったり、ネットや週刊誌のニュースをかいつまんで大なべで煮たような歌。メロディが軽快過ぎて一回聴いただけでは気がつかなかったけど、けっこうドロドロしている。でも爽やかなのは、プロデュースがおしゃれだからだろう。見栄えのいい鉢に植えられた雑草のようだ。さらにこの歌のPVは、首なしの女の子がパンチラで踊り、その近辺で垢抜けない高橋優が歌い狂うという変わったシロモノ。重い歌詞がアップされているのに、なぜかまるでドロついた印象が残らない。と思ったら、我を忘れてギターを弾きまくり、一曲歌い終わった高橋優の指先から血が…。いやはや、ロックンロールをやってる人って、なんでみんな手から血を出すんだろうか。

(そんな高橋優は、7月21日に1stシングル「素晴らしき日常」をリリースする。後日その発売記念の招待ライブに応募し当選したため、記者は再び取材を求めて猛アタックを計画。結果をどうぞお楽しみに。)<コダイユキエ>

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