「嬉しいです」と喜びを顕わにした杉本さんは、デザインを手掛けたきっかけが、歌舞伎の隈取りをJUKEに施したらどうなるのだろうという好奇心だったことを明かした。「日本の個性的なイメージを全体に配置して、和風に仕上げました」とデザインのコンセプトを紹介。また、JUKEが発売された当初、「インパクトが強く、『かぶいていた』という感じがしました。JUKEと歌舞伎に、深い所で繋がりを感じました」と語った。
朝に起きてからデザインを始め、「気が付いたら次の日になっていました」と制作秘話を紹介した杉本さんには、杉本さんのデザインを実現した実車が進呈される。杉本さんは、京都の街を、歌舞伎の隈取りを取り入れたJUKEで走り、国内外の観光客のリアクションを観察したいといい、「喜んでいるリアクションを見られたらすごく嬉しいですし、旅のひとつのちょっとした思い出になってくれたら最高です」と笑顔を見せた。
日産JUKEは、2010年6月の日本での発売以来、特徴的なデザインや独自性が支持され人気に。2014年7月にはマイナーチェンジが行われ、ドア、ハンドル、ミラー、インテリアなどを合計90パターンの組み合わせの中から選ぶことができるパーソナライゼーションを追加した。
発表会では、日産自動車マーケティング本部の小塚マーケティング・ダイレクターから、パーソナライゼーションの究極の形として、今回のコンテストを開催した趣旨が語られた。杉山デザイン・ダイレクターからは、JUKEの世界観が新しい世界になっているか、ユニークなデザインが盛り込まれたJUKEの形状を上手に利用してさらに拡大させているか、クリエイティビティの高さ、という3つの点で審査が行われたことが紹介され、この日アンベールされたグランプリ獲得デザインの実車を見て、「選んでよかったなと思います」と満足そうな笑みを浮かべた。