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模倣大国の上海“パクリ”モーターショー大盛況

 世界中の自動車メーカーが参加して20日に華々しく開幕した「上海モーターショー」で、外国産車の“パクリ”とみられる中国メーカー製乗用車がずらりと展示され、関係者をあ然とさせている。これまでにも偽物ばかりの遊園地をはじめ、キャラクターグッズや携帯ゲーム機などをパクリまくって批判を浴びてきた模倣大国が、ビジネスチャンスに“お家芸”を炸裂させた。

 ここまでくると、あきれる…を通り越して感嘆するほかない。
 上海発の共同通信によると、同モーターショーでは、マツダや英ロールスロイスのデザインを模倣したとみられる中国メーカーの乗用車が複数展示されている。写真をご覧になれば分かるように、瓜二つといっていい仕上がり。急成長する中国市場に世界的な関心が高まり、多数の外国記者が会場で取材する中、同国の知的財産権保護の意識の希薄さがあらためて浮き彫りになった。

 マツダ車と似たデザインの新型車を発表したのは中国の海馬汽車。このメーカーは2年前の前回のモーターショーでも、マツダ3(日本名アクセラ)そっくりの乗用車を展示したが、今回はマツダ2(同デミオ)そっくりの「M2」を発表した。同一メーカーを徹底的にパクることに何のためらいもなかったのか。現地中国のマツダ担当者は、「フロントのランプがそっくりだ」と語った。
 ロールスロイスをまねたとみられる車を展示したのは、中国大手の吉利汽車。中国紙によると、100万元(約1400万円)前後で2年内に売り出すという。会場にいたロールスロイスの担当者は「ひどいコピーだ。こんな模倣は世界でも見たことがない」と苦笑い。中国市場には興味があるものの、“パクリOK”がまかり通る風潮にはうんざりしているようだ。
 ほかにも、トヨタのミニバンやドイツBMWの「ミニ」を模倣したとみられる乗用車も。世界の主要社がそろう中、堂々と“パクリ新車”を発表する神経は並大抵のものではない。
 中国では、ディズニーキャラやドラえもんに似せたパクリキャラのいた遊園地が批判を浴び、廃園に追い込まれている。最近では、ソニーの携帯ゲーム機PSPに外見だけ似た「POP」の存在が明らかになった。パクリ文化は相当根深い。

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