奈良県警は12月19日、同僚の女性職員のスカート内を盗撮したとして、県警鑑識課の男性係長(50)を県迷惑防止条例違反容疑で、奈良地検に書類送検した。
県警は同日付で停職1カ月の懲戒処分とし、係長は依願退職した。
送検容疑は、6月28日午後3時45分頃、勤務中に奈良市の県警本部の北側出入り口で、40代の女性職員のスカート内を盗撮した上、9月までに出勤途中の市内の駅などで、30〜40代の計3人の女性職員のスカート内を盗撮したとしている。
10月21日に、係長の不審な行動に気付いた別の女性職員が上司に報告し、盗撮行為が発覚したという。
係長は容疑を認めており、「他人が知らないところを知りたかった。約4年前から撮影していた」と供述している。
県警監察課によると、係長は被害女性3人と面識があり、談笑しながら近付いて、靴やリュックサックに忍ばせた小型カメラで動画を撮影していた。
ビデオカメラは幅4.5センチ、高さ2センチ、奥行き2センチで、靴ひもやリュックサックのポケットに仕込むなどして、計画的に盗撮を繰り返していた。
係長は「4年前から撮影していた」と話しているだけに、今回判明した3人の盗撮以外にも、余罪があるかもしれない。
薮内利一・県警首席監察官は「女性が働きやすい職場づくりを進めるなか、職員がこのような事件を起こしたことは誠に遺憾」とコメントしている。
(蔵元英二)