幽霊が店の鏡に映る等々のオカルト話を聞きに初めて足を踏み入れた。
ところで、売りセンのボーイは、かっこいい子は本当にかっこいい、と聞いていたが…いた! すぐにそれらしい男の子を発見、しばし取材主旨を変えてみた。
松岡充似のギャル男君は、コウジ(仮名・21歳)。ヴィトンのボストンバッグを片方の肩に背負ってなよっとしてる。
「関西から来たの…。…なのよ。お友達とね…」
などと、しなをつくりながら、女言葉を小さな声で話す。
(なんだ、この倒錯感…)
これははじめての体験。いくらキレイとはいえ、見かけは男のままのコウジ氏。なのに、妙に色っぽいのだ…。逆に女装をしていないほうがエロいかもしれない…(これはいかん)、不意に訪れた衝撃だったが、なんとか気を取り直す。
話を聞くと、彼は、誰かエラい人に囲われていたらしい。そして、現在も売りセンボーイであることも明かしたのだった。
界隈に詳しい事情通がこう語る。
「売りセンの有名店があるんです、そっち系の大物芸能人などがこぞってやってくる…。その店にアノ超大物政治家が変装をしてやって来た、という噂がまことしやかに語り継がれています」
全くすごい世界だ。
浜○○ゆみの向こうを張って、ほかの大物女性芸能人たちもこぞって仲間を引き連れてやって来て、イケメン君たちとドンちゃん騒ぎしつつある種のステイタスを得る遊び場…すっかりそんなイメージになった街だと思っていたが、やっぱり2丁目の闇は恐ろしく深いようである。