大輪教授のように、潔く「引退」の決断を下すのは、珍しいことではない。芸人を、裏方として支える側に回る元芸人も、少なくはないからだ。
たとえば、構成作家のオークラ。バナナマン、おぎやはぎ、東京03といった、関東の本格的コント師の“脳”である彼は、ももいろクローバーZの冠番組『ももクロChan』(テレビ朝日系)や、『お願い!ランキング』(同)、『とんねるずのみなさんのおかげでした』(フジテレビ系)や『ゴッドタン』(テレビ東京系)といった人気番組を手がける。元は、人力舎所属のコンビ「細雪」。そのころ、バナナ・日村勇紀のズバ抜けたおもしろさにふれて、「勝てない」とギブアップ宣言して、書く側に回った。
ものまね芸人としてはトップクラスの、原口あきまさ。デビュー時は「チャムズン」というコンビ芸人だったが、解散後、相方の中村至誠は、放送作家に転身。所属していた事務所の芸人が出演する番組で、大喜利のお題を出すこともある。
ビビる大木は元、「ビビる」というコンビ芸人。相方の大内登は、芸能界引退を発表したあと、マネージャー業に転身。のちに、番組制作会社「ケイマックス」に所属して、現在もスタッフとして活動している。同社は『A-studio』(TBS系)や『「ぷっ」すま』(テレ朝系)、『さまぁ〜ず×さまぁ〜ず』などを制作し、お笑いに強いことで知られている。
ほかにも、芸人から転身した者はもちろん、逆パターンも意外と多い。折を見て紹介しよう。
【訂正】大木淳とありましたが、大内登の間違いです訂正してお詫び致します。