逮捕される1年ほど前には佐藤議員の秘書を辞めていていたにも関わらず上倉容疑者は地元の京都でホステスや芸者を毎晩のように連れ歩く豪遊ぶりで色々な噂が飛び交ってた。
「あの男が1億で事件になるんなら詐欺やと思ってたけど、強盗とはな…。あいつは秘書ゆうても、仕える議員を次から次へと替える“わたり”いうやっちゃ。政治家への志なんか、これっぽっちもあらへん」(自民党大阪府連の関係者)
事件は、上倉容疑者が京都府選出の二之湯智参院議員(自民党)の公設秘書だった2010年9月に起こしている。京都市左京区の不動産会社社長宅に宅配便を装って押し入り、応対した妻に刃物を突き付けてケガをさせ、現金約1億円を奪った凶悪な手口だった。
「実は上倉は、'16年にも同じ手口で島根県内の高齢者宅に押し入り、家人にケガを負わせた強盗致傷などの罪に問われ、服役中だったのです。今回の事件では、上倉を手引きした59歳の無職の女も共犯として逮捕されています」(全国紙記者)
芸者をあげてシャンパンで乾杯する画像がネットで拡散されているが、この男の私生活はド派手なものだった。
「フェラーリなどの高級外車を乗り回し、議員会館にも真っ赤なポルシェで乗り付けていたそうです。身なりもホストのようにシャツのボタンを開け、佐藤議員を『ゆかり先生』と呼んでいたらしい。普通の女性議員であれば、この男は怪しいと思うはずなのに、佐藤議員はまんざらでもない態度で接していたと言われているので、どっちもどっちですね」(同)
関西の自民党関係者の間では名の知れた存在だったというから、こうした悪評が知れ渡っていたようだ。
「カネは動かせるし、議員の代わりに大きな顔ができる。それだけの理由で秘書やっとるヤツが、自分も偉いと錯覚して、分不相応な遊びを覚えたらどうなるか、ゆうこっちゃ」(前出・府連関係者)
上倉は調べに対して容疑を否認しているが、捜査関係者は、強盗で得たカネの一部が政界に流れていた可能性も視野に入れているようだ。