配給/ワーナー・ブラザース映画
ともにバレリーナを目指した宮本すばると弟の和馬。しかし弟は、病気のために若くして最期の時を迎えてしまう。絶望の淵をさまようすばるを助けたのは、小劇場“パレ・ガルニエ”のオーナー五十鈴だった。この運命的な出会いによって、すばるは和馬の残した“ダンス”の世界へと、のめり込んでいく。美しく育ったすばるは、やがて踊ることのみが唯一彼女に残された道であると悟る。ライバルとの出会い、恋、友情をバレエを通じて知った彼女は、いつの日かプロのダンサーになることを夢見る。
原作は韓国や台湾、香港でも若者に人気がある曽田正人の同名漫画。監督・脚本はリー・チーガイ。恵まれているとは言えない家庭にバレエの才能を持って生まれた宮本すばるが、その才能を開花させていく物語。恋や友情より大事なものがあると訴える、前向きな気持ちになる作品だ。主演は猛特訓の末に役を勝ち取ったバレエ未経験の黒木メイサ。劇中で素晴らしいダンスを披露。特にラストのコンテンポラリーダンスは、この映画最大の見所と言える。五十鈴役を桃井かおりが好演。