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トヨタ富士F1撤退のウラにゴーンの影

 トヨタ自動車が子会社「富士スピードウェイ」(静岡県小山町)での「F1日本グランプリ(GP)」開催から撤退を検討していることが29日分かり、関東のF1ファンにショックが広がった。厳しい経営事情の中、赤字レースを“損切り”せざるを得ない実情があるのは確かだ。しかし、そのウラには、あの日産のカルロス・ゴーン社長の影がちらついているという。

 F1日本GPは現在、トヨタ系の富士とホンダ系「鈴鹿サーキット」(三重県鈴鹿市)での隔年開催だ。今年は10月に鈴鹿で行われるため、来年は富士の予定だが、撤退が決まった場合は鈴鹿での開催になる可能性がある。関東以北在住のF1ファンは、また以前のように鈴鹿まで遠出して観戦しなければならなくなる。
 トヨタはF1レース自体への参戦は続ける方針だが、なぜ「富士」が“犠牲”になったのか。

 日産関係者は「トヨタの豊田章男次期社長がうちのゴーン(社長)をめちゃくちゃ意識しているんですよ。ゴーン(社長)が『フェアレディーZ』を復活させたり、国産スーパーカー『GT-R』開発でカーマニアを狂喜させた手腕を真似て、スーパーカー開発に巨額の資金をぶちこむつもりらしい。それで富士にカネが回らなくなった、ということでしょう(笑)」と話す。
 つまり、ライバルはホンダではなく日産ということ。F1開催をホンダに譲ってでも、ゴーン氏には負けたくないとライバル心を燃やしているという。
 実際、章男氏はバリバリのレーサーだ。4月下旬にドイツで開催された国際自動車レース「ニュルブルクリンク24時間耐久レース」では、章男氏自らドライバーとして参戦し、170台中の87位で完走。「悔しさをばねに今後もがんばりたい」などと述べ、トヨタチームとして挑戦を続ける意欲を示した。
 実は、このとき駆ったマシンが注目を集めた。超高性能スポーツカー「レクサスLF―A」の試作車で、ポルシェやフェラーリなど欧州メーカーの上位車種に対抗できる和製スーパーカーの期待がかかっているという。
 富士スピードウェイはトヨタが2000年に買収。約200億円を投じて施設を改修した上でF1GPの開催権を獲得し、07年にようやく実施した経緯がある。

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