ある若いカップルが住む一軒家で起きた不気味な現象を、ドキュメンタリータッチで描いた作品。監督は、これが長編デビューとなる若手のオーレン・ペリ。一軒家に引っ越した初めての晩、アイスメーカーが立てる音に驚いた彼女が「誰かいる!」と驚いて飛び起きたことにヒントを得たという。
アメリカでは公開5週目に興行成績1位になるなど、社会現象を巻き起こした。1月30日から日本でも公開され、土日の2日間で興収1億円を突破と好調な出足。現在も、各映画サイトの人気ランキングでもトップ10に入り続ける健闘を見せている。
公開の初日と2日目の土日は、都内の劇場では軒並み満席で立ち見も出る大盛況ぶり。その勢いは平日になっても続き、月曜日も満席の劇場が多かったとか。劇場側の話では、観客の半分近くが女性客で、劇場の外まで悲鳴が聞こえてきたり、泣きながら出てくる女性客もいたという。
アメリカでヒットしたとはいえ、監督も出演者も無名のため、日本では大作扱いではなく、『ラブリーボーン』(『キングコング』や『ハリーポッター』シリーズのピーター・ジャクソン監督作品)、『ゴールデンスランバー』(井坂幸太郎原作、堺雅人・竹内結子主演)など同時期公開のヒットが期待できる大作に比べ、封切時の上映館は、これらのおよそ半数に過ぎなかった。
それが、早くも1スクリーンあたりの興行収入が約65万円と、予想外の健闘を見せた。上記2作品の1スクリーンあたりの興行収入は『ラブリーボーン』が約45万円、『ゴールデンスランバー』約63万円なので、堂々大作と並んでいることがわかる。口コミ効果も考えれば、今後もますます観客動員が望めそうだ。
(横浜六太 山口敏太郎事務所)
参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou