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鎌倉の住職が修行していた寺から版画を盗む

 仏に仕える身でありながら、なんてことを…。

 神奈川県警鎌倉署は8月14日、別の寺に忍び込み、版画を盗んだとして、建造物侵入と窃盗の容疑で、同県鎌倉市大町の常栄寺住職の男(65)を逮捕した。

 逮捕容疑は、7月19日午後7時45分頃、同市小町の本覚寺に侵入し、寺務所と住職(76)の居宅を結ぶ渡り廊下に飾ってあった前田青邨(せいそん)作の版画1枚(時価約30万円相当)を盗んだ疑い。

 同署によると、男は87年から11年まで、日蓮宗の本覚寺に住み込んで修行しており、勝手が分かっていた。無施錠の寺務所から侵入し、版画を盗んだが、その様子が防犯カメラに映っており、男の関与が浮上した。

 男は盗んだ版画を、自分の寺の本堂と居宅を結ぶ渡り廊下に飾っていた。男は容疑を認めており、「絵が気に入っていたので、自分の寺に飾りたかった」と供述している。

 盗まれた版画は僧侶の「辻説法」を描いた作品で、縦約60センチ、横約80センチ。本覚寺の住職が、約10年前に近所の古美術店で購入したものだという。

 前田青邨は1885年(明治18年)、岐阜県中津川村(現中津川市)出身の日本画家で、歴史画を得意とした近代日本画壇の巨匠。55年(昭和30年)には文化勲章を受章しており、東京藝術大学日本画科主任教授、同大名誉教授も務めた。77年(昭和52年)に鎌倉で没している(享年92)。

 生誕地の中津川市には、画伯の作品を後世に伝えるため、「青邨記念館」(休館中)がある。同市の名誉市民(第1号)でもある。
(蔵元英二)

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