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【放送事故伝説】神戸連続児童殺傷事件の直後、テレビ番組が大量にお蔵入り?

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 今から22年前の1997年、通称「少年A」による「神戸連続児童殺傷事件」が発生した。1997年5月27日の早朝、神戸市にある中学校正門に、男児の切断された頭部が放置された事件を皮切りに、「酒鬼薔薇聖斗」を名乗る当時14歳の中学生が起こしていた猟奇事件がマスコミに暴かれた事件は、当時の全日本国民に大きなショックを与えた。

 さて、「神戸連続児童殺傷事件」が発生した当時、多くのテレビ局は卑劣な事件および未解決事件に配慮して、いくつかの番組は放送を自粛した。当時の新聞によると、特に「人間の体を切り落とす」シーンに関しては、最大限の配慮が行われたようで、NHK教育は同年5月31日に放送された歌舞伎俳優の中村雀右衛門が主演する舞踊「桜の森の満開の下」(原作:坂口安吾)には、山賊が狩ってくる生首を並べて遊ぶという「首遊び」という残虐性の高いシーンがあり、また、雀右衛門が生首を抱えて踊るという、図らずとも事件を連想してしまうシーンがあったことから、放送を差し替えられている。この放送差し替えは、中学校正門での一件から4日しか経過していないということもあり、いくら伝統芸能でも「首遊び」は放送するわけにはいかなかったようだ。

 また、民放もNHKと同じような対応をとっており、テレビ朝日は、同年6月14日放送予定だった時代劇『遠山の金さんVS女ねずみ』の「不倫の清算!バラバラ殺人」というエピソードがタイトルの通り、劇中にバラバラ遺体が出てくるために放送できなかった。

 また、これは放送後にクレームが発生したパターンだが、事件の数日後、競技型バラエティ番組『TVチャンピオン』(テレビ東京系)で行われた「特殊メイク王選手権」では、参加者が作り物の首を持ち込んだところ、放送後に視聴者からのクレームが相次ぎ、番組の構成そのものを見直すことになったとされている。

文:穂積昭雪(山口敏太郎事務所)

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