鳥居みゆきは、最初「バッティングセンターでピッキング」と言っていたのをご存知だろうか。それが次からは「バント」に変わって、その後も「バッティングセンターでバント」と言い続けたが、当然、そんなに面白くはない。指を鍵状にして、ピッキングと言ったほうが、当然オリジナルなのだから面白いのは当たり前。いっぽう、先日もバラエティー番組でケンドー・コバヤシが、素人を「ピッキング犯のような方」、といじっていたが、ピーという音で消されていた。かと思えば、最近は、いろんな人が「狂っている」と平気でテレビで言っているが、ぜんぜん問題にならない。
では、「ピッキング」は、放送コードにかかったのか。
<あらびき団>でこの鳥居の「ピッキング」ギャグを放送したTBSによると、「ピッキングという言葉自体は、全日にわたり、放送禁止用語ではない。『バッティングセンターでピッキング』もネタだから、個別のつかわれ方としてもまったく問題はない」(TBS関係者)そうである。
同じく鳥居の「ピッキング」ギャグを放送して、次は「バント」になっていた<爆笑レッドカーペット>ではどうだろうか。「ピッキングはニュースでもつかわれる言葉なので、放送コード規制はされていない。番組は録画なので、放送禁止用語がでたらカットされるし、使用法に問題があってもすぐに担当部署に上がるはずで、本件に関しそのような事実はない。それで当然だとも思う」(フジテレビ関係者)ということだ。
吉本との関連も深い編集プロのあらびき団担当者によれば、「放送コードの基準は、基本的に局の決まりに従うので、その件についても製作側での自主規制はしていない。なので、吉本さんの判断ではないか」ということ。
最後に吉本に聞く…までもなく、そもそも放送コードには引っかかっていない、というのが結論であった。あとは、タレントのイメージとか、ギャグが面白い面白くない、等の問題なのだろうか。
だいたい、たんに、デリケートな言葉を放送局が放送したところで、法律には抵触していない。やはり一般的に、出演者からの依頼で消音ないし、出演者が自主規制するのだろう。
結局、この程度の話なら、放送コードに則った厳格な規制、などなさそうだ。
「バッティングセンターでピッキング」のほうが、毒があって面白いと思うのだが…。(了)