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酒気帯び運転で懲戒免職の元千葉県職員が逆転勝訴

 東京高裁で興味深い判決があった。

 酒気帯び運転で接触事故を起こし、懲戒免職処分を受けた元千葉県職員の男性(58)が、県に処分取り消しを求めた訴訟を起こしていたが、その控訴審で、東京高裁は8月16日、県側が勝訴した1審千葉地裁判決(11年1月)を取り消す判決を出した。

 三輪和雄裁判長は「処分は社会観念上、著しく妥当を欠き、懲戒権者の裁量権を逸脱し違法」と述べ、請求を棄却した1審・千葉地裁判決を取り消し、男性に対する懲戒免職処分の取り消しを県に命じた。

 判決などによると、男性は07年11月29日朝、前夜に飲んだ酒が残った状態で、出勤のため同県習志野市内でバイクを運転。対向車に衝突する物損事故を起こし、道交法違反(酒気帯び運転)で千葉簡裁から罰金30万円の略式命令を受けた。県は08年1月、職員の懲戒処分に関する規定に基づき、男性を懲戒免職処分とした。

 県の要綱や指針は飲酒運転で交通事故を起こした職員は一律免職と定める一方、具体的状況で処分を軽減できるとしている。三輪裁判長は「飲酒直後の運転ではなく、軽微な物損事故。事故が飲酒の影響と断定できず、酒気帯びを明確に認識していたとは認められない。勤務成績が良好だったことなど、原告に有利な事情を考慮せず、評価を誤った」として、懲戒免職は重すぎると判断した。

 この判決を受け、森田健作知事は「主張が認められず残念。判決の内容をよく検討した上で、今後の対応を決めたい」とのコメントを出した。

 公務員の飲酒運転については、06年に福岡市で起きた幼児3人死亡事故以降、全国の自治体で厳罰化が進んだ。これに対し、公務員側が処分取り消しを求めて提訴するケースも相次いでいる。

 ただ、これはあくまでもケースバイケース。飲酒直後の運転と、前夜の酒が残っていた状態での運転とでは事情が異なり、一様に処分、判断はできないであろう。
(蔵元英二)

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