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蛇の目ピロコの“日本酒に氷は有り? なし?”

 7月に氷を入れて飲むビールが発売されてから、「日本酒にも有りでしょうか?」という質問をよく受けます。
 節電の影響で暑さ対策に注目が集まっている今夏…日本酒にも氷入れや水割りがあっても良いんじゃないかと試されている方も多いと思います。
 色々調べてみると…実は一見邪道だと思われる日本酒のオンザロックは昔から親しまれていたようです。
“日本書紀”に「氷室の氷、熱き月に当たりて、水酒に浸して用ふ」とあって、氷を氷室に埋めておき、夏に都へ運び出し氷を入れて日本酒を楽しんでいた! という古い歴史がそこにありました。

 とかいえ、日本酒を造った蔵元さんからすれば、考えに考え抜いて製品化した拘りの品をそう簡単にいじられるのは…気が悪いですよね。
 日本酒が出来るまでの工程に‘割り水’といって、仕込み水を加えてアルコール度数を調整する作業があります(割り水しない原酒もあります)。
 水を加えるのだから、日本酒に氷を入れても水を割っても全く問題ない! という考えもあれば、計算されて出来上がった最高のバランスを崩すような飲み方はけしからん! という意見もあり、正に賛否両論!
 思考を変えて考えてみると…プロの料理人に出された料理を目の前であれこれ勝手にアレンジするようなもの、それはやはり失礼な行為。彼女が作ってくれた愛情たっぷりのお弁当は感謝をこめてそのままいただく…でしょ? でも当然、食べ方や飲み方は人それぞれ、味の好みも違う。決まりはないわけで…。
 ん〜難しい問題ですが、要は礼儀や心を怠らなければ、そして場所を考えれば、楽しみの幅を広げるひとつとして受け入れていいのでは? と私は思います。
 例えば、「お風呂上りに日本酒をビールの様にゴクゴクと飲みたい! でもそのままではキツイ! 氷を入れると丁度良く美味しい!」というのは有り! ではないでしょうか。
 モデルさんもそうですが、素が良ければ何を着ても映えるしブレない! 何でも着こなせる! 日本酒だって同じだと思う…な!
 氷酒には‘みぞれ酒’‘凍り酒’‘凍結酒’‘シャーベット日本酒’‘氷室酒’…etc、さまざまな名称で呼ばれる凍らせた日本酒が沢山あります。試してみる価値は有り! だと思いますよ!

 ただ、仙台伊達家御用蔵‘勝山酒造’さんによると「実は厳密に言いますと、ソーダ割りの氷入りにはある条件をクリアしたお酒でないと合わないことが判っております」との事。勝山はその条件をクリアしているから、‘氷シェイク技’‘ジンジャーエール割り’‘ソーダ割り’‘加水技’‘シャンパンの瞬間ヴィンテージ技’等々を推奨しているんだそうです。しか〜し、ココまでやるには“出来る”酒の条件のハードルも高くなるとか!!
 次回その“条件”を掘り下げてお送りしようと思います。お楽しみに!

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