報道によると、先月下旬に帰国したゲレーロは来シーズン以降の残留を熱望。しかし、球団は代理人との交渉の結果ゲレーロを放出し、新外国人選手の獲得に動くことを決断するに至ったという。
今シーズン101試合に出場したゲレーロは打撃成績を見ると、「打率.237・21本塁打・54打点・68安打」と今一つだが、シーズン後半戦となる7月以降に限れば、52試合で「.262・13本・36打点・38安打」と復調。
また、ポストシーズンではCS3試合で「.300・2本・4打点・3安打」、日本シリーズ4試合で「.333・0本・5打点・4安打」と、どちらも3割以上の打率をマークするなど奮闘を見せていた。
今回の一件を受け、ネット上の巨人ファンからは「ゲレーロ切るのか、後半戦は頑張ってたのに」、「20発打てる打者を手放すのはもったいない気がする」、「ゲレーロより打てる新助っ人を都合よく引っ張って来れるとは思えない」といった反発の声が噴出。
一方、「ゲレーロは別に切ってもいいが、それなら中島も切ってほしい」、「ゲレーロは出すのに、中島は残すのは謎すぎる」、「なんでゲレーロ切って中島切らないんだ、どうせ残しても打たないのに」と、昨オフ1億5000万円の1年契約で巨人に加入した中島宏之を絡めた批判も数多く見受けられた。
「今シーズンの中島は43試合で『.148・1本・5打点・8安打』とからっきしで、7月以降は一軍出場が無かったにも関わらず残留が決定。同じく、昨オフ入団した岩隈久志も残留したことを元に、『2009年WBCで共に戦った原辰徳監督が2人を贔屓しているのでは?』と見るファンは少なくありません。ただ、ゲレーロはその中島よりも高給取りなだけに、残すにもそれなりのコストが掛かる上、外国人枠の兼ね合いも考えなければいけないという問題があります。また、ゲレーロの代理人は辣腕として知られるスコット・ボラス氏ですが、もしかしたら彼が突き付けた条件の中には、年俸面の他に、『一軍・スタメン保証の確約』といった球団側にとってリスクが大きすぎる条項も盛り込まれていたのかもしれません」(野球ライター)
不満を抱いているファンが多いことが浮き彫りとなっている今回の一件。一部ファンの間では、ゲレーロについて「バレンティン(ヤクルト)獲得の見通しがついたからお払い箱にされた」と見る向きもあるが……。
文 / 柴田雅人