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横綱審議委員会がふがいない大関陣にダメ出し! 大混戦の千秋楽視聴率が3年ぶり20%超え

 場所後恒例の横綱審議委員会(横審)が、5月21日、東京・両国国技館で開かれ、ふがいない大関陣を糾弾する意見が続出した。

 本来、横審は横綱昇進を審議するのが役目だが、夏場所では大関陣が不振を極めたとあって、鶴田卓彦委員長(元日本経済新聞社会長)は「大関が6人もいて、昇進候補が誰もいない。2人くらいは優勝争いに加わらないと」とおかんむり。

 左手の故障もあって、昇進後、ワーストの10勝5敗に終わった白鵬に関しては、「長い間、1人横綱で頑張ってきたから、疲れが出たんじゃないか」(鶴田委員長)と擁護した。

 鶴田委員長の口からは、「10勝しなければ、大関から落とすシステムをつくればいい」といった過激な意見も飛び出した。現行ルールでは2場所連続で負け越さないかぎりは、大関から陥落することはない。

 夏場所で大関の責任ともいえる2ケタ勝利を挙げたのは、11勝の稀勢の里(鳴戸)と10勝の琴奨菊(佐渡ヶ嶽)の2人だけで、後の4大関は1ケタに終わっただけに、横審の嘆き節も大きい。大関の陥落ルールが、そう簡単に改定されることはないだろうか、この状況が続けば、議論も必要になってくるだろう。

 なお、大混戦となった夏場所千秋楽(5月20日午後5時〜6時3分=NHK総合)の平均視聴率(ビデオリサーチ調べ)が、関東地区で20.4%、関西地区で16.5%だったことが分かった。瞬間最高視聴率は関東地区で24.5%、関西地区で19.4%だった。大相撲中継の視聴率が関東地区で20%を超えたのは、09年秋場所千秋楽以来、2年8カ月ぶりのこと。

 この際は横綱・朝青龍が優勝決定戦で白鵬を破り、4場所ぶりに優勝を飾った。この夏場所は史上稀に見る大混戦となり、旭天鵬が平幕優勝を飾ったが、横綱、大関の不振による混戦で視聴率が上がるという、なんとも皮肉な結果となった。
(落合一郎)

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