内舘氏は武蔵野美術大学造形学部卒業後、三菱重工業に勤務。1987年に脚本家デビュー。NHK連続テレビ小説『ひらり』や大河ドラマ『毛利元就』などの脚本を手掛けた映像界の重鎮である。ただ彼女が得意としているのはこれらの“NHKで放送されるようなお行儀のいいドラマ”ではない。『都合のいい女 』(1993年、フジテレビ)、『義務と演技』(1996年TBS、原作のみ)、『週末婚』(1999年、TBS)、『汚れた舌』(2005年、TBS) などの愛憎ドロドロ劇を得意としているのだ。これらのドラマには毎回濃厚なベッドシーンが盛り込まれ、多くの男性ファンを魅了してきた実績を持っている。しかし、最近ではテレビ側の自主規制の影響なのか、それとも不景気であまりドラマに予算をかけられないのか、脚本家としての活動はあまりない。
今年の1月25日には任期満了となり横綱審議委員会を退任した。また朝青龍も引退したことで肩の荷も降りたはず。新しい愛憎ドロドロ劇(もちろん毎回濃厚なベッドシーンたっぷりの)の執筆にじっくり取り組める時間が出てきたのではないだろうか。
話題となるドラマをなかなか生み出すことができないテレビ界にぜひ旋風を巻き起こしてほしい。