その一方、10月22日は、太平洋側から関西・中部地方にかけて台風21号が上陸。愛知・静岡県にかけては22時頃から、川が氾濫したり水道が止まったりとした被害が相次いでいた。
そのような状況であったため、「選挙より台風情報を優先して欲しい」「選挙結果は明日になればわかる」「今は台風についてもっと扱って欲しい」といった声が放送局へ相次いでいたという。
テレビ東京では、L字フレームを使用して、左部分に選挙速報、下部分に台風情報を掲載するなどの試行錯誤を行っていたが、「わかりづらい」との声も相次いでいたほか、奈良県から大阪府を流れる大和川が氾濫し、非常に危険な状態だった際でも、地元局は選挙特番を優先していたため、近隣住民からは強いブーイングがあったという。
また、これらの悲鳴は、放送現場も同様だったようで、関係者によると、10月22日の民放テレビの報道局は、めまぐるしく変わる選挙速報と台風のダブルパンチで日付が変わるまで大騒ぎだったという。
「選挙と台風はとにかく、情報が入ったらすぐに伝えなくてはいけないので、報道局はかなりのパニック状態だったことが予想されます。10月に超大型台風が来るのはかなり珍しいので、報道局にとっても予想外の出来事だったと思います。恐らく、番組関係者は今頃、全員がヘロヘロになっていると思われます」(元テレビ局AD)
国の政治か人命か……2017年10月22日は、国会にとってもテレビ局にとっても「正念場」となったようだ。