渋谷のセンター街で紙芝居をしていたところ「貧乏じゃないですか?」と声をかけられ、見事テレビ出演を果たした中沢氏。他にも本屋で立ち読みしていたところ出演オファーが来るなど、見た目のインパクトから得られるオファーは相当な数に上った。
貧乏そうな見た目もそうだが、非モテを実感することもあるらしく、代々木公園でパフォーマンスしていた時には常にモテなさそうな人ばかりが集まってきて、改めて自分の非モテを実感したそう。「類は友を呼ぶ」ということであろうか。
さて、そんな彼の童貞時代に描かれた恋愛小説『初恋芸人』。彼女いない歴28年の彼が、どうやって恋とか愛とかハグとかデートなどを書き表していったのか。本人に伺ってみた。
−−中沢さんは彼女いない歴イコール年齢だったんですよね? どのようにして恋愛小説を書き上げたのですか?
中沢 実体験をヒントに…です。それに僕の周りでは面白い人や出来事も多いので、半分くらい実話で書きました。
−−実体験ですか? あ、でもそうかもしれませんね。私も読む前までは、恋をしたことがないのにどうやって恋愛小説が書けたのだろうと思っていましたが、読んだら妙に納得しちゃいました! ちなみに主人公は中沢さんご本人ですよね?
中沢 ええ。例えばどんなところがそう思いますか?
−−童貞で彼女いない歴イコール年齢で、怪獣好きで、よく人にご馳走してもらえたり、女性となるべく目を逸らしながら会話しようとするところとか…。
中沢 え(笑)。
−−今日だってアイスコーヒーに通すストローがブルブル震えてましたよっ♪ なかなか目も合わせてくれないし…。あれ? よく見ると中沢さんってまつ毛長ーい!
中沢 ああああ…。ですので! 主人公は…まぁ、僕の分身のような存在なのかも知れませんね。ですが、僕一人の童貞視点の話ではないんですよ。
−−中沢さん以外の童貞の皆さんも含まれてるってことですか?
中沢 まぁ、基本的には僕ですが、細かいところは周りですね。「童貞の人ってこんな恋愛観なんだぁ」って思っていただければと。
−−では、本に書かれていない童貞の面白い話とか努力ってありますか?
中沢 僕ではないですが、「海ほたるは視察したほうがいい」って言い出して、僕とドライブした童貞仲間もいるし、恋愛の勉強のために、友達カップルを車でディズニーランドに連れて行ってあげて、自分は中に入らないとかありましたよ。
−−え? 入らないんですか!?
中沢 本人的には、連れて行くまでの行動が勉強になると思ったらしいです。
−−考えが素晴らしいですね! さて、中沢さんは見事童貞を卒業されましたが、これからの抱負ってありますか?
中沢 童貞の頃のほうがよかったと思われないように頑張りたいです。
−−具体的に言いますと?
中沢 好きな人や彼女ができると今まで大好きだったモノ…例えばフィギュアなどを捨てるとか、疎かになることとかってあるじゃないですか? 僕は誇りを持っているなら、自分が好きなエンタテインメントを女の子のために捨てるなって思います。なので、彼女がいても童貞時代の自分を忘れずに日々精進したいです。
−−中沢さんありがとうございました!
ちなみにtwitterで「なう」をつけてツイートしたことは今まで2回しかないらしく、今回の「童貞卒業なう」と「職質なう」しかないそうだ。
さて、彼の描いた恋愛(空想科学)小説『初恋芸人』には、たくさんの純愛と失笑が詰まっており、所々の言い回しが面白い分グングン読み進め、恋愛に対する童貞の理解度というものにも驚かされる作品となっている。
是非一度、中沢健・童貞時代の恋愛(空想科学)小説『初恋芸人』に目を通していただきたい。
歩く雑誌中沢健
http://arc-magazine.info/
(比美野めいび)
プロフィール:国際一輪車大会金メダル二連覇の経歴を持つ、元世界一。有名アーティストのバックダンサー、プロ野球球団チアを経て、現在はプロの社交ダンサーとして歌舞伎町で真面目に勤務中。
http://blog.meibi.net