◇今週のこの1枚◇ニルヴァーナ「IN UTERO」(1993/Geffen Records)
前作「NEVERMIND」の爆発的なヒットにより自分達の置かれている状況に戸惑い、アンダーグラウンド回帰を目指したアルバムです。オリジナル・アルバムとしても最後の作品となりました。
前作のソリッドながらも粒のそろったサウンドにまとまりのある構成で作られたアルバムと比べると全体的にザラっとした肌ざわりに変わったかな。適当に遊んでいる部分もあれば、鬼気迫るちぎれそうな曲もある。バンドがそこで演奏してる空気感は満載だね。当時、収録曲の「RAPE ME」は「WAIF ME」に表記を変えられたりとか、何かと物議を醸し出すアルバムでしたが、前作ほどのセールスはなかったものの、彼等の人気を決定づける作品となりました。
メリハリのある静から動へのパンチのあるサウンドはニルヴァーナの特徴ですね。それを支えるデイヴ・グロールのドラムの凄さがこのアルバムでも充分に発揮されてます。カート・コバーンのソングライティングの才能も隠しきれるものではないですね。原点回帰で驚きなのはレコーディングの費用は24000ドルで一週間で制作されています。
カート・コバーンの娘フランシス・ビーンが「ミュージシャンが若くして死ぬのを美化すべきではない」とツィートしてますが、その通りですね。彼女は2才までしかパパを知りませんし、私ももっと彼の作品を聴きたかった。
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